保湿剤にはどんな種類があるのか | 札幌中央区ニキビ・アトピー 宮の森スキンケア診療室

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お肌の基礎知識

vol.2

保湿剤にはどんな種類があるのか

保湿剤の種類

手荒れや乾燥肌を改善してくれる普段何気なく使ってる保湿剤ですが、市販の物から病院で処方されるものまで多種多様です。
自分が使っている保湿剤は、どんな種類でどんな効果があるのか知っていますか?
保湿剤は、作用機序から「エモリエント」と「モイスチャライザー」の2つに分類されます。

エモリエントとは

エモリエントは、”お肌から水分の蒸発を防いでお肌の水分を保持し、お肌を柔らかくする作用“を持ちます。いわゆる皮脂膜に相当する役割を果たします。
「天然油脂」「長鎖脂肪酸」「脂肪酸エステル」「ラノリン」「リン脂質」などがあげられます。
保険収載されているもの、いわゆる病院で処方可能なものは、「白色ワセリン」「プロぺト」「亜鉛華軟膏」などです。親水軟膏、吸水軟膏、親水ワセリンなど主に軟膏基剤として使われるものもあります。
市販されているものもあります。

モイスチャライザーとは

モイスチャライザーは、”ヒューメクタント”すなわち”皮膚に水分を与え乾燥から守る吸湿性の高い水溶性の成分”を補うことで、保湿作用を発揮するものです。これには、水分を吸収する「吸水性」と、吸収した水分を保持する「保水性」が求められます。ヒューメクタントには、「乳酸」「グリコール酸」「アミノ酸」「グリセリン」「尿素」「ヘパリン類似物質」「ヒアルロン酸」「セラミド」「コラーゲン」などがあります。
保険収載されているモイスチャライザーには、「尿素(パスタロン・ケラチナミン・ウレパール等)」「ヘパリン類似物質(ヒルドイド、ビーソフテン等)」「ビタミンA(ザーネ等)」「ビタミンA・E(ユベラ等)」があります。
その他、保湿剤としてだけでなく化粧品に近いものまで、多種多様なものが市販されています。

同じ保湿剤ですが、エモリエントとモイスチャライザーは成分も作用機序も使用感も異なります。エモリエントは皮膚にしっかり付着しお”肌にワックスを塗る感覚”と言えばわかりやすいでしょう。一方のモイスチャライザーは”お肌にうるおい成分を与えている感覚”といったところでしょうか。それぞれ一長一短があり、どちらが優れているかは、個人の嗜好もあり判断は難しいところです。どちらを選ぶかではなく、目的で使い分けた方が良いでしょう。その基準は「エモリエントは荒れて傷ついた肌を様々な刺激から守り修復の手助けをする」「モイスチャライザーは潤った肌を獲得すると同時にそれを維持する」です。

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<14/10/2018 札幌市 中央区 皮膚科・形成外科 宮の森スキンケア診療室>

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