2019年 05月 10日
イタリア映画祭2019...「幸せな感じ」
「Euforia」…aka「Euphoria」2018 イタリア
ローマに住むマッテオはビジネスで成功を収め豪華なペントハウスに夜な夜な友人を招き享楽の人生を謳歌している。彼の兄エットレは学校教師で一人息子がいる。ある日、病院からエットレの病状の連絡を受けたマッテオは愕然となる。エットレは悪性の脳腫瘍で余命いくばくもなかった…
マッテオはエットレを自身の家に住まわせ、本人には詳しい病状を明かさずに治療に専念させようとする。正反対の性格の兄弟は衝突もするが、治る病気だと説得するマッテオの言葉にエットレの気持ちも徐々にほぐれていく。エットレは妻ミケーラとの生活が破綻しており、恋人エレナと一緒になろうと考えていた。マッテオは心配する母を安心させるためエットレの病状を隠している。しかしエットレは真実をひた隠そうとするマッテオを責める。エットレは自分が長く生きられないことを知っていたのだ。
死がテーマの重い作品ながら随所にユーモアを交えて素晴らしい作品となっている。
マッテオのローマのペントハウスがスゴいゴージャス!!そして女性監督ならではの美しい映像がスクリーンを彩る。
ヴァレリア・ゴリノがこんなに良い映画を作るなんて…そしてヴァレリアの元彼リッカルドがゲイ役とはナイス!
ヴァレリア・ゴリノ二度目の監督作品。前作のジャスミン・トリンカがヒロインの「ミエーレ/2013」が是非見たいものだ。
本作ではすっかりマダムの雰囲気のジャスミン・トリンカが素敵。
飄々とした感じのヴァレリオ・マスタンドレア良いな。
リッカルド・スカマルチョ映画は「西のエデン/2008」が一押しだったがこれは再び彼の一押し作品。
今年のGWは10日もあったが映画祭は例年通りの開催日時。10日も休みがあったため他に出かけることがあって映画は3本しか見ることができなかった。
でも鑑賞した3本はどれも素晴らしかった。
マッテオに「ダリダ~あまい囁き~/2017」のリッカルド・スカマルチョ。
エットレに「テイートとエイリアン/2017」「ザ・プレイス/2017」のヴァレリオ・マスタンドレア。
ミケーラにイザベラ・フェッラーリ。
タティアナにヴァレンティーナ・チェルヴィ。
エレナに「いつか行くべき時が来る/2012」「サンローラン/2014」のジャスミン・トリンカ。
ルカにアンドレア・ジェルマーニ。
監督、原案、脚本は「エマの瞳/2017」のヴァレリア・ゴリノ。
有楽町朝日ホールにて