イタリア映画祭2017...「ピューマ」 : ヨーロッパ映画を観よう!
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イタリア映画祭2017...「ピューマ」

Piuma2016 イタリア

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子供を産むことを巡るフェッラとカテとその家族の9ヶ月の物語。仕事も家もない二人の決断は?


フェッラにルイジ・フェデーレ。

カテにブル・ヨシミ。

フェッラの母親カルラに「愛の勝利を ムッソリーニを愛した女/2009」「自由に乾杯!2013」ミケーラ・チェスコ。

フェッラの父親フランコにセルジョ・ピエラッティーニ。

カテの父親アルフレードにフランチェスコ・コレッラ。

リーノおじいさんにブルーノ・スクエッリャ。

ステッラにフランチェスカ・トゥッリーニ。

監督はロアン・ジョンソン。


高校生のフェッラとカテは妊娠をきっかけにそれぞれの家を出るが、結局住むところがなくてフェッラの実家に居候することになる。卒業試験を終えたら友人たちと旅行に出かけようと計画していたがそれも叶わなくなってしまう。子供が生まれても育てて行けるのか?と不安が募るが前向きに生きて行こうと頑張る二人。しかし無計画な二人が気がかりなフェッラの両親は互いの意見が食い違い喧嘩ばかりしている。


現代のイタリアでは子供を持つことは人生の新しいスタートではなく、今までの暮らしの終わりを意味する。まるで人生が終わってしまうかのように感じるのだと監督は語る。それをテーマにした本作はコメディ仕立てで中々面白かった。

映画の背景にはパステル・カラーが多く使われ、主人公のカップルが混乱を極める世界の頭上(ローマのビルの谷間)ををすいすいと泳いで行ったり、風呂に浮かべるプラスティックのアヒルをメタファーに使って大量に海に浮かばせ、荒波にも流されまいと踏ん張る姿が面白い。


タイトルはてっきり動物のピューマだとばかり思っていたらイタリア語で羽という意味で、このような名前の子供はやはり珍しいらしい。

多数のオーディションの中から選ばれたフェッラ役のルイジ・フェデーレが素晴らしい。


有楽町朝日ホールにて



by margot2005 | 2017-05-06 23:07 | 映画祭 | Comments(0)