滝沢から黒澤へ、映画なのに、考えられない意外な結びつきから急転直下の大、大脱線
滝沢英輔のソクセキは名監督という範囲に納まらないほどの痕跡がある。
滝沢英輔監督は、前進座総出演キャスト作をいくつか監督しているのも大きな特徴です。戦国群盗伝の3作の他にも、「逢魔の辻 江戸の巻」「武道千一夜」があります。大河内伝次郎の大石蔵之助や長谷川一夫の浅野内匠頭で贈る東宝オールスター時代劇「忠臣蔵 前篇」(1939)(5)さらに、大河内伝次郎の「梅里先生行状記 龍神剣」(1941)(6)も重要な作品です。
(5)「忠臣蔵 前篇」(1939)は東宝で監督しています。忠臣蔵といえば日本で一番に該当する時代劇の題材です。それだけ、滝沢英輔は実力を評価していたわけです。ちなみに「忠臣蔵 後篇」(1939)は、名監督とも巨匠とも言われる山本嘉次郎が監督して、黒澤明が助監督を勤めている。黒澤明は少年期から時代劇が好きでした。助監督時代に基本的な良い時代劇の製作に満足してしまったのかも知れません。だから当時では破天荒な作品「用心棒」などを作り、時代劇にはあるまじき、血が飛び出すシーンをOKしてしまったのです。現実にありえないシーンを面白くいじり誇張してしまったわけです。当時は他の時代劇監督から相当なヒンシュクがあったようです。のちにあれは今で言う”ダメなエンタメ”のため、やるべきではなかったと本人も語っていたようです。それが世界で評価されてしまい日本もアレを評価せねば成らなくなり、それまで受け継がれてきた正当な時代劇の全盛期にひびが入った可能性を考えてしまいます。あそ辺で全盛期は終わったのかもしれません。未だに考えさせられる部分です。「忠臣蔵 前篇」(1939)は梶原金八メンバーでもある三村伸太郎が脚本。
(6)「梅里先生行状記 龍神剣」は、大河内伝次郎の水戸光圀(水戸黄門)を演じた作品の1作目にも該当します。大河内伝次郎は水戸光圀を主演で5作で演じていて代表的役の一つに入ります。大河内伝次郎の代表的役は丹下左膳だけではありません。当然ながら一番は、元祖・反逆のヒーローといわれる丹下左膳になるのは間違いがない事実ですが他にもいくつかあります。
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2014/06/13 21:56 | 巨匠 | COMMENT(1) | TRACKBACK(0)
コメント
澤と沢ってむずかしい
滝沢英輔の沢は澤でもあるような気もする・・
No:98 2014/06/19 22:54 | 澤は沢にながれているのか? #- URL [ 編集 ]
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