今回は新型コロナウイルスの流行で自分の時間の使い方が変わったことをきっかけに、朝の活動をスタートしたこもりんさんにインタビューしました。
それまでのこもりんさんは仕事に対する積極性がなく「やらされている」と感じていました。しかし朝に資格の勉強をすることで、目標に対するプロセスの管理を身に付け、仕事にも応用できるようになりました。現在では勉強も仕事も楽しんでいるそうです。
Q.)朝の活動を始めた経緯を教えてください。
きっかけは新型コロナウイルスの流行で、自分の時間の使い方が大きく変わったことです。それまではテニスをしたり、カフェ巡りをしたりするのが好きだったのですが、そういった趣味ができなくなりました。その替わりに家でYouTubeを見たり、酒を飲んだり、そんな日々が続いていました。
そして半年くらい経った時に、たまたまYouTubeで「オカジ兄やん」さんの動画を見たんです。オカジ兄やんさんは勉強したり、筋トレしているルーティン動画を上げ続けています。それが本当にすごかった。自分も何かを始めてみようと思ったんです。
まず始めたのは、TOEICの勉強。TOEICのスコア800点を取ることが会社での昇格要件になっていたので、いつかはやらなくてはいけないと思っていたことでした。また、基本情報技術者やITパスポートなどの情報系の資格の勉強も始めました。いずれも仕事に必要になるものです。
ランニングと筋トレも始めました。テニスをしているので、ランニングは以前からときどき行っていたのですが、ルーティンとして行うのは初めてです。そして筋トレはまったく初めての経験でした。自分の健康維持と体型維持のためと思ってのことでしたが、最初はなかなか大変ではありましたね。
Q.)なぜ夜ではなく朝の時間が大事なのでしょうか。
いろいろな人が言っていることと同じにはなってしまいますが、やはり夜よりも朝の方が自分がコントロールしやすいですね。
会社での忙しさには波があって、18時くらいに終わるときもあれば、22時近くまで残業することもあります。定時に帰ろうと思ったら上司に「5分だけちょっといい?」と引き留められて、結局2時間くらい対応していたこともあります。
理不尽ですが、仕事をしているとこういうことって、どうしても起こりますよね。普通の日ならまだ耐えられるんです。でも、資格試験の直前で、具体的にやろうと思っていた勉強ができないと、ストレスが大きいです。
また、朝の日光を浴びながら活動をすると、僕は気持ちが前向きになってきて、やりたいことが次々に出てくるんです。朝だけでなく、夜にも勉強はしているのですが、やっぱり朝の方がはかどるし、気持ちがいいですね。
Q.)実際の朝のルーティンを教えてください。
4:00 起床
4:15~5:30 ランニングか筋トレ
5:50 出社のために家を出る
7:00~8:00 カフェで勉強
9:00 出社
22:00 就寝
(休日)
4:00 起床
4:15~5:30 ランニングか筋トレ
7:00 テニスに出かける
22:00 就寝
※2022年8月時点
Q.)朝のルーティンが定着するまでの工夫を教えてください。
僕は朝の7時半に起きていたのですが、1週間かけて15分ずつ起きる時間を早めるようにしていました。いきなり早く起きるのは無理なので、だんだんと慣れて行くことが大事です。
ただ、起きる時間が早くなっていって、5時半くらいになると、それ以上早く起きるのが辛くなってくるんですよね。そこで、睡眠時間と、睡眠の質を確保するためにいろいろな工夫をしました。
まずは、夜よく眠れるようにするために15時以降にはカフェインを摂りません。そして、20時までに夕食を食べます。眠る2時間前に食事を終えていると眠りにつきやすくなるらしいのです。ちなみに、眠りが浅くなるのでアルコールは飲みません。就寝する時間は22時で、これは絶対に守るようにしています。
寝室の環境も重要です。可能な限り真っ暗にして、光が入り込まないようにします。そして余計な物音が立たないようにしています。
細かく感じられるかもしれませんが、こういう工夫を怠ると、日中に眠くなってしまい、続けられません。朝活は前日の夜から始まっていると考えています。いい朝活はいい睡眠から、ですね。
Q.)朝の活動が仕事にもたらした変化や影響について教えてください。
そんなことしても、余計な仕事が増えるだけに感じてしまって。僕にとって仕事は言わば、「やらされているもの」だったんです。しかし、朝活を始めてから変わりました。資格試験の勉強をするには「合格」という目標に対して、どのように自分が行動するかというプロセスを考えて、実行する必要があります。
先ほどの「朝早く起きるために工夫をしている」という話をしました。それについても「朝早く起きる」という大きな目標のために「睡眠の質と量を確保する」というプロセスを作りました。そして「睡眠の質と量を確保する」ために「寝室の環境を整える」、並行して「夜は22時までに眠る」……というように、さらにプロセスを分解をしています。
このような考え方が、仕事にも応用できるようになりました。すると、仕事が「やらされているもの」ではなくなり、積極的に自分から行動できるようになったんです。こうなってくると、仕事も勉強も楽しくなってきますよね。朝の活動をすることで、まだまだ自分も変わることができるんだな、と思っています。
(MEETS CAREER編集部)
お話を伺った方
※2022年9月7日10:10ごろ、記事の一部を修正しました。