三重県津市の無銭飲食事件で逮捕 相談するなら刑事事件に強い弁護士
40代男性のAさんは、三重県津市内のインターネットカフェにおいて、施設利用代金と飲食代金を支払うあてもないのに、あるように装って、飲食物を注文し、飲食代金及び施設利用代金を支払わずにお店を出て行きました。
Aさんの無銭飲食に気づいたインターネットカフェの店長が慌てて、三重県警察津警察署に通報しました。
その後、お店の防犯カメラの映像によって、Aさんは無線飲食による詐欺罪の容疑で逮捕されてしまいました。
(フィクションです。)
~無線飲食は詐欺罪になりうる?~
詐欺罪とは、人を欺いて財物を交付させた場合に成立し、刑法246条1項に定める法定刑は「10年以下の懲役」となっています。
無銭飲食と言っても、①注文時にお金がないことに気づいていた場合と、②飲食物を食べた後にお金がないことに気付いた場合の2パターンがあります。
今回のAさんのように、①の注文時にお金が無いことに気付いていたにも関わらず、飲食物を注文し、その結果店に飲食物を交付させた場合に詐欺罪になるのかを考えてみましょう。
詐欺罪の成立には、1.欺罔行為(詐欺行為)によって 2.人を錯誤に陥らせ 3.財物や財産上の利益を交付させること
1~3の行為とこれらの一連の流れに、4.因果関係が認められること が必要です。
そして、上記構成要件のうち一つでも欠けてしまうと、詐欺罪の成立が認められません。
さらに詐欺罪においては、被害者の方をだます意図(故意)があったかどうかが大きなポイントになってきます。
今回の上記事例のAさんは、代金を支払うあてもないのにもかかわらず、あるように装って、施設を利用し飲食をしていますので、相手をだます行為について故意があると考えられます。
そのため、Aさんの行為は詐欺罪にあたる可能性が高いと考えられます。
相手をだます行為についての故意の有無についての判断は、法律的な要素を含みます。
また、無銭飲食の場合は、②のように注文時にはお金がないことに気づかず、完食した後でお金がないことに気づいてしまった場合もあるでしょう。
この場合、注文行為時には、お金がないことに気づいていないのですから、刑法上の「故意」がないとして、注文行為自体は詐欺罪にあたらないと考えられています。
しかし、その後、逃走してしまった場合は、逃走の仕方によって刑法上の犯罪は成立しない場合と、詐欺(利得)罪(刑法246条2項)が成立する可能性がある場合があります。
無銭飲食といえど、一つ一つの事案によって犯罪が成立するか、何罪が成立するかが異なってきます。
無銭飲食をしてしまいお困りであれば、早期に法律の専門家である弁護士に相談・依頼をすることをおすすめ致します。
無銭飲食や詐欺罪で捜査されていてお困りの方は、刑事事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所までご相談ください。