2019年 01月 26日
セルによるフランス音楽は
指揮者ジョージ・セルの音楽を聴く旅はフランスへ。
僕にはセルとフランス音楽というイメージが重ならなかったけれど、このドビュッシーの「海」とラヴェルの「ダフニスとクロエ」等を収めたアルバムは繰り返し聴くにつれ面白くなってきた。
セルの音楽はここでもやはり明晰で、隅々までピントが合った高解像度の写真のように各パートの楽器の音がくっきり聴こえる。
また、一つ一つの楽器に音楽が受け渡される部分が実に精緻で、鍛えられ練習を重ねた400メートルリレー選手のバトン渡しのように無駄がなく美しい。
ここにはフランス音楽からイメージする独特の空気感はないけれど、清潔で透明なクリスタルのような色彩感に溢れていて、ぐっと冷え込んだ今日の朝の陽射しによく似合います。