日曜日、ある犬のしつけ教室を見学させてもらいました。
小雨の降るなか集まった十数頭のワンちゃん達はみんなとっても可愛い♪
春からの初級クラスなので若いワンちゃんが多く
先生の号令に合わせて歩いたり、座ったり、待ったり。
中には他犬への興奮が抑えられなくて’別コース(笑)’になったワンちゃんもいましたが、
我家のべっちゃんに比べたらカワイイもんでした・・・(汗)
この教室では飼い主さんの指示にあわせて動作するたびに
ご褒美に素敵なオヤツがもらえます。
どの仔も魅力的なご褒美に目がキラキラ輝いて一生懸命!!
中には「そのオヤツじゃダメだから、このレバーをあげてみて!」と
先生にオヤツのダメだしをされる飼い主さんもいらっしゃいました(笑)
この教室では飼い主さんと犬との信頼関係を築く‘きっかけ’として
愛犬の大好きなオヤツを使うとのことで、
信頼関係ができればご褒美はだんだん少なくするようにと最初に説明があります。
オヤツ・・・我家では昨年私がドッグライフカウンセラーの勉強をしてから
ご褒美(オヤツ)の利用をやめました。
人間の子供と同様に、犬のしつけにも「これが絶対!」なんて方法はないと思います。
飼い主さんと愛犬にとって一番良いやり方を見つけるのが一番ですし
そのために色々試したり学んだりすることは必要だと思います。
なので、オヤツを利用した訓練を否定するつもりは全くありませんが、
ちょっと我家の経験を書いてみようと思います。
・・・犬初心者の我家にモカ姉さんがやって来て
最初にお願いした訓練士さん(→1ヶ月間お世話になりました)に教わったのは
オヤツを使ったしつけの方法でした。
筋金入りの食いしん坊のモカ姉さん・・・訓練にご褒美を使えば動作は完璧♪
私達はなんと頭の良い子だろうと誇らしく思いました。
そして動作を覚えたらオヤツをだんだん減らして・・・
が、ここに大きな関門がありました。
モカ姉さんはオヤツがないということを聞いてくれないのです。
そして散歩のときも、家に居るときもモカ姉さんが見ているのは
いつも私の手・・・視線の先はおやつを持っている私の手だけで
私の顔を見てくれることはありませんでした。
もちろん手を顔の前に持っていったり、指で合図したり
しつけ本に書いてあることは殆ど試しましたが効果なし。
いくら犬のことを知らない私達でも、
モカ姉さんがご褒美のためだけに動いているのは明らかで
私達がいくら言葉で誉めてもオヤツがないと嬉しそうな顔ひとつしてくれないモカ姉さんに
淋しい想いがつのりました。
こんな情況のままオヤツの量は減ることなく時間が経過し、
モカ姉さんの喜ぶ顔見たさにオヤツへの依存度が増すばかり。
お散歩に出てもオヤツを忘れて取りに帰るような状態で、
いつしかそれが当たり前の生活になってしまっていました。
そしてベス達預かりっ仔がやって来て数々のトラブルを経験、
「私は犬のことを全く理解していなかったのだ」と思い知ったのがきっかけで
ドッグライフカウンセラーの勉強を始めました。
そしてその教本に書かれていた「食べ物で教えることの弊害」を
読んで「まさにその通り!」と呻りました。
↓教本を一部抜粋して引用します
(※ドッグライフカウンセラー教本「素晴らしき家族」より引用)
「・・・長い間食べ物で言うことを聞かせる訓練を受けた犬は食べ物だけに反応を始めます。
飼い主さんと心を通わすのではなく、飼い主さんの差し出す食べ物に興味を示すのです。
飼い主さんの目を見る代わりに手先やポケットの中などに執着するようになります。
出かける際には飼い主さんはいつでも食べ物なしには出かけられなくなってしまいます。
これでは共に暮していくパートナーとしての会話は途切れてしまいます~・・・」
(※一部の引用なので誤解を与えるかも知れませんが、
教本ではオヤツの利用を100%否定しているわけではありません)
我家で動作のご褒美としてのオヤツの利用を止めてそろそろ10ヶ月・・・
(ご褒美として与えないだけで、オヤツは姉妹の楽しみとして結構利用しています♪)
今ではモカ姉さんはよく私達の顔を見てくれるし、誉めると嬉しそうな顔もしてくれます。
何か動作の指示をした時、「私の手」を見つめる癖も消えました。
これは我家の個人的な経験でさっきも書かせていただいたように
オヤツを否定するつもりは全くありません。
犬と暮らしたことのない私達が上手にオヤツを使いこなせず
モカ姉さんはそんな私達を「信頼するに値しない人間」だと
思っていただけかも知れません。
でも、我家と同じように「オヤツの弊害」に淋しさを感じている人がいればと思い
書いてみました。
ちなみに・・・偉そうに書きながらも(汗)
我家では現在ひとつだけご褒美にオヤツを利用しています。
それは、べっちゃんのおしっこ!
なかなか家では排泄をしてくれないべっちゃんには
コマンド(というか派手なパフォーマンスですが (^^;))でおしっこができたら
ご褒美にオヤツをあげています。
(もちろんモカ姉さんもパフォーマンスに参加させて一緒にオヤツをあげています)
べっちゃんったら、ご褒美をあげるようになってから100%の成功率!!
食べ物の力はやっぱり偉大ですね・・・(汗)