2025.01.18
シネ・リーブル神戸
映画「その街のこども 劇場版」
井上剛監督と森山未來さんの舞台挨拶付き上映会に行ってきました。
阪神・淡路大震災が起こった15年後、
2010年1月17日にNHKで放送されたドラマの劇場版。
先日も再放送されていました。
あの日凄惨な映像がショックで
もう二度とこんなことが起こらないようにと願ったのに
2011年には東日本大震災、その後も熊本、北海道、能登地震…
全国で震災が発生している昨今。
いつどこで何が起こるかわからない。
どこにいても安全な場所などないのだと痛感しています。
ドキュメンタリーではないけれど、
実際に神戸で震災を体験した主演の未來くん、佐藤江梨子さんに
脚本家の渡辺あやさんが取材をして書き上げられた本作。
子どものころに震災を体験し、いまは東京で暮らす二人が
新神戸で出会い、美香が参列する翌朝の「追悼のつどい」まで
夜通し歩きながら抱えていた心の内を吐露していく。
ロードムービー的な撮り方で
セリフなのかアドリブなのかわからないほどの自然な会話のなかに
これまで口を閉ざしてきた本音や記憶が溢れ出てくる。
美香の亡くなった友だち"ゆっち"のお父さんが
ベランダから見送ってくれるシーンは涙が止まらない。
大友良英さん、阿部芙蓉美さんの音楽も相まって、
何も言わずにそばに寄り添ってくれるような優しい作品だった。
上映後には井上監督と未來くんが登壇。
ロケバスを降りた途端、カメラがまわっている状況に
サトエリさんがびっくりされていたことや
"おっちゃん(ゆっちのお父さん)"に会いに行くシーンは
実際に3時間も話し込まれていた
(その間未來くん、スタッフはずっと外で待っていた)という
撮影秘話などもが明かされました。
また、監督が持参してくださった台本のおかげで、
実はアドリブだと思っていた言葉が
ちゃんと台本に書かれていたセリフだということも判明。
とてもアットホームで和やかなトークショーでした。
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by robetissage
| 2025-01-21 17:05
| 本・映画
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