「経営層の採用」について(2024年版)|ミドルの転職
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102「経営層の採用」について(2024年版)

アンケート実施期間 : 2024822日 ~ 2024829
有効回答数 : 205
3割のコンサルタントが「社長やCxO、取締役など経営層の求人が増えている」と回答。
後継者問題・時流の変化・優秀人材の流出などを背景に、中小企業における採用がより活発に。
今回は、「経営層の採用」についてコンサルタントに伺いました。

「社長やCxO、取締役など経営層の求人が増えている」と答えたコンサルタントは30%で、2019年の同調査(29%)と大きく変わらない結果となりました。

経営層の採用を行なうことの多い企業タイプについては、「中小企業」の割合が63%と最多に。
前回調査と同様、後継者問題や事業譲渡を理由とするコメントが多く集まりました。特に近年の賃金上昇と求人増加により、中小企業から優秀なミドルの流出が続き、経営層クラスのみならずマネジメントクラスも、外部人材に頼らざるを得ない企業が増えているという声も寄せられました。

他にも、経営層の採用で上手くいった/上手くいかなかったエピソードなどについても伺っています。ぜひご一読ください。

Q1
社長やCxO、取締役など経営層の求人は増えていますか?

Q2
Q1で「増えている」と回答された方にお伺いします。
経営層の採用が増えているのはなぜですか?

その他の回答
  • 好調なスタートアップ企業で、早期CxOの募集、求人の増加が見える。

Q3
経営層の採用を行うことが多い企業のタイプを教えてください。

Q.

上記で選択された企業タイプについて、募集のあった具体的な役職(社長・CxO・取締役・監査・社外取締役)と、募集理由を教えてください。

中小企業
  • IT系の中小企業、CMOのご相談がある。コロナ以前と以後の世の中全体の変化を感じているが、社員は保守的であり、未来に企業存続の不安があるため
  • 取締役:募集理由としては、 親会社の方が出向してきて、社長に就任されたが知見がないためそこを補う人材が欲しいとのことで募集があった。
  • 社長:老舗メーカーの子会社代表取締役案件。現代表が年齢による後任を探される中での募集。
  • CFO:上場基準の監査に耐えうる社内規定整備のため
ベンチャー企業
  • 新規事業立ち上げ責任者:新規事業立ち上げが軌道に乗らないことからの募集、立ち上げフェーズを走り切れる人材が社内にいないことからの募集
  • CFO:エクイティファイナンス強化のため、新たにCFOの募集有
  • 事業部長:既存事業のグロース、事業部長の退職を社内で難しいことからの補充。
大手企業
  • 監査業務の強化のため監査担当者を希望。監査法人コンサル経験者も求める。
外資系企業
  • 外資系企業は複数の工場業務のマネジメントを期待、自動車部品企業のため効率や業務改善も行む取締役。
  • 常務取締役:自動車ビジネスを行っている韓国系自動車部品メーカーにおける募集。純粋に定年退職補充となっており、自社内での昇進や当該ポジションに対応できる人材がいないため。
上場企業
  • 上場企業の代表取締役社長(ターンアラウンドが必要)
    上場企業子会社の代表取締役社長(事業拡大を目指して)
  • 上場子会社社長:相応の手腕のある人材が欲しい

Q4
経営層の採用を行うことが多い「業種」を教えてください。

その他の回答
  • 警備
  • 特定の業種ということはない

Q.

上記で選択された「業種」について、その理由を教えてください。

IT・インターネット
  • ベンチャーが多い業界かつ、成長スピードが速いため。
    またその他企業は未だに年功序列の文化が強く外部からは部長職どまりが多い印象。
  • SaaSでの成功領域からの横展開での新事業立ち上げが増えているため(パイの奪い合い加熱)
メーカー
  • 中小メーカーは業績好調な企業があるため。
    強い需要があり、競合がほぼない中小メーカーの営業基盤は強いが内部体制が脆弱な場合が多い。上場を意識した場合に体制強化をなしうる人材が社内で育っていないため。
  • M&Aや承継問題が最も多い業種となっている。業界再編のような動きがあるケースも散見される。
流通・小売・サービス
  • ニーズの多角化、日本市場の将来的な縮小を見据えた国際部門の強化
建設・不動産
  • 従業員の高齢化が進む企業が多い割に、幹部クラスで業務を担える人材が不足。
商社
  • 商社は最近は海外輸出入以外に企業を買収してある程度成長させてバイアウトをする目的の企業が増えている為。 
金融
  • PEファンドなどM&Aも多くなっている。

Q5
経営層の求人で採用が想定されることの多い採用者の「年齢層」を教えてください。

Q.

上記で選択された「年齢層」について、その理由を教えてください。

30代後半(35才~39才)
  • メンバークラスが30代前半のケースが多く、その一歩先を知っている人材だから
  • 経営者と同年代のため。
40代前半(40才~44才)
  • 経営者が45才以下であることが多いため
    責任者として土日もフルコミットできる体力を考えると40前後が一般的にギリギリだろうと考えるスタートアップ、ベンチャーが多いため
  • 経験値と行動量のバランスがちょうどいいため
40代後半(45才~49才)
  • 50代以降はハンズオンで対応できないという懸念もあり
    経営層でもプレイングマネージャーを求めている傾向がある
50代前半(50才~54才)
  • 現実的な選択として想定される年齢
  • 1つ目は、業界知見や経営マネジメントの経験さの期待がある。2つ目は、40代層の希望も企業側としてあるが、実際そのレベルの人材が育っていない現状があるため。
50代後半(55才~59才)
  • 新興企業は若手。中堅・歴史ある企業は50代を切望。
  • 一定のご経験・人脈を期待される求人が多いため。
60代
  • 知見を有するものとして、年数含むキャリアを重要視されるため。

Q6
経営層の求人で多い年収帯を教えてください。

Q7
経営層の採用時に企業が求めることは何ですか?

その他の回答
  • 実務経験、自走する力、社会的信用が得られる経歴や資格
  • 採用ニーズに合わせた、課題解決力、成功体験~類推力
  • 東証対応、証券会社対応
  • 事業経験

Q.

上記で選択された「企業が求めること」について、その理由を教えてください。

将来ビジョンを掲げられる資質
  • 会社の「顔」になるため人柄は重要であり、応募先のビジョンに共感できる人材が求められる。
  • 目先だけでなく、これまでのノウハウを活用した中長期的な将来への先見性を求められる傾向があったため。
人間的な魅力
  • 新規事業の誕生により立場上引っ張っていくというケースが多発していると思います。その際にリーダーシップなどを特に求めると同時に、社員全体を引っ張っていくお人柄も求められていると感じます。
  • 上位職のため、人望がないと部下がついてこない
    経営陣と対等に話ができる必要があるから
  • 社員に対する求心力や、創業者との相性も求められる。
自己変革力
  • 現状に問題があるため、第三者の視点として経営層の人材を外部から採用する傾向が多い為、変革力を必要とされる。
  • 計画タイプというよりは、計画~推進・遂行をプレイングで動かせるような馬力がある方を求められている印象があるため
思いや考えを適切に伝える力
  • 新しい風をふかせんことや考え方を植え付けるべく「経験」をダイレクトに若手に伝えることを企業が望んでいる為
相手のメッセージを的確に読み取る力
  • 自分のメッセージや考えを伝えるだけでなく、メンバ-と共に会社を成長させるためには相手の気持ちを汲み取る傾聴力も判断材料とされたため。
  • 現社長の思いや、今後の展望をしっかり理解し、助言ができるような人材が決定できているイメージ。

Q8
経営層の採用で、上手くいったエピソードや、上手くいかなかったエピソードがあれば教えてください。

上手くいった
  • 地方企業において地場で優秀な方を確保することが難しいという課題を抱えている企業があり、事業拡大に伴う財務統制を進める必要があった。そこでまずは副業やリモートワークを検討した。採用活動を進めるうちに、副業やリモートワークの場合、後継者の育成に課題があることを感じた。そこでエージェント各社に相談があり、弊社から都市部の上場企業で勤めていた方をスカウトし、地方企業に招聘することができた。ご本人も今までの経験やスキルを地方創生に還元したいという気持ちをお持ちで、企業と求職者のニーズがマッチした。
  • 経営幹部人材の紹介で、紹介した企業に面接の設計の提案を行い、一次面接から最終面接に至るまで、創業者に出てきていただいた。
    その結果、面接にウェルカム感が出て、「他社と比べて熱量を感じた」という理由で最終的に入社を決めていただいた。
    面接の設計も含めて提案した結果が実を結んだ。
  • 業界大手→同業界ベンチャー役員として経営サイドにご入社頂いたことで、同企業が大きく成長した。(業績・利益)
    現在は事業を多角化されておりHDカンパニーの役員として活躍されている。
  • 戦略コンサルティング企業のコンサルタントをCXOとして採用してもらった。同じ業界の競合会社が同じようなキャリアの人をCXOとして採用しているケースを話して採用までいった。
上手くいかなかった
  • とても優秀な候補者様だったため、評価高く、パートナー兼執行役員でオファー提示頂いたものの、逆に責任感を感じられ、内定辞退となってしまった。
  • 職種経験があるが業界未経験者採用にて企業側採用にてチャレンジされたが市場把握スピードが弱く、戦力とはなっていない。
  • スキル重視でジョインすると、結果的にパーソナリティがその企業風土に合わず、四面楚歌になったバッドストーリー
  • 4次面接まで進むも、職場の同僚となる方2名との最終面接でお見送りとなった。
    社長との面接では感触が良かったが、若干決め手に欠けるとして、更に面接が設けられた。
    最後は現場の人たちとの面接で、一緒に仕事をしていく仲間としては違和感を覚えるとお見送りとなったケースがある。

Q9
経営層の求人は、今後増えていくと思いますか?

Q.

上記で回答された選択肢について、その理由を教えてください。

増えていく
  • 経営陣の高齢化に伴い幹部採用もそうですが、優秀な方はすぐには見つからないので次期幹部採用は水面下で動くケースが多く、そのような求人も含めてニーズは高まると思います。
    また、ベンチャー企業では内部で優秀人材を育てつつ、外部から採用する流れも強いため。
  • 様々な業界の変動性が大きい中で、いかにその時代の変化に対応が出来るかという視点で企業も事業活動をしているため、新たな血を入れて採用をするというスタンスは広がると思います。
  • 2024年以降M&Aが増加すると予想。
    DXに遅れている企業→経営悪化し売却等動きが活発になると予想。
減っていく
  • 現在、労働力が不足しているため売り手市場になっている。転職時代というのもあるためなかなか1社で長くいて経験を積むというよりもいろんなところで経験を積みたいという人も多い。そのため、経営視点をもつ人材がなかなかいないように思うため。
  • 経営層のポジションは、会社の心臓部となるため、ある程度人物像を把握したいと考える企業は多い。そのため、縁故採用のような以前から繋がりがある方を引っ張ってくるケースが多く、求人を出すまでに至らない。
  • 幹部待遇で給与を払うことができる企業が少なくなってくると考えているため。
変わらない
  • 日本では非上場企業はプライベートカンパニーが多く、上場企業も保守的な企業が多いため
  • プラスマイナスで総量としては変わらないと思われる。長期的には減ると思われる。(DXで経営人材がそこまで多く必要ではならなくなる)
[ 本アンケートに関するお問い合わせ先:en-press@en-japan.com ]
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