三重県松阪市の現住建造物等放火未遂で現行犯逮捕 執行猶予に強い弁護士
Aさんは、深夜にVさん宅を燃やすつもりで放火した。
しかし、炎の勢いが強まっていくにつれ恐怖感が生まれたAさんは思い直して消火した。
結局Vさん宅は焼損せずに済んだが、通報を受けた三重県警察松阪警察署の警察官がAさんを現住建造物等放火未遂罪で現行犯逮捕した。
(フィクションです。)
~現住建造物等放火罪~
人が日常生活で使用する建物を放火し、焼損した場合現住建造物等放火罪に処されます。
放火した場合でも建物が焼損に至らなかった場合には未遂罪となります。
具体的にはカーテンに着火したが建物に燃え広がらなかった場合などが考えられます。
~中止未遂~
犯罪の実行に着手した者が自分の意思で犯罪を中止した場合は中止未遂となります。
普通の未遂罪が裁判官の任意よって減刑されるのと異なり、中止未遂では必ず刑の減軽がされます。
~実刑を回避する弁護活動~
現住建造物等放火罪の法定刑は死刑、無期懲役、5年以上の有期懲役と規定されており、これは殺人罪と同等の重いものです。
前科がない場合、現住建造物等放火未遂の場合、近年の量刑は、懲役3年執行猶予4年程度が多いようです。
日本にはもともと木造建築物が多かったため、1つの放火で周りの建物を何軒も巻き込んでしまうおそれがあったこと、放火は甚大な被害をもたらし、人命も危険にさらすことから、放火罪には非常に重い刑事罰が科されます。
放火に関する罪の中でも、現住建造物等放火罪は、現に人がいる建造物等を放火するもので、人命の危険性が高いことから、いくつかある放火に関する罪のなかでも最も重い刑罰となっています。
現住建造物等放火罪は重い罪であるため、実刑を回避することは被告人の大きな利益となります。
実刑を回避する手段のひとつとして執行猶予があります。
執行猶予が付く場合には制限がありますが、刑が減軽されることで現住建造物等放火罪でも執行猶予となる可能性があります。
今回の事例のように、中止未遂が認められそうな場合、弁護士は迅速に証拠を集め、執行猶予を獲得するために活動します。
加えて、放火するという心理状況は通常あり得ないことであり、場合によっては「病的放火(放火癖)」という心の病気であることもあります。
再犯を防止するために、そのような心理状況に陥った原因を精神鑑定の実施や医療的ケアの実施なども駆使して明らかにして克服を目指すと共に、再犯に陥らないよう家庭環境や職場の整備等の環境づくりを行います。
あいち刑事事件総合法律事務所は刑事事件を専門に取り扱う法律事務所であり、現住建造物等放火罪についての弁護経験があります。
三重県松阪市の現住建造物放火未遂事件でお困りの方はぜひ、0120-631-881までお問い合わせください。