花柄も薄紅色の苞葉につまれ、筒のように見える。無数の小花の艶々した花びらが美しい。
この花の根茎は地上を這い回るように分岐し、広がってゆく。全体の形は、大きな緑色のテッポウユリの花を幾つか重ねて筒状にしたようなものが根茎のいたるとこについているような具合である。花が無いときに真上から見ると、大きな緑の花が地面に直に咲いているようだといえば、わかり易いかもしれない。花柄は筒の中から紅色のアスパラガスのように伸びて出てくる。
筒状になった部分にはコップ1杯分くらいの水が溜まる。雨の後、溜まった水をそのままにしていると腐ってしまうかもしれないと思ってこぼしたこともあったが、植物自体が水を蓄えているという解説を読んだことがあり、それ以後は溜まっていてもそのままにしている。
繁殖力が強く、ヘゴノキの周囲に植えたところでは、根茎が木の幹を這い上って根を張り、1mくらいの高さまで緑の筒が幹を覆い尽くしたこともある。
まるで、ヘゴの幹に寄生した様な面白い形になっていたが、一昨年の台風で幹から剥がされてしまった。