3枚葉のカエデに、メグスリノキとミツデカエデがあります。両種とも四国には稀な樹種でなかなかお目にかかることができません。これがミツデカエデ。百一草園には幼苗のころから育てている樹が2~3本ありますがまだ2mほどで開花結実を見たことがありません。うれしいことに内子町でいっぱい実が生っている樹を見つけました。今まで単独で立っている樹を3本ほど見たことがありましたが花も実も付いてなかった。ミツデカエデは雌雄...
四国カルストで花道楽
四国カルスト近隣の植物の紹介
石鎚山の紅葉は10月10日過ぎが見ごろでしょう。紅葉を見たいか、大勢の人で混雑に耐えられるかとなるとやはり混雑には耐えられない。人の少ない9月末の月曜日に歩いてきました。紅葉はまだだけどたくさんのリンドウが私のほうに向いて咲いていました。これ、リンドウです。こちらはアサマリンドウ。この山には両種が混生していることから雑種ができています。これは雑種です。リンドウ、アサマリンドウ、それに雑種が同じくらいの...
石鎚山に登るのは5年ぶり~ 土小屋から歩き始めて夜明峠ルートとの合流点まで2時間、そこから鎖を登ること30分です。この五葉松は霊峰石鎚山の歴史とともに数百年、あるいは1000年も生き続けている樹です。石鎚山の稜線に倣って枝ぶりが出来上がりつつあります。この日、太平洋側は快晴でした。瀬戸内側の雲海を石鎚山が受け止めています。10日後には見事に色づくことでしょう。9月28日...
タデの中では「サクラタデが一番好き」とどなただったか言われていましたが日本人全員がタデの中ではサクラタデが一番好きでしょう。当地には自生地ありませんが自宅前の池でタネが飛んできたのが咲いています。なお、シロバナサクラタデはサクラタデとは異種です。花色が違うのと花の大きさもやや小さいだけで全体がそっくりです。...
近所に早くもノコンギクが満開になっている所がありました。紫色で中が黄色い野菊はいくつかあります。ノコンギクが多いんですがヨメナとの見分け方が難しい。花を上から見ただけではノコンギクとは断定しがたい。葉です。総苞片を見ればヨメナではない可能性大と言えるかも。一番の決め手はノコンギクには長い冠毛があります。冠毛は花のころにもあるが果実期にはよくわかる。ヨメナの冠毛は非常に短い。比較画像は今はありません...
ノブキは百一草園内にもありますが今年は不作で写しておりません。遠征先にはまだ咲き残りが見られました。これがノブキのお花です。鬼のこん棒みたいな果実は全部横向き。中央部に咲いた小花は結実しないからです。普通は草丈50センチくらいですがこの群生地は80センチ以上にもなっていました。ノブキ軍団葉の大きさはこれくらい。フキに似ると言いますがフキとそれほど近縁とも思えない。...
コバノガマズミ、9月下旬ということでこれから赤く色づくんでしょうね。この色のままだったらうれしい~ 私は今まで何度もだまされています。もうすぐ赤くなることでしょう。ガマズミの黄実種はあります。コバノガマズミの黄実種も日本のどこかにはあるんでしょうけれどよくわからない。弁当持って探しに行きますか~...
シオガマギクです。菊とは関係ないハマウツボ科の野草です。花色は赤。白花種がありそうなものだけど見たことがない。コシオガマの白花は見たことあります。ハマウツボ科の植物は寄生または半寄生植物なので移植することはできません。...
シオンは九州が本場で中国地方の一部にも自生すると聞いています。こちら四国では野生で見ることはなくよく庭先などに植栽されていることから園芸種の菊だと思われがちです。私も今より若いころはそう思っていました。でもこれ野菊です。小田深山渓谷の奥、もしかしたら自生?と思うような所に群生していたんですがここは昔営林署の集落があった所のようです。当時の栽培種が残っているんですね。草丈1.5m近くあるので野菊らしく...
サルビア属アキギリ類で四国に自生するのはキバナアキギリだけで他の種類を見ることはありませんが、8年ほど前に本場のアキギリが届けられてその花色変異や交雑などでいろんなタイプのアキギリが出現しました。基本種のアキギリです。基本種の青の色素が飛んだピンク花。これもピンク花。さらに濃いのも。これは赤花。リップが濃くなった代わりに兜は白くなっている。これは黄花種と交雑したようで近年出現しました。こんなのも出...
シソ科アキギリの仲間、四国に自生するのはキバナアキギリだけです。1枚目の画像、これキバナアキギリの花色変異種です。私は紅花キバナアキギリと呼んでいます。交雑はしておりません。このタネを蒔くと子供苗はすべて普通のキバナアキギリになります。8年ほど前に四国には自生しないアキギリ(紫色)やピンクのアキギリ、白花アキギリ、佐渡島産アキギリなど入手しまして栽培しておりましたところ、勝手に交雑したようでこんな濃...
四国カルストのふもとの町、梼原町には8種類のアザミの仲間が自生します。一つの町に8種のアザミは多分四国の他の町には無いはず。でも四国カルストに無尽蔵に群生するニセツクシアザミはあまり喜ばれるものではない。一方、このヤマアザミはそんなに多くないがまっすぐ立ってむやみに横に広がらないから憎めませんね。これの白花種が見たいんですがまだ見たことがない。...
昔は九州のツクシアザミと同じものとされていましたが近年の研究で異種と分かりニセツクシアザミと名付けられました。
分布域が限定されることから絶滅危惧種に指定されていたんですが個体数がものすごく多いことから外しました。
私は23日に、ダイコンソウの仲間を調べるためにカルスト学習館の近くを40分ほど散策していました。その際、篠原さんと同じ植物にカメラを向けたようです。
標高の高い所では野菊もいくつか咲いています。ヤマジノギクです。山路野菊の意味かと思います。光の関係でピンクに見えますがノコンギクなどと同じ青紫色です。青紫色の野菊はいくつかありますが全体像でヤマジノギク(またはその近縁種)とわかります。総苞片は細長く先端が尖る。ヤマジノギクは開花した年に枯れてしまう2年草です。近くに親とは似つかない1年目の株があります。...
秋が深まると木の実もたくさん見られるようになります。今から紹介していかないと去年みたいに写しそこないが続出となってはいけないので~ハイノキ科サワフタギです。花時期にはサワフタギとタンナサワフタギ、よく似ており悩まされますがこの美しい実の色を見ればサワフタギとわかります。タンナサワフタギは黒くなるので見栄えは劣ります。サワフタギの葉は先端がチョコっと尖る。(タンナサワフタギはやや尾状に伸びる)...
秋も深まるとたくさんの野菊が咲いてきます。一気に紹介すると混乱してしまいますので少しづつ~白い頭花の野菊では最も普通に見られるシロヨメナです。野菊の種類についてよく質問をいただきますが必ず裏側の総苞片を確認してください。総苞片の形、並び方で多くの種類がわかります。シロヨメナの場合、葉だけ見てもかなり絞り込むことができます。葉の基部は茎を抱き込みません。茎を抱くのは異種ということになります。...
百一草園の一角です。オニドコロにムカゴが付いたので不思議に思っておりました。気象異変の置き土産?でもこれオニドコロとは違う。低地に自生するニガカシュウというやつですね。去年まで見たことがないから多分カリナさんにいただいた斑入りナンテンと一緒に付いてきたんでしょう。一緒に育っているヒメドコロ(左)と比較。...
2か月ほど前にダイコンソウによく似るもとても花形がいいので“バイカダイコンソウ”などと勝手に名付けて紹介したところ、えらく失笑をかってしまいました。笑われたからもう知らない~ではなくちゃんと正体を明かさないといけないと果期になったので再訪問しました。やっぱりダイコンソウとは違う。こんなに大きい。根生葉も大きい。図鑑で調べたら該当種がありました。オオダイコンソウ 中部地方以北から北海道。 西日本には存...
百名山ブーム以降、車を使って全国の山を流していく登山者が増えましたので、国内帰化も疑ってみるのが賢明ですね。
オオダイコンソウは登山道近く以外に出てきませんか?人の入らないところに生えていると快挙なのですが。
無知故失礼しました。
当梼原町にオトコヨウゾメの自生が確認されていません。隣接する愛媛県にはあるので梼原町に無いはずがない。弁当は持たずに探しに行きました。県境ラインわずかに町内側にそれらしいのが~実の付き方がまばらなのでオトコヨウゾメかと思ったんですがやっぱりコバノガマズミでした。この色づき方はオトコヨウゾメか~実はなし。枝葉をゲットして観察してみましたがこれもコバノガマズミ。ここは愛媛県。県境から水平距離でわずか15...
昔はあまり意識していなかったですが、レッドデータブックの高知県版を作成するにあったって県境を意識しGPSの位置情報を基に細かに判断すると、愛媛(北側)にあって高知(南側)にないというのが、石鎚山系や四国カルスト方面でボツボツありました。
コバノガマズミの実がたくさん生っています。と言ってもガマズミよりも実の付き方は少ない。隙間が目立ちますね。ガマズミの葉よりも幅が狭い。稀な種類のオトコヨウゾメの葉とよく似ています。なお、オトコヨウゾメはまだ当梼原町で未確認です。県境を越えた愛媛県には点々と確認されているので当町にもあるはず。探しに行きます。その前に本物のオトコヨウゾメをよく観察して頭に焼き付けておかないと。...
日本のキク科の植物はほとんどが草本類ですが、コウヤボウキとナガバノコウヤボウキは小低木です。ナガバノコウヤボウキは節々に1個づつ頭花を付けます。2年目の幹にこうして花を付けます。この幹は今年限りで枯れてしまいます。小低木と言っても年輪を刻む間は無いですね。横には必ず1年目の幹が育っています。1年目は花を付けない。...
>2年目の幹にこうして花を付けます。この幹は今年限りで枯れてしまいます。
昨年、梶ヶ森に登る道で見つけたコウヤボウキの花が今年ないのはそういう理由なんですね。
アケボノソウも2年草
貴ブログで知りました。
勉強になります。
2年目の幹の横には必ず1年目の幹があるので半永久的に生き続けます。
コウヤボウキはナガバノコウヤボウキとは違って1年目に花が咲き2年目に葉から養分をいっぱい取り込みそのあと枯れます。
去年咲いていた株には今年も新たな幹が出て咲きます。
名の通り九州が本場です。四国ではこちら梼原町の蛇紋岩地にだけ自生します。わずかにピンクを帯びた花。白花も時々出現します。葉は細い。ヒゴタイの仲間、アザミによく似た花が咲きますが茎葉に棘がありません。...
レイジンソウが咲いている所、1か月くらい前から数回通ったのに雨降ってたり暗かったりで写せてなかった。やっと写せました。トリカブトの仲間ですがトリカブトのような紫色ではなく、紅紫色から白っぽい色まで変化に富んでいます。...
シソ科のヒキオコシ、草丈が2mにも達しています。シソ科の草本類でこんなに大きくなる種類他にあったかなぁ節々から2本づつ枝を伸ばしその節に花序を伸ばして花を咲かせます。白っぽい花ですが拡大してみると紫色を含んでいます。リップは船形をしています。茎の断面は四角形。葉です。今よりちょっと若い頃、道に倒れて誰かの名を呼び続けていた時にもうこのまま死ぬかと思った時この野草があったので起き上がることができました...
この石垣の高さは最も高い所で8mあります。ここに30数年かけてイワヒバがいっぱい占有してきました。他にも白実コムラサキシキブや山桜なども根を下ろしヨモギやイタドリなど見苦しい雑草もいっぱい~ トータル10時間以上かけて見苦しい雑草を取り除きました。一枚目の画像と連続した左手です。この石垣は10数年遅れて完成したのでイワヒバはまだ自生してなかったんですが私が意図的に斑入りイワヒバを植え付けました。3年ほど...
シュウブンソウの花が咲いていました。秋分草と名付けた先輩もホッと胸をなでおろしていることでしょう。拡大して気づいたんですが内側には筒状花、外側にはちゃんと舌状花が付いています。これは面白い。主茎は途中で突然なくなりそこから横に3本ほど枝を出して花をつけます。...
県道沿いは何度か草刈りされるのでその隙を狙って咲いてくれました。クルマバナです。草丈は50センチ以上、開花も真夏から始まりますが刈られた後再度伸びてきたことから30センチくらいで今咲きました。イヌトウバナやヤマトウバナなど近縁種も多いがクルマバナの花がやや大きい。(この個体は再出ということで小さく咲いていましたが)花色も他種が白っぽいのに比べクルマバナはピンク。ちょうどここの自生地のはよりピンクが濃い...
百一草園ではオオクサボタンが咲いています。花筒の長さは3~4センチありツクシクサボタンより3倍くらい長い。葉はツクシクサボタンと同様3出複葉ですがこちらは大きな鋸歯が無いので容易に見分けられます。ツル性ではないもののハンショウヅルと同じセンニンソウ属に分類されます。...
阿蘇の草原に咲く「ツクシアザミ」に似ていると思いました。