心の伊達市民 第一号
私は勝どきという臨海地に住んでいる。
ここは以前は倉庫街で、都心育ちの女房などは『勝鬨橋を渡れば、東京じゃない』と感じていたくらいのマイナーな場所だった。
それが銀座にも近いので再開発が進んで、今ではウォーターフロントである。
海もすぐ近くだし、周りは運河で囲まれている。お陰で「海の見える生活」を楽しんでいる。
【帆船「海王丸」】
海技教育機構の帆船「海王丸」が、晴海埠頭専用桟橋に入港すると知った。
晴海埠頭は歩いても10分も掛からないので、様子を見に行った。
晴天の絶好の日で、さわやかな海風が吹いて来る。
臨海消防署の消防艇が2隻、朝潮運河に停泊しているのが見える。
その先が晴海埠頭公園で、右に入ると専用桟橋がある。
午前10時30分の入港なので、かなり早目の9時45分に現地に着いた。
するとレインボーブリッジを通過して、こちらに近付く帆船「海王丸」が見えた。
岸壁には数名の生徒達の親らしき人達が、「お帰りなさい」と書かれた大きな横断幕を掲げていた。
帆船は東京湾内は帆を張れず、エンジンで進んで行くらしい。
海王丸の側面にはタグボートが取り付いていて、進路を進むのを助けているようだ。海王丸が見えてから、着岸するまでに時間が掛る。
レインボーブリッジから着岸まで、約1時間くらいかかる。
しかし帆船は美しい。青空の下を進む海王丸は優雅でさえある。
船が近付くと、乗組員たちが忙しそうにしているのが見える。
岸壁では接岸のために、業者が船を繋ぐロープを持って待ち構えている。
2日後には海王丸は出て行くのだが、この日は「山王祭」に行かなければならないので見に行けない。ユーチューバーになった私は海王丸の動画を撮影したが、船の動きが遅く「いまひとつ」だった。
【通れるのか?】
マンション裏に小さな運河がある、その名は「朝潮運河」である。
「晴海埠頭」や「はるみらい」や「HARUMI FLAG」に行く時には、ここに架かる朝潮小橋を渡る。その時に、時々ではあるが船が通るのが見える。ある時、レインボーブリッジの方から、大きな荷役船が来るのが見えた。『どこへ行くんだろう?』と思った。
なぜなら、朝潮小橋の先には狭い朝潮水門があるからだ。
巨大な船は私のいる朝潮小橋の下を通過し、ゆっくりと水門に近付いて行った。
船の両側に船員が立っていて、方向を指示しているらしい。
私は「無理だよ!」と思って見ていた。
するとなんと船は、水門の壁をギリギリで通過した。
見た感じでは10センチも隙間が無かっただろう。プロの腕前に驚いた。
(おまけの話)
【クルーザー「東京みなと丸」】
しばらく臨時点検のために、東京都が所有の「東京みなと丸」の運行が休止となっていた。最近になり、午後3時前になると、窓の外から「ボーッ、ボーッ」と汽笛が聞こえるようになった。
窓から外を見ると「東京みなと丸」の姿があり、午後の視察が終り係留場所の浜離宮の水門を通過する時の警笛であると分った。
そこで久し振りに「東京みなと丸」に乗りたくなり、申し込みをした。
これで「東京みなと丸」に乗るのは5回目くらいになる。
誰でも申し込めば無料で乗れるので、時々、気晴らしに乗っている。
東京湾の視察が目的の豪華クルーザーだが、最近は空席もある。
クルーザーは午前10時30分に竹芝小型船船着き場から出るので、右側の席に座るために30分ほど早めに行った。しかし団体が私の前に入り、右側には座れず左側になってしまった。
今回は「youtube」の撮影が目的なのだが、30秒前後の画像をどこにするか迷った。
しかしこの豪華クルーザーは2階席は来賓や関係者だけしか乗せない。
前方は大きなモニター画面で、進行方向を映し出しているだけだ。
2階席の乗せてもらえればガラス窓越しではなく、360度の東京湾が写せるのにー!
結局はだれでも知っている、レインボーブリッジをくぐる場面になった。
クルーザーは前回とは違い東京ゲートブリッジには行かず、40分の航海で終ってしまった。予算の関係で、燃料費の節約かなー?
北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。
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