趣里のビジュアル的な解釈【引きでも寄りでも機能する人】
世の中の動きにちゃんと歩調を合わせたいと思ってNHKの朝ドラを観るようになって結構経ちますが、やっぱり僕には大阪制作の朝ドラがピンとくる気がしています。今の「ブギウギ」は特にそうで毎回とても楽しみなわけなんです。
それってやっぱり主演のこの人の力量による所が大きい気がするのだけれど、歌うし踊るし楽しいし悲しいしみたいな物凄くレンジの広い役を見事にモノにしている感じがするんですね。多分フィジカル的な能力と演技者としての性能の両方ががすごく高いっていうのかな、動きとか所作とかに加えて心情を表情に展開するチカラが抜群に強いと思うっていうか、要は「引きでも寄りでも機能する」希有な女優さんなんだと思います。
時々描かれるステージシーンなんか正に圧巻で、ぐいぐい引き込まれるし僕なんか毎回立ち上がって拍手したくなる一方で、普段の生活の場面でもやっぱり引き込まれるのは脚本とか演出とか音楽とかの高水準さとか、このストーリーが求める要素のあれこれを、この人がガシっとものにしているからなんだと思います。
きっと「出来る女」も「謎の女スナイパー」も、なんなら「ポンコツ私立探偵」も「インチキ占い師」も、要はシリアスからコメディまで、なんでもパチっとハマることのできる守備範囲の相当広い女優さんなんだと思うんですね。
僕はこの人の主演作をこれまで観た事がなかったのだけど、いつも個性的な登場人物をリアルに出現させられる女優さんだなぁと思っていたクチで、その能力の高さはやっぱり主役でもガッチリ機能するんだなぁと、あらためて敬服しているしているわけなんです。
で、僕としてはバカリズム脚本の作品とかでの、この人を観てみたい気がするのだけどどうすかね?