WWE Survivor Series 2024 – War Games Review 男女ウォー・ゲームス戦/LAナイト対中邑真輔他 - 世界のプロレス探検隊

世界のプロレス探検隊

WWEAEW新日本インディ他、国内外問わずプロレスのマッチレビューを行っています。

WWE Survivor Series 2024 – War Games Review 男女ウォー・ゲームス戦/LAナイト対中邑真輔他

WWE Survivor Series 2024 – War Games 11/30/2024

youtu.be


ウィメンズ・ウォー・ゲームスマッチ
リア・リプリー、イヨ・スカイ、ナオミ、ベイリー&ビアンカ・ブレアー対リヴ・モーガン、ラケル・ゴンザレス、ナイア・ジャックス、ティファニー・ストラットン&キャンディス・ラレー

youtu.be


 最後にリヴを持ってくるため、序盤からドミネイターのナイアを使う必要がまだあるものの、ベイリー、ナオミ、キャンディスと安定感抜群のベテラン勢を序盤に配置し、試合を進めながら、中盤以降の爆発を待つ流れ。

 ウォーゲームスといいつつ、実際は多人数ハードコア戦という形が定番化され、ライト層や新規のファンからすればそれが当たり前なのだが、長くみている立場からすれば、ウォーゲームスというと少し物足りなさはあるのは事実。リアの登場時にドミネイト要素が足らなかったのも疑問点ではある。

 しかし、イヨとティファニーのケージ頂上からのビッグダイブからは一気にフルスロットルに。テーブル破壊に手錠での拘束、各々のフィニッシャー連発と非常に盛り上がったシーンの連続でした。総合すると平均的良試合レベルだが、終盤は魅力的です。
評価:***1/4

 

WWE US王座戦
LAナイト(c)対中邑真輔

youtu.be


 サイケデリックなアレンジを施した入場曲と黒を基調にしたコスチュームにおどろおどろしいメイクと変化を加えた中邑がPLEに復帰。ファイトスタイルとして大きくは変わらないものの、バック肘を使うといった変更点もあり、格闘技色も追加。

 ナイトが独創性を活かした攻撃を決めていく一進一退も、最後は比較的優勢のままフィニッシュと結局は生まれ変わった中邑のショーケースマッチでした。日本人にとっては中邑がこの位置をキープしてくれているのは有難い状況です。
 平均的良試合。
評価:***1/4

 

WWE IC王座戦-トリプル・スレットマッチ
ブロン・ブレイカー(c)対シェイマス対ルドウィグ・カイザー
 殆ど凶器は使わないハードコア戦といった内容で、場外を広く使い、そこにブロンの猛獣パワー、シェイマスのハードヒッティング、カイザーのインサイドワークを織り交ぜていく3ウェイ。強い人気を誇るベテランのシェイマスが軸となる一方、ブロンが類稀なる身体能力の高さを発揮し魅了。

 要所でカイザーが顔を出し、効果的な立ち回りを見せる。RAWでやっている内容を、少しレスリング成分を少なくし、大会場受けする3ウェイ要素、乱戦要素を付加した形。長らくRAWでやり抜いてきたことをしっかりと実らせた激しく楽しい3ウェイでした。

 中々良い試合。
評価:***1/2

 

WWE世界ヘビー級王座戦
グンター(c)対ダミアン・プリースト
 フェイスヒールは一応あるものの、正々堂々と一騎打ち。グンターがチョークスラム封じで起用した右腕破壊を軸に、ビッグマン同士の迫力ある攻防を展開。スタイル的に合わないものの、ベテランの腕でまとめていく形。

 投げ技一辺倒ではなく、サブミッションも織り交ぜ、最後はベイラーの介入ありと予想の範疇は超えないものの、一定のレベルはキープした良試合でした。
 中々良い試合。
評価:***1/2

 

メンズ・ウォー・ゲームスマッチ
OGブラッドライン(ローマン・レインズ、サミ・ゼイン、ジミー&ジェイ・ウーソ)&CMパンク対ザ・ブラッドライン(ソロ・シコア、ジェイコブ・ファトゥ、タマ・トンガ&トンガ・ロア)&ブロンソン・リード

youtu.be


 順番があるからではあるが、パンクとレインズの後にジェイが入場する瞬間がやってくるとは驚き。試合は、序盤の見所としては早々にジェイとジミーが入る事でウーソズが再結成。

 お馴染みの連携を繰り出し盛り上げるも、2番手のリードに加え、3番手で最強のバウンサー、ジェイコブが入り、2人でウーソズを蹂躙。

 毎回凶器を入れるのではなく、最初に椅子だけ入れて、後は金網を使う事で差別化を図る、パンクとレインズの人間模様は一応描いているものの、これから抗争が作られるわけではなく、レインズは恐らくロック、パンクはセスとの抗争が控えており、本当に1回限り。誤爆はあるものの、比較的あっさり仲直り。

 金網の扉を施錠したシーンも普通に金網をよじ登って入ってくるレインズと、流石にソロが間抜けに映るので、作り込みは正直希薄。金網からのダイブ2発と勧善懲悪で盛り上がったものの、中身は簡素になっている。

 リードを加えた新生ブラッドラインの凶悪感が高まっており、リードこそ必要なピースだったと頷けるものの、凶悪2トップに頼るしかないのは、流石に厳しすぎる。肝入りの抗争のはずだが、オリジナル・ブラッドラインの重厚なストーリーを知っているだけに、外側は豪華、内側は簡素なのはいまいち乗り切れない。その簡素を塗り替えるようなサプライズやロック登場はなく、あっさり終了。

 新規とライト層は盛り上がって、それが全てなので別にビジネスとして問題はないけれども、こちらの方が、WCW感が強くて、デスライダーズ対AEWの方が少し前のWWE感を出すようになったのは興味深い。

 中々良い試合。
評価:***1/2

 

全体評価:7+