以下では、三重県での犯罪の認知・検挙件数、検察庁での終局処分、地裁での判決内容、家庭裁判所での処分内容を記載しています。
三重県刑法犯包括罪種別認知・検挙状況(平成29年)
刑法犯総数 | 凶悪犯 | 粗暴犯 | 窃盗犯 | 知能犯 | 風俗犯 | その他 | |
認知件数 | 13346 | 46 | 499 | 9831 | 699 | 64 | 2207 |
検挙件数 | 5717 | 49 | 371 | 4334 | 440 | 54 | 469 |
検挙人員 | 2193 | 37 | 366 | 1364 | 176 | 33 | 217 |
(https://www.npa.go.jp/hakusyo/h30/toukei/toku/01.xls)
これは、三重県で発生した犯罪について、犯罪類型ごとに認知・検挙人数を調査したものになります。風俗犯とは、賭博やわいせつ犯罪など、風俗を乱すものを言います。これを見ると、窃盗犯が他の犯罪類型に比べて非常に多いことが分かります。また、窃盗犯は、他の犯罪に比べて検挙件数に対して、検挙人員が少ないことから、一人が多数の窃盗行為をしていることがわかります。
平成29年検察庁受理人数(道路交通法等違反被疑事件を除く)
総数 | 旧受 | 新受 | |||||
計 | 通常受理 | 他の検察庁から | 家庭裁判所から | 再起 | |||
津地検区検合計 | 10112 | 61 | 10051 | 8837 | 1134 | 20 | 60 |
津地検本庁 | 3703 | 56 | 3647 | 3220 | 362 | 20 | 45 |
四日市支部 | 1065 | 17 | 1048 | 896 | 131 | 4 | 17 |
伊勢支部 | 361 | 1 | 360 | 309 | 43 | – | 8 |
(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/file-download?statInfId=000031745353&fileKind=0)
こちらは、津地検区検での、事件受理件数を、受理原因ごとに見たものになります。区検とは、道路交通法違反被疑事件のような、地検よりも軽微な事件を取り扱う検察庁になります。これを見ると、津地検での、事件受理が、四日市支部、伊勢支部に対して、圧倒的に多いことが分かります。
平成29年検察庁処理人数(道路交通法等違反被疑事件を除く)
起訴 | 不起訴 | 中止 | 他の検察庁に移送 | 家庭裁判所に送致 | 未済 | ||||||
計 | 公判請求 | 略式請求 | 計 | 起訴猶予 | 嫌疑不十分 | その他 | |||||
津地検 | 393 | 393 | – | 548 | 347 | 154 | 47 | – | 374 | 335 | 45 |
四日市支部 | 306 | 306 | – | 351 | 233 | 91 | 27 | 3 | 216 | 176 | 17 |
伊勢支部 | 82 | 82 | – | 131 | 91 | 31 | 9 | 1 | 142 | – | 5 |
津区検 | 274 | 2 | 272 | 1245 | 1219 | 26 | – | 1 | 39 | – | 3 |
(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/file-download?statInfId=000031745353&fileKind=0)
これは、津地検区検での、終局処分の統計を調査したものになります。これを見ると、検察官が受理した事件であっても、起訴されず、不起訴処分となることも多いことや、起訴処分においても、半分近くは略式請求となること、不起訴処分の大半が、起訴猶予処分となっていることが分かります。なお、地検での略式請求処分が無いのは、略式請求は、区検での取り扱いとなるからです。
平成29年度刑法犯訴訟受理件数(地裁)
新受 | 既済 | 未済 | |
名古屋高裁管内総数 | 7683 | 7963 | 2056 |
名古屋地裁管内総数 | 4273 | 4397 | 1157 |
津地裁管内総数 | 957 | 1017 | 239 |
(http://www.courts.go.jp/app/files/toukei/939/009939.pdf)
これは、津地裁での、刑法犯の訴訟件数を名古屋高裁・地裁管内の総数と比較したものになります。略式手続事件は、訴訟手続を経ないので、こちらは正式裁判で起訴された事件のみとなります。
平成29年地方裁判所刑事訴訟事件の種類及び終局区分別既済人員(全地方裁判所)
事 件 |
総数 | 有罪 | 一部 執行 猶予 |
うち 保護 観察 |
全部 執行 猶予 |
うち 保護 観察 |
無 罪 |
免 訴 |
控 訴 棄 却 |
管 轄 違 い |
その 他 |
同一被告 |
通 常 第 一 審 |
69295 | 49335 | 1503 | 1496 | 29121 | 2203 | 110 | 1 | 139 | – | 1005 | 18705 |
裁 判 員 |
… | 944 | 4 | 4 | 209 | 108 | 20 | 1 | … | … | 1 | … |
再 審 |
1 | – | – | – | – | – | 1 | – | – | – | – | – |
(http://www.courts.go.jp/app/files/toukei/928/009928.pdf)
これは、地方裁判所全体での、判決主文の統計調査です。これを見ると、起訴された事件から、既に起訴された事件に併合されたものを除くと、そのほとんどが有罪判決が下されていることが分かります。無罪判決が下されたものは、110件と、判決総数の0.15%程度と非常に少ないです。
平成29年少年保護事件の終局決定及び簡易送致事件別既済人員 家庭裁判所別
総数 | 検察官送致 | 保護処分 | ||||
刑事処 分相当 |
年齢超過 | 保護観察 | 児童自立支援施設又は 児童養護施設へ送致 |
少年院へ送致 | ||
全 国 |
74441 | 2526 | 1472 | 14540 | 166 | 2193 |
津 | 917 | 589 | 105 | 230 | 2 | 24 |
知事又は 児童相談 所長へ送 致 |
不処 分 |
審判 不開 始 |
移送・ 回付 |
従た る事 件 |
総数のうち簡易 送致事件 |
159 | 13460 | 28587 | 6218 | 5120 | 8656 |
– | 163 | 209 | 92 | 69 | 78 |
(http://www.courts.go.jp/app/files/toukei/085/010085.pdf)
こちらは、家庭裁判所での、少年事件の終局決定の統計調査です。三重での少年事件取扱数は、全国での100分の1程度ですが、刑事処分相当は、4分の1程度と、非常に多くの事件が刑事処分相当とされています。刑事処分相当とは、事件が悪質で、検察庁で取り扱うことが相当とされる事案について、家庭裁判所から検察官の下へ逆送する手続です。