井上梅次「宝石泥棒」山本富士子野添ひとみ川口浩船越英二菅原謙二村上不二夫
阿佐ヶ谷にて。「娯楽の達人 監督井上梅次の職人芸」特集。62年、大映東京。
こちらも、ホントに、見ていて楽しい、プログラム・ピクチャア佳作。9月15日(土)まで上映中。16ミリ。
いかにも日本的なバタ臭さの、スクリューボール・コメディ、ここまでやってくれたら、大満足の、ゴージャスな井上梅次ヴァラエティー・ドラマだ。
大財閥のお嬢様に扮した、山本富士子。そのお付きの女中に扮して、野添ひとみ。このふたりは、実は、宝石泥棒。
レイクサイド・ホテル(ロケは、あからさまに箱根ホテルと明記)に長期滞在しているマダム(イロっぽい熟女には、このひと、の角梨枝子)の、20キャラットのダイアを、ねらう。
ここに、やはり大財閥のボンボンに扮した川口浩、その叔父の紳士に扮した船越英二の、イケメン泥棒コンビも、参戦す。コミカルなどじっ子・山本富士子、好青年の泥棒・川口浩の、魅力全開。
これに、怪しげな男・菅原謙二(絶対的なほのぼの感は、いつもの通り)も、くわわり、脚本・監督の井上梅次の、エンターティンメント度は、磐石で。井上梅次、日本のルビッチ、ワイルダーというべきか。スパシーボ。
願わくば、船越、野添のサブ・キャラにも、恋愛ファクターをふりかけ、ゴージャス感を増して欲しかった。ホテル支配人・村上不二夫は、ルビッチ、プレストン・スタージェスの常連、E・E・ホートンのような、「笑一点」キャラに窯変しえたキャラ。惜しかった。菅原謙二は、村上不二夫より、一日の長ありか。
大映通常プログラム・ピクチャアの、底ヂカラ。
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by mukashinoeiga | 2012-09-13 21:23 | 井上梅次:エンタメを呼ぶ男 | Comments(0)