あかね雲キレイ♪

少し前「愛を読む人」という映画があった。
好きな俳優であるレイフ・ファインズやレナ・オリン
も良かったが、何といってもケイト・ウィンスレットの
押さえた演技に涙が止まらなかった。
激情型の彼女の演技は好みではなかったのだが・・・・。

本が重要なファクターとなっている映画には
「君を読む物語」なんていうのもあった。
若い人の間では「キミヨメ」なんていって流行っていたように思う。
昨今は、何でも略すねえ。
これも皆をこぞって映画館に足を運ばせるための一つの戦略か。
それにしても「セカチュウ」とか・・・ピカチュウの親戚みたいに言われたら
いくら売れても、作者もなんだかなあって嘆きたくもなるのではあるまいか・・・。
心中お察しする。



もし
この世の中の人間を本を読む人と読まない人に
二分するとしたら、たぶん私は前者に属するとは思う。
でもかなしいかな
最近はちいさい字が苦痛で・・・・・。
文庫本も
睡眠導入剤的代物になりつつある。



私は字を覚えるのが早かったらしく、
両親は早くから私に読み物を買い与えた。

お誕生日はいつも絵本がプレゼント。
親というものは文字が好きな子には本を買い与えたり、
ＨＢの1ダースの三菱鉛筆を何箱も買い与えたり
あんまり可愛くないノートや色鉛筆や、
やりたいとも言ってないのに硯や筆を
買い与えたりするものなのだということを
その時は知らずにふくれっつらをしていたが・・・・。
そして私は縁側で
お姫様と王子様しか出てこない物語を
ひたすら書いていた記憶がある。

この子って天才！。
親なればこその、このまことにおめでたい
期待と願望は、永遠に期待と願望であり続けて
今に至るわけだが・・・・・・。


それは
中学に上がる前の春休みだった。
卒業文集の中で、ある先生が、
中学生になったらぜひ読んでほしいと
本を何冊か推薦していた。
その中の一冊が


パール・バック著
「大地」　角川文庫全4冊

これ写真ではわからないが、外側も中側も相当退色している。
さもありなん。４０年以上も前のものなんだから・・・

内容はｗｉｋｉでも検索していただくことにして。
本当は覚えてないんでしょって？はいさようで・・・。

それまで、「小公女」だの「少女ポリアンナ」だの「赤毛のアン」
だの、村岡花子先生大好きっ子だった私が
（昔から好きなマンガ家とかには、先生をつけていた）
初めて手にした文庫で、しかも長編だった。

字が細かい。読めるだろうか？・・・・・・・・・・・。
シニアグラスかけなきゃっ・・・。（てちがうやろ！

読み始めると夢中になって
毎日、本に向かい、一週間くらいで読了したと思う。
読み終わったとき自分が２０歳くらい年取った気がした。

中高時代、読書家の友人がいたこともあって
本の世界は広がった。

やはり翻訳ものが好きなのは変わらず、
サマセット・モームやモーパッサンはほとんど
サガンやサリンジャーは誰しも通る道・・・・。
サキとかサローヤン、コールドウェルの短編とか・・・。
芥川や太宰や坂口安吾、野坂昭如、吉行淳之介、
カトリーヌ・アルレーや江戸川乱歩や松本清張
横溝正史のミステリーブームにもちゃんと乗っかり、
何故か新田次郎や吉村昭にもはまり・・・。
歴史小説も・・・・・キリがないのでやめる。

でもこう見ると教科書にでてくるような古典とか
文学作品ってほとんど読んでないことがわかる。
恥ずかしながら、夏目漱石とか一冊も読んでない。


今日は長くなった。

最後まで読んでくださった方
ありがとうございました。