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心の伊達市民 第一号

写真で見る東京(50)・・・ガード下のアート


マンションの友人のYさんに、私の撮影した新橋のガード下の写真を見せたら『アートだねー』と言われた。それがきっかけで、ガード下の壁画の写真を撮ることになった。
普段はあまり気が付かないが、電車のガードにアートがある。
そのアートを探して、山手線を中心に見て廻った。

【新橋】最近は東京BRTが出来たので、新橋が身近になった。
新橋はサラリーマンの町なので、高架下も殺風景でアートが無い。
でも見方によれば、その殺風景も切り取り方ではアートになる。


新橋駅の有楽町寄りのガード下



【新宿】新宿駅の西口と東口を結ぶ地下道がある。
以前はこの地下道は暗いし小便臭いしで、女性は怖くて通れなかった。
そこは昭和の香りが残っていた。しばらく前に、そこが改修されて「旧青梅街道」の壁画の絵巻が登場した。

現在は清潔で安全になったが、西口へ出ると昔ながらの「思い出横丁」がある。
最近はここは外国人観光客に人気があり、徘徊するだけでなく店に入り飲んでいる人達もいる。(youtube画像あり)


新宿駅地下道の「旧青梅街道絵巻」



【新大久保】山手線にはどういうわけか、ガード下にアートがある。
新大久保と言えば「韓流」であり、多くの女性達が訪れる。
山手線の沿線のガード下には、「壁画」が多く書かれている。
殺風景な場所をアートで盛り上げようという、地元の思いが詰まっているのである。

「新大久保駅」は一時は「韓流」で、大変な人気の場所だった。
しかし最近の新大久保はアジアの色々な国から来た人達が多く住んでいるので、「小さな幸せが生まれる場所にしたい」と願い「天使」の絵が描かれている。


「新大久保駅」の壁画は「天使」



【高田馬場】ガード下のアートの真打はなんと言っても、高田馬場だろう。
ここのガード下には、手塚治虫の「アトム」が登場するからだ。
壁画は巨大で、ここでは1枚しか写真を紹介できないのが残念だ。(youtube画像あり)

高田馬場と手塚治虫の関係だが、以前は仕事場があったそうで、いまは手塚プロダクションがオフィスを構えている。また駅で電車の発車メロディには「鉄腕アトム」のテーマ曲が使われている。


 「高田馬場駅」は「アトム」である。



【恵比寿(1)】
駅を降りて渋谷寄りの改札を出ると、以前に私が取材した「TOKYO TOILET」がある。
そのすぐ先に山手線のガードがあり、そこへ行くと驚かされる。
なにしろ派手なのである。こちら側と向かい側の壁面が、派手な絵で埋め尽くされている。この壁画は一般公募により選ばれた、この町で生まれ育ったクリエーターの白川深紅さんの作品だそうだ。

「ガード下は暗い」というイメージを吹っ飛ばしている。
恵比寿の町に合わせて「恵比寿さま」、「七福神」、「祭」などが「これでもか!」と描かれている。私の「ガード下」のイメージが変ってしまった壁画だった。


 恵比寿駅ガード下の壁画 



【恵比寿(2)】恵比寿駅から渋谷方面に向かうと、庚申道架道橋がある。
そのガード下にバリー・マッギーによる巨大な壁画があった。
渋谷区は災害時の一時退避場所と避難経路を来街者や区民のに周知する活動で、「一時退避場所」の位置をアートを通じて情報発信し、平時からの防災意識の向上や災害への備えを促すことを目指している。

しかし恵比寿駅横の壁画を見た後では、どうにも地味である。ハリー・マッギーはサンフランシスコを拠点に活動するアーティストだそうだが、恵比寿のガード下では負けている。 


ハリー・マッギーの壁画(恵比寿駅から渋谷方面に5分)



【水道橋】これだけは山手線から外れて、総武線の「水道橋駅」である。
ここは後楽園や大学があるので、かなりの乗降客がある。
駅の下くらいの場所にアートがあった。

タイトルは「小さな三崎祭」で、近くの三崎稲荷神社の例大祭をモチーフにしている。
防犯で警察に協力している、「ワテラス ステューデント ハウス」に住む学生達が制作したそうだ。面白い絵だったが、前に置かれたバイクが邪魔だった。


「小さな三崎祭」(水道橋駅)



(おまけの話)【有楽町】
私の一番身近な場所である「有楽町」のガード下でアートを探した。
有楽町から新橋に向かうと、すぐに晴海通りのJRのガードがある。
その入口に落ちかかったサインで、「YURAKU CONCOURSE」と書かれている通路がある。

その狭い通路に入ると、右側の壁に古い日本映画のポスターが貼ってある。
もうかなりボロボロだが、懐かしい俳優が出ている。左側は小さな飲み屋街や飲食店で、とてもいい感じだ。夜は分からないが、サラリーマンで賑わっていそうだ。


有楽町駅近くの昭和の香りのする通路



晴海通りを渡りそのまま進み、最初のガードがある。
右へ行けばミッドタウン日比谷である。そこをガード下の左へ行く。
右手には夜のために、焼き鳥の串差しをしている店員の姿がいつも見られる。
ガード下は薄暗いので、前方の明りが眩しい。

最近は昼間から、外国人観光客が「一杯やっている」姿を見掛ける。
電車が通る度に、上からガッタン・ゴットンっと音がするのだろう。


 「ミッドタウン日比谷」へ抜ける道



通路を抜けて、すぐの狭い路地を右に行く。
「こんなところに入っていいの?」、という感じの狭い路地である。
少し行くと突然、眩しいくらいの光景に出会う。
昼間から左右の居酒屋が、「これでもか!」という明かりを灯している。

この路地は店の中を歩いている感じになり、気弱な人は歩けない。
そこを抜けて振り返ると「有楽町産直市場」の看板が、光り輝いている。それも含めて、日本のアートになっている。


 「有楽町の産直横丁」

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コメント

  1. Shinji

    Shinji

    返信

    イヤー、いいですねえ、特に飲み屋のあるガード下っていうのは。特別な空間、自然発生的に出来たプレイス。時間、需要と供給、効率と金回り、等の条件でできあがった小さな界隈。
    また、昔からの味気ないコンクリート壁を利用したペイントアートは、そこをいっぺんに明るく、歩きやすくしてくれる効果がありますね。

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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

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