格安航空「スクート」で行くシンガポール!ビジネス&エコノミー搭乗記
円安やインフレなど、海外旅行への逆風が強くなる昨今。
旅費を安く抑えるための選択肢の一つとして、人気を集めているのが格安航空会社(LCC)。
今回は、シンガポールへの直行便を運航する「スクート」のエコノミーとビジネス(スクートプラス)に搭乗。
予約前に知っておく留意点から、チェックインの方法、機内や座席の紹介など、スクートの全貌をレポートいたします。
「スクート」予約・準備編
■ 日本3空港⇔シンガポール路線の時刻表
日本国内で「スクート」が就航しているのは、成田・関西・新千歳の3空港。
残念ながら、羽田、福岡、名古屋(セントレア)での発着はありません。
発着 | 便名 | 出発➡到着 | 所要 | 運航日 |
---|---|---|---|---|
成田 | TR809 | NRT08:15 ➡ SIN14:20 | 7h05m | 毎日 |
TR808 | SIN22:15 ➡ NRT06:15 | 7h | 毎日 | |
関西 | TR819 | KIX16:15 ➡ SIN21:45 | 6h30m | 月・水・木・金 |
TR821 | KIX16:15 ➡ SIN21:45 | 6h20m | 火・土・日 | |
TR818 | SIN06:25 ➡ KIX14:25 | 7h | 月・水・木・金 | |
TR820 | SIN07:15 ➡ KIX15:05 | 6h50m | 火・土・日 | |
新千歳 | TR893 | CTS17:30 ➡ TPE ➡ SIN02:45 | 10h15m | 火・木・土・日 |
TR892 | SIN06:00 ➡ TPE ➡ KIX16:30 | 9h30m | 火・木・土・日 |
2024年6月現在のフライト・スケジュール(時刻表)は上記のとおり。
札幌発着(往路&復路)のフライトに関しては、台北(台湾桃園空港)経由となっています。
■ 機内外のサービスは任意制・追加料金
ANAやJAL、シンガポール航空など、フルサービスを提供する従来型の航空会社と異なり、「スクート」は余計なサービスを省くことで、運賃の低価格化を追求するLCC(Low Cost Carrier)。
基本運賃には、荷物の預け入れ、座席指定、機内食、ブランケットなど機内外におけるサービスは含まれていません。
必要な場合は、乗客が任意で追加するオプション制・別料金となっています。
エコノミー | スクートプラス | |
---|---|---|
機内持ち込み荷物 | 10kgまで無料 | 15kgまで無料 |
預け荷物 | ¥3,600〜 | 30kg |
座席指定 | ¥1,000〜 | 無料付帯 |
優先搭乗 | ¥600〜 | 無料付帯 |
機内食 | ¥1,000〜 | 無料付帯(食事とノンアルコール・ドリンクのセット) |
WiFi | ¥400〜 | 30MB付き |
座席電源 | S$5〜 | 無料付帯 |
ブランケット (スヌーズキット) |
¥2,000 | ¥2,000 |
スクートの予約クラスには、「エコノミー」と、上位クラスである「スクートプラス(Scoot Plus)」の2種類。
「スクートプラス(旧スクートビズ)」は、少しゆったりとした座席に、各種サービスが無料で付いています。
スクート各種サービス料金表
■ 機内持ち込み荷物のサイズ・重量
前述したとおり、エコノミーでは、受託手荷物(預け荷物)は別料金となるので、機内にスーツケースを持ち込もうと人も多いかもしれません。
パッキング前に、スクートの機内持ち込み荷物に関する「サイズ」と「重量」は要チェック。機内持ち込み荷物は、エコノミー/スクートプラスともに計2個(スーツケース1個+身の回り品1個)まで。
サイズは両クラス共通で、
- スーツケース:54cm×38cm×23cm(総直線寸法が115cm)以内
- ハンドバッグ:40cm×30cm×10cm以内
重量制限は、
- エコノミーが10kg
- スクートプラスが15kg
となっています。
また航空保安上、飛行機への持ち込みが禁止されているもの、取り扱いに注意が必要なものについては、以下の国土交通省のPDFがわかりやすいと思います。
航空機における輸送禁止品・制限品
■ シンガポール入国に必要なもの
日本国籍の人が、30日以内の観光や商用目的でシンガポールに滞在する場合は、ビザは不要です。
- パスポート(残存有効期間が最低6ヶ月以上必要)
- 電子入国カード
シンガポールに入国する旅行者は、「電子入国カード(SG Arrival Card)」の提出(紙の入国カードは廃止・オンラインのみ)が必須となっています。
入国管理局のホームページで、シンガポール到着日の3日前から手続きできるので、出発前にやっておきましょう。
電子入国カードの詳細については、下記を参照してください。
関空から出発!シンガポール直行便
■ 関空のターミナル1発着「スクート」
出発当日、関西国際空港に到着。
関空は、主要国内・国際線が発着する「第1ターミナル」と、LCC専用の「第2ターミナル」に分かれています。
スクートはLCCにもかかわらず、第1ターミナルからの出発となる点に注意。
フライト情報がズラッと並ぶ電光掲示板で、「スクート」のカウンター番号を確認。
チェックインへと向かいます。
■ オンラインチェックインが便利
出発予定時間の48時間前になると、スクートからオンラインチェックインの案内メールが届きます。
オンラインチェックインを完了していると、一般のチェックインカウンターとは別レーンにある「ウェブチェックイン」のカウンターでドキュメントチェックと荷物の預け入れをするだけ。
長い行列に並ばなくてすむので、スピーディーで便利です。
また「スクートプラス」利用者も専用カウンターで、優先チェックインをすることが可能です。
■ チェックインは出発の60分前まで
オンラインチェックイン、カウンターチェックインの受付は、以下のとおり。
受付時間 | |
---|---|
オンラインチェックイン | 出発予定時間の48時間前から1時間前まで |
カウンターチェックイン | 出発予定時間の3時間前から60分前まで |
搭乗ゲート | 出発時間の1時間前から20分前まで |
スクートの機内・座席紹介
■ 搭乗開始!ボーイング787
ただいま、リノベーション工事真っ只中の関西空港。
2023年の12月に国際線の中央エリア、2025年の春に新保安検査場・国際線ラウンジがオープンする予定らしいです。
開いているショップなどを、チラ見しつつも、特に買うものもなく、早々に搭乗ゲート前で待機。
ボーディング・ブリッジの手前には、黄色のビタミンカラーが一際目をひく「スクート」の飛行機が停まっています。
スクートの中・長距離路線で使われているのは、ボーイング787。「ドリームライナー」という愛称で呼ばれている中型旅客機です。
しばらくするとゲートがオープンして、いよいよ搭乗!
■ ビジネスクラス「スクートプラス」
ビジネスクラスは、2-3-2 の座席配置。
ブラックの本革で覆われているシートは、
- シート幅:56cm
- 足元の広さ:96cm
- リクライニング:15cm
- レッグレストあり
座席は180度のフルフラットになるというわけではないので、ビジネスクラスというよりも、プレミアムエコノミーに近いイメージ。
中央のアームレストには、ウェルカム・ドリンク代わりの水が置かれています。
モニターはなし。
電源は、USB給電ポートはありませんが、コンセントは各種プラグ・タイプに対応したユニバーサル仕様。シンガポールのBFタイプも日本のAタイプなど、各国の電源コードがそのまま使えます。
■ エコノミークラスの座席
エコノミーは、基本的に3-3-3のシート配列。
エコノミーの中でも、シートピッチによって、スタンダード、スーパー、ストレッチの、3つのタイプに分かれています。
- シート幅:45.72cm
- 足元の広さ:スタンダード79cm、スーパー86.36cm、ストレッチ86.36cm以上
- リクライニング:15cm
スクートプラス同様、エコノミーにもTVモニターはなし。
さらには、前方には「スクート・イン・サイレンス」という12歳以上しか予約できない静音ゾーンが設けられています。
個人的にお気に入りは、最後列の席。ここだけ左右2席の配置で、窓側にゆったりとしたスペースがあるのが特徴。ちょっと足を伸ばしたり、もたれかかったりするときにGood。
最後部なので、早く降機したい人にはおすすめしませんが、そうでないなら是非お試しあれ。
機内での過ごし方
■ 映画や音楽は自分で用意
関空からシンガポールまでの所要時間は、約6時間半前後。
映画や音楽があれば楽しく過ごせるのですが、スクートはビジネス・エコノミーともモニターはなし。エンターテインメントは、自前で用意する必要があります。
自分のスマホやタブレットに、あらかじめ映画や音楽をダウンロードして、持ち込みましょう!
■ スクートのWiFi料金プラン
空の上でもネットに繋がっておきたい人のために、スクートはWiFiも完備。
料金プランは、使用データ量によって以下の3つ。
20MB | US$5.99 |
---|---|
80MB | US$16.99 |
200MB | US$32.99 |
WiFiサービスは機内でも申込・購入することも可能ですが、搭乗前の購入で最大20%割引があります。
30MBの無料WiFi付きのスクートプラス利用者には、アクセスコードが記載されたバウチャーカードが配布されます。
- アクセスポイント「ScootWiFi」に接続。
- ブラウザを立ち上げると、Wi-Fiポータルが表示。もしくはwww.scootwifi.comにアクセス。
- アクセスコードを入力。
LINEなど簡単なテキスト・メッセージの送受信なら、30MBでも可能です。
スクートの機内食
■ 上空で味わうシンガポールグルメ
もう一つ、フライトでの楽しみといえば機内食。
LCCであるスクートでは、機内食は有料(スクートプラス利用者は無料)。食べたい人だけ、予約時もしくは機内で注文するシステムです。
温かいメインディッシュから、サンドイッチなどの軽食、スナックまで、豊富なラインナップが並ぶメニュー。
食欲をそそる醤油ベースの「チキンの中華煮」や、日本の国民食「カレーライス」など、どれも白米との相性バッチリのメイン。
スクートプラス利用の場合、食事に、ドリンクとデザート(チョコやクッキー)付き。
特に美味しかったのが、幅広のライスヌードルを炒めた「牛肉のホーファン」。シンガポールのホーカーで人気の屋台メシを、空の上でご賞味あれ。
■ 食べ物の機内持ち込みについて
「機内食」が別料金ということで、よくある質問が『自分で用意した食べ物を機内に持ち込んでもいいのか』ということ。
結論からいうと、スクートの公式ホームページには、
- 外部からお持ち込みになった飲食物の機内でのお召し上がりはご遠慮ください。
と記載されています。
CAさんに注意される可能性があるので、ご留意を。
シンガポール到着
■ チャンギ空港ターミナル1に到着
シンガポールの空の玄関口「チャンギ国際空港」。
日本からのスクート便は、チャンギ空港のターミナル1に到着します。
入国審査後、普通なら市内中心部へ直行するところですが、チャンギ空港に誕生した巨大複合施設「ジュエル」は、シンガポールの観光スポットの一つ。
ターミナル1は「ジュエル」に直結しているので、アクセスも至便。到着時もしくは帰国前に、一度は行ってみてください。世界最大級の屋内滝「レイン・ボルテックス」は必見です。
スクートで行く格安ツアー
シンガポールに行くなら、「スクート」の航空券とエコノミーホテルの宿泊がセットになったHISの格安ツアーがおすすめ。
自分のペースで自由に行動できるフリープランです。
LCC利用でありながらも、受託手荷物20kgまで料金に含まれている細やかな配慮は、さすがHIS。
■ 東京発スクートのシンガポールツアー
■ 関西発スクートのシンガポールツアー
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