ペク「ビューティー・インサイド」
佳作では、あるが。15年、韓国。DVDにて。
とにかく、いかにも面白そうなので、今年初めの公開時に、気になってはいたのだが、まあほかに見るべき映画もあって、見逃した。
(以下、完全ネタバレ)
ビューティー・インサイド (Movie Walker HPより)
目覚めると、男、女、老人、子供と毎回違う外見に変わってしまう不思議な病気に冒された青年の恋を描く、ファンタジーテイストのラブストーリー。原案となったのは2013年のカンヌ国際広告祭でグランプリに輝いたソーシャル・フィルム「The Beauty Inside」。また、主人公ウジン役の1人として、上野樹里が韓国映画に初出演している。
映画『ビューティー・インサイド』日本オリジナル予告編
一人二役とかじゃなくて、その逆も逆、何十人一役という、トリッキーさ。
これを一体どう収めるんだ、という。
その点では、きれいに収めた、というか。きれいにおさめ過ぎ(笑)。
今大ヒット中の新海誠「君の名は。」もそうだが、大林宣彦「転校生」の、大進化形。
大林は、相当後世の若い映画人に、影響与えてるなあ、と。
ただ、早い話が、ヒロインといい目を見るのは、常に、若くてイケメンだった日だけ!
ハゲ散らかした不細工な中年男や、白髪のおばあちゃんの日は、ヒロインを、ただただ遠くから、見つめるだけって。
さすが美醜での差別厳しく整形大国の韓国だけはある。
なにがビューティー・インサイドだ(笑)。外見の美貌重視にも、ほどがある。
インサイドは、ちっともビューティーじゃねえじゃないか。
ハゲ散らかした不細工な中年男や、白髪のおばあちゃんと、ヒロインが堂々とキスしたり、イタシたりすることこそが、真の「ビューティー・インサイド」では、ないのか。
そうであるならば、本作は、革新的な傑作として、映画史(笑)に残ったのに。
いや、映画史どころか、世界的なカルチャーショックに、なっただろう。
そうはならなかったが、映画は少女漫画的可憐さを選んで、見ている間は、それなりに、楽しい。
現実のどろどろは巧みに回避して、あるいは捏造して、きれいごとに終始する、韓国お得意のラヴコメの快作でした。
★Movie Walker★に、タイトル検索で詳細な作品情報あり。簡単な作品解説、あらすじ紹介(企画書レヴェルの初期情報の孫引きゆえ、しばしば実際とは違うが)。
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by mukashinoeiga | 2016-10-23 18:08 | 新・今そこにある映画2 | Comments(0)