心の伊達市民 第一号
虎の門ヒルズの近くに、愛宕山がある。
この山の標高は25.7メートルで、23区内の最高峰の山である。
山の頂上には愛宕神社があり、そこへ至るには急階段の石段を上らなければならない。この石段を「出世の石段」と言う。
昔話だが曲垣平九郎が芝増上寺参詣に付き従い、帰途、愛宕山石段を騎乗のまま上下し、将軍家光に賞せられ出世した」という逸話がある。
私は今さら出世は必要ないが、久し振りに石段を上ってみた。
しかし途中で3回も休んだ。その時に下を見たら、ここから落ちたら「必ず死ぬ」と思った。この時に私は「もうこれを最後にしよう」と決めた時だった。
上りも危険だが、下りは更に危険である、かなり前だが、この神社のお祭りで、神輿が石段を下りるのを見たが、見ている方が怖かった。
石段を上り切って下を見たら、勇敢にも上って来るオバサンがいた。
上から石段を見下すと、足がすくむ。
石段の横に真新しい「顔ハメ」が置いてあった。
曲垣平九郎が馬に乗って石段を上る光景だが、私は誰も見ていない時を狙って顔ハメをした写真をタイマーで撮った。本殿のお参りは混んでいたので、出世のお願いも必要ないのでパスをした。
(おまけの話)
愛宕山の頂上には愛宕神社の隣に「NHK放送博物館」がある。
NHKはラジオ、テレビと子供の頃からお世話になっているので、その歴史をHPから振り返ってみた。
『NHK放送博物館は1956年に、世界最初の放送専門のミュージアムとして、「放送のふるさと」の愛宕山に開館しました。日本の放送が始まってから90余年、放送はラジオからテレビへ、さらに衛星放送、ハイビジョン、デジタル放送へと大きく進歩・発展して来ました。放送博物館では、こうした放送の歴史に関するさまざまな実物展示をはじめ、誰でもが自由に利用出来る「番組公開ライブラリー」なども公開しています』。
『1925年3月22日朝9時30分、東京芝浦の東京放送局仮放送所から、日本のラジオ第一声が流れました。アナウンサーはJOAKを「ジェーイ、オーウ、エーイ、ケーイ」と遠くへ呼びかけるように読み上げました』
『この後、初代総裁の後藤新平があいさつし、ラジオの機能として文化の機会均等、家庭生活の革新、教育の社会化、経済活動の活性化を強調しました。そして7月、今度は愛宕山で本放送が始まり、愛宕山は「放送のふるさと」と呼ばれるようになりました』・・と書いてある。
私は小学生の頃に、学校の行事でここへ案内された覚えがある。
その後も何度かここを訪れているが、久し振りに行ってみたら大きく変わっていた。
2016年1月に大規模にリフォームがなされ、とても面白くなった。
以前は動くものも無いし、体験も出来なかった。
それが映像は山ほどあるし、自分がテレビ画面に登場する経験も出来るように変った。担当の女性も親切で、私の体験を私のカメラで撮影してくれた。
テレビが家庭に入り出した頃の様子を、一般的な家庭の茶の間で表していた。
最初の頃のテレビは、見ない時には画面に上から布で蓋をするようになっていた。
チャンネル切り替えもリモコンはまだ無かった時代なので、テレビのところに行ってダイヤルを回していた。
柱時計、ちゃぶ台、黒電話、こけし、ラジオ、火鉢など、懐かしいものばかり並べている。ノスタルジーに浸りたいなら、ここが一番である。
しかもそれが無料で見られる!
テレビが家に入ったのは、私が中学生の頃だと記憶している。
新しもの好きの父親は、近所でいち早くテレビを購入した。
その頃はプロレスが大人気で、駅前には街頭テレビも置いてあった。
プロレスの中継のある時間には、近所の人達が大勢して我が家にテレビを見に来ていた。その時は家の引き戸を全て外して、父親はみんなで見られるようにしていた。
NHK放送博物館を見て、懐かしい思い出までもがよみがえって来た。
私の子供の頃はテレビの放送時間は、朝と夜だけだった。
「日真名氏飛び出す」というドラマ、クイズの「ゼスチャー」での水の江瀧子と柳谷金五楼のゼスチャーが上手だったのを思い出した。
博物館という場所は古いものを飾ってあるので、高齢者には懐かしいものばかりだった。いまでは一日中、くだらない番組が放送されている。
「あの頃は良かった」と言っては、若者にバカにされそうだ。
日曜日の午後8時からの放送である「大河ドラマ」は、昔は見た。
でも今では連続物は面倒になり、もう何年も見ていない。
年末の紅白歌合戦も、しばらく見ていない。
韓国人の歌手が大勢出て来たのでは、日本人には合わないのでは?
日本は高齢化が進み、紅白歌合戦を楽しみにしていた人達もアチラヘ逝ってしまい、視聴率の落ちたNHKも試行錯誤しているのだろう。
北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。
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