フィンランドでは、クリスマスは家族や友人との時間を大切にする特別な期間です。寒い冬の中、暖かい家の中で、美味しい食事と共に、ゆったりとした時間を過ごすのがフィンランド流。フィンランドのクリスマス料理には多くありますが、その中でも最近のお気に入り「リーシプーロ」について今回は紹介します。
リーシ(riisi、お米)プーロ(puuro、お粥)と言っても日本のお粥とは全く違い、ミルクで煮込んだものです。フィンランドに来た当初はミルク粥なんて気持ち悪い、と思っていましたが時とともに抵抗感がなくなり、今は「リーシプーロ」がないとクリスマスが終わった気がしません。
この記事では、プーロの魅力に迫りながら、自宅で手軽に楽しめるレシピもご紹介します。冬の寒さに包まれたフィンランドで愛されるプーロの世界をご堪能ください。
身も心もポカポカになる「リーシプーロ」って何?
フィンランドのクリスマスに食べる「リーシプーロ」は、ミルクの甘い香りが漂うほっこりしたお粥です。シナモンシュガーをかけたり、プルーンで作ったスープのようなものをかけたりと、スイーツ粥として食べるのが一般的です。
現在では「リーシプーロ」はクリスマスに食べるだけのものではないので、ほかにもベリーやナッツをのせてもよし、なんでもありです。フィンランドでは朝食に「リーシプーロ」に限らず「プーロ(お粥)」を食べるのが一般的です。
「リーシプーロ」の由来や特徴
「リーシプーロ」はクリスマス当日25日の朝、に食べるのが伝統と思っていましたが、調べてみるとクリスマス前日のお昼ご飯に食べる人もいるようで、フィンランドでも大きな決まりはないようです。
クリスマスの「リーシプーロ」は「クリスマスプーロ(joulupuuro)」とも呼ばれ、中にアーモンドを1粒隠すのが習わし。アーモンドの入った「プーロ」に当たった人には幸運が訪れると言われています。「クリスマスプーロ」を食べる時にはまず、フィンランド人はアーモンド探しから始めるというちょっぴり可愛い習慣です。
「リーシプーロ」のレシピ:フィンランドの味を自宅で楽しむ方法
フィンランドのクリスマスの雰囲気を感じるレシピをご紹介します。家庭で手軽に作れる「リーシプーロ」を楽しみながら、フィンランドの素敵なクリスマスの伝統を味わいませんか。
フィンランドで愛される伝統的なプーロの作り方

ヨウルプーロ
Ingredients
- 2 dL 水
- 2 dL 米
- 1 L 牛乳 低脂肪乳ではないもの
- 1/2 tsp 塩
Instructions
- 水を鍋に入れ沸騰させる。そこに米を入れ、吸水するまで5分ほど弱火で煮る。
- 牛乳1Lを加え、焦げ付かないようにヘラで混ぜながら弱火で45分ほど煮込む。絶えず混ぜてなくても良いが、火のそばから離れないこと。
- 最後に塩で味を整える。
お米はそのまま使用しますが、気になる場合は軽く洗って水を切っても良いでしょう。
煮るときには蓋をしてもしなくても良いですが、牛乳が蒸発しすぎないように注意が必要です。出来上がりはお米が牛乳でひたひたになっている程度(下の写真を参考に)。時間というよりも水分量に合わせて茹で時間は調整してくださいね。
あまりに減ってしまってお米に芯が残ってしまっている場合は温めた牛乳を少し加えましょう。次からは火加減を多少弱めに。
45分間コンロにつきっきりと考えると多少げんなりするかもしれませんが、牛乳の甘い匂いでなんとも言えない幸せな気分になります。出来上がったあとの鍋についた牛乳の膜?がほんのり甘いミルキーのような味わいで懐かしい気分にもなりますよ。
まとめ

フィンランドのクリスマスには、雪景色、暖かい光、そしておいしい「リーシプーロ」が欠かせません。この伝統的な料理は、単なる食事ではなく、家族の絆、心の温かさの象徴とも言えます。今回の記事を通じて、「リーシプーロ」の魅力を少しでも感じていただけたなら幸いです。
クリスマスは過ぎてしまいましたが、「リーシプーロ」で身も心もポカポカに温まってくださいね。
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