以前に書いていたブログを整理していたら、パンヌカックの記事が埋もれていることを発見しました。フィンランド生活をしていれば必ずどこかで出会うパンケーキ・パンヌカック pannukakkuをご紹介しましょう。
日本でパンケーキというと、ふわふわのホットケーキを想像するかと思いますが、フィンランドのパンケーキはぼってり、ねちょっとしたパンケーキです。ふわふわのパンケーキを想像していると衝撃がハンパありません。
それでも今はパンヌカック好きになりました。時とともに美味しいと感じる人も、始めに出会った時から美味しく感じる人もいるでしょう。そんなフィンランドの不思議食感・パンヌカックの世界へ、今日はご案内します。
パンヌカックを食べたいときは
パンヌカックはどちらかというと家庭料理なのでおしゃれなヘルシンキのカフェやチェーン店ではなかなかお目にかかれません。個人経営のカフェやフィンランド料理が食べられるレストランのデザートとして置いてあります。
以前紹介したパロラにあるMierolan Silta Caféでは巨大なパンヌカックが味わえます。


カフェでは毎日食べられますが、フィンランド料理の食べられるレストランに行くときはご注意を!デザートでパンヌカックが食べられるのは木曜日だけです!
なぜ木曜日なのか?
ヘルネケイットとパンヌカック
木曜日はフィンランドではヘルネケイットという豆スープを食すのが普通なのですが、それとペアになっているのがパンヌカックなのです。
なぜヘルネケイットとパンヌカックがペアなのか?
その答えは不明です。
ただ、ヘルネケイットを木曜に食べるようになったのは宗教上の理由からです。金曜日の断食日の前にお腹にしっかりたまるものを、と考えられたヘルネケイット。ヘルネケイットの中にはお腹にたまる豆だけでなく、ハムなどの脂肪分もたっぷり入っているので、栄養もたっぷり取れる、というわけですね。
ヘルネケイットもフィンランド生活が長くなってから美味しいと感じるようになったスープです。見てくれが決して美しいとは言えないスープなので、自分の撮った写真には残されていませんでした。緑茶色の食欲をそそらないスープですが、マスタードと生タマネギ(好みあり)をトッピングすると味にアクセントがついてなんとも美味。
この2つのメニューでテンションが上がるようになるなんて、日本にいた頃は考えてもいませんでした。
木曜にヘルネケイットを食べる習慣が生まれたのは1500年代からとも言われ、長い歴史のある食べ物です。パンヌカックを一緒に食べるようになったのは1900年代から。それまでは小麦粉の値段が高く、貴重なものだったからです。
しかし、なぜ一緒に食べるようになったのか?ヘルネケイットだけだと物足りないから、そんな理由だったようですが、真実は知られてはいません。
2000年代の現在、世界は食べ物にあふれ、木曜日にフィンランド料理のレストランに行ってもサラダ、肉料理・魚料理・野菜料理があってその付け合わせのようにヘルネケイットがちょこん、と並んでいます。そしてパンヌカック。
ほんの100年前にはパンヌカックでさえ高級品であったのだから、現在の贅沢な生活について考えさせられますね。
話はそれましたが、フィンランドのパンヌカックのレシピをこちらでは紹介します。
フィンランドのパンケーキ pannukakkuのレシピ

パンケーキ
Ingredients
- 4 個 卵
- 1 L 牛乳
- 5 1/2 dL 小麦粉
- 1 tsp 塩
- 1 tbsp 砂糖
- 1 dL 溶かしバター、またはマーガリン
Instructions
- ボールに卵を割り入れ、泡立て器で混ぜる
- そこに残りの材料を入れ、よく混ぜる30分以上休ませる
- クッキングシートを水で濡らし、天板にぴったりとつける
- 用意した天板に生地を流し入れる
- 250度のオーブンで15分、その後温度を225度に下げて13分焼く焼き時間はオーブンによっても違うので、表面がきつね色になるまでは焼くように(写真参照)





できあがったパンヌカックはイチゴジャムなどのベリージャム、そしてホイップクリームと合わせて食べましょう。写真ではスパークリングワインですが、コーヒーと一緒に食べるのがノーマルです。
本日はフィンランドの定番のデザート、パンヌカックを紹介しました。大人数が集まるパーティーのデザートにいかがでしょう?
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