TNA Emergence 2024 8/30/2024
TNA Xディビジョン王座戦-アルティメットXマッチ
“スピードボール”マイク・ベイリー(c)対ラレド・キッド対ハマーストーン対ザカリー・ウェンツ対ライリー・オズボーン対ジェイソン・ホッチ
NXTからの刺客オズボーンを含め、優秀な軽量級戦士の中に、1人スーパーヘビー級のハマーストーンがいて猛威を振るう形。ジョー、アビス、ラシュリーも巻いているだけにもう階級の壁はない。
ハマーストーンも圧倒的なパワーを誇示しつつも、軽量級の攻防にも対応出来る能力もあるため、起用に関しては何の問題もなく、実力を示していた。
ハマーストーン絡みの攻防、複数の場外ダイブ、ベルトを吊るしているロープを使ったスポット、複数人が絡む攻防もインパクト十分かつ完成度も高く、アルティメットXの魅力が詰まった一戦となりました。
好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4
TNA世界王座戦-アイアンマン・マッチ
ニック・ネメス(c)対ジョシュ・アレキサンダー
通常放送での素晴らしい30分ドローを経た一戦かつ、アイアンマン・マッチの名手ジョシュがいるとあって期待値は自然と高くなる。
序盤10分のレスリングの応酬は、前戦でもクオリティを上げる要因となり、手応えも掴んでいる。この日もニックがアマレステクニックを活用しながら鋭い動きを、ジョシュはそれを押さえ込む力強い動きで長く見ていられるもので、その後の攻防に期待したくなる素晴らしい序盤。
12分過ぎ、チョップブロックで脚を攻めてアンクルロックを狙ったジョシュを返す刀で丸め込んだニックが先取。とはいえ丸め込みはノーダメージなので、ジョシュが落ち着いてニックを痛め付ける。残り時間はたっぷりあるので、時間をかけてじっくりとドミネイト。ただ最低限の反撃はニックも加えるため、ワンサイドにはならない工夫も施す。
大きく動いたのは20分過ぎ。場外戦を経てニックが反撃を行ったシーン。丸め込み合戦も織り交ぜながら得意技で猛攻を仕掛け、勢いのままデンジャー・ゾーン一閃で2-0に。
アドバンテージを得たニックだが、ジョシュが蒔いた種が実になってきたのが30分付近。10連続ジャーマンの応酬を経て、コツコツと脚攻めを続けたことでニックの動きが止まる。アンクルロックで追い詰めるジョシュ。この辺りは、特にニックのダメージ表現の豊富さが光るシーンで見応えあり。
武骨ながら”Show Off”の姿も垣間見せるニックならではの試合運び。ジョシュも余計なことはせず、ただだだ冷徹に脚を破壊することに集中。
普通なら焦ってポイントを稼ぎに行きたくなるところでも、恐ろしいまでの冷静さを保ち、ニックの脚を攻撃し続けるが、一転エンターテイメント性の方に振り切ったのが、残り15分から。
レフェリー失神から場外戦、更に凶器使用のチープショット、テーブル葬からの一進一退でラストスパート。消耗感は反映しており、完全に分離しているとは言わないまでも、30分くらい築き上げてきたメインの脚攻めを余り反映出来ていなかったのは、このクラスであればもう少し上手く繋げられたのではと思ってしまう。
ニックがスーパースターとしてではなく、レスラーとしてプロレスリングを描きたかった60分。打ってつけの相手であるジョシュと共にロングマッチを構築。
クライマックスの脚攻めが反映出来なかった点と大会を通して変なチャントを行っていたとにかく騒ぎたい叫びたい曰くつきの観客達との相性が最悪だったことを除けば、ベテラン同士の重厚な激闘には変わりない。
プロレスリングとTVプロレスとの折り合いを付け、ニックがWWEでは出来ない、確固たるメインイベンターだからこそ与えられたクリエイティブの自由を、アスリート性が強いブロレスリングを描くことに使ったという興味深い試合でもありました。
好勝負。
評価:****
試合後にはAAA、GCWに続き、JBLが登場し、不穏な動きを見せる。
全体評価:7.5+
ICYMI
— GameChangerWrestling (@GCWrestling_) 2024年8月30日
With a little help from his friends and an unexpected visitor, Mance Warner survived a brutal 3-Way Ladder Match to become the undisputed GCW World Champion at #GCWHomecoming...
You can watch the replay NOW on @FiteTV+! pic.twitter.com/o3UrPKtTtW