映画『麻希のいる世界』公式サイト
「世界のすべてを敵にまわしても君さえいれば それでいい」

映画『麻希のいる世界』The World of You

1月29日(土)より渋谷ユーロスペース、新宿武蔵野館ほか全国順次公開

映画前売券はらくらくネット通販。
塩田明彦監督・長編最新作。元さくら学院の新谷ゆづみ、日髙麻鈴によるダブル主演。共演に窪塚愛流、井浦新。劇中歌を向井秀徳が提供。

Introduction イントロダクション

1999年の『月光の囁き』での衝撃的デビュー以来、話題作を精力的に発表し続け、海外からの評価も高い塩田明彦監督。その最新長編監督作である本作は、塩田監督作中でも特にファンの多い『害虫』(2002)、『抱きしめたいー真実の物語ー』(2014)、『さよならくちびる』(2019)を想起させる要素も多く、塩田監督の世界観が存分に表現された快心作となった。
主演は元さくら学院の新谷ゆづみ、日髙麻鈴によるダブル主演。『さよならくちびる』で二人と出会った塩田監督がその魅力を最大限引き出すため彼女たちを想定して書いたオジリナル脚本を見事に演じきった。共演には、本格的に俳優活動をスタートし、瑞々しくも躍動的な存在感を放つ窪塚愛流。また、現在の日本映画界になくてはならない重要な俳優としての歩みを重ね続ける井浦新らが参加。さらに、劇中歌を向井秀徳が提供。塩田監督作品で向井の楽曲が流れるのは、『害虫』、『カナリア』(2004)に続いて三度目となる。

Story ストーリー

重い持病を抱え、ただ“生きていること”だけを求められて生きてきた高校2年生の由希(新谷ゆづみ)は、ある日、海岸で麻希(日髙麻鈴)という同年代の少女と運命的に出会う。男がらみの悪い噂に包まれた麻希は周囲に疎まれ、嫌われていたが、世間のすべてを敵に回しても構わないというその勝気なふるまいは由希にとっての生きるよすがとなり、ふたりはいつしか行動を共にする。ふと口ずさんだ麻希の美しい歌声に、由希はその声で世界を見返すべくバンドの結成を試みる。
一方で由希を秘かに慕う軽音部の祐介(窪塚愛流)は、由希を麻希から引き離そうとやっきになるが、結局は彼女たちの音楽作りに荷担する。彼女たちの音楽は果たして世界に響かんとする。しかし由希、麻希、祐介、それぞれの関係、それぞれの想いが交錯し、惹かれて近づくほどに、その関係性は脆く崩れ去る予感を高まらせ──。

Cast キャスト

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    新谷ゆづみ(しんたにゆづみ/出演:青野由希役)

    2003年7月20日、和歌山県生まれ。アイドルグループ・さくら学院の元メンバー。19年3月にさくら学院を卒業後、女優業を中心に活躍。主な出演映画作に『さよならくちびる』(19/塩田明彦監督)、『小説の神様』(20/久保茂昭監督)、『望み』(20/堤幸彦監督)など。待機作が多数控えており、今後の活躍が期待されている。

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    日髙麻鈴(ひだかまりん/出演:牧野麻希役)

    2003年12月1日生まれ。神奈川県出身。2015年にさくら学院へ加入し、2019年3月を持って卒業。特技は、英語の歌を歌うこと。得意の歌を活かし、ミュージカルへの出演も果たす。主な出演作は、ショートムービー『アンダー・アワー・マスクス』(20/鶴岡慧子監督)、ミュージカル「ホイッスル・ダウン・ザ・ウィンド~汚れなき瞳~」(20/白井晃演出)、舞台「里見八犬伝」(19/深作健太演出)、映画『さよならくちびる』(19/塩田明彦監督)などがある。

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    窪塚愛流(くぼづかあいる/出演:伊波祐介役)

    2003年10月3日生まれ。神奈川県横須賀市出身。2018年に豊田利晃監督の映画『泣き虫しょったんの奇跡』でスクリーンデビュー。2020年よりモデルとしてキャリアをスタート。2021年から本格的に俳優活動を開始。ドラマ『ネメシス』(NTV/2021)へのゲスト出演をはじめ、『あのときキスしておけば』(EX/2021)にもレギュラーキャストとして出演を果たす。その後、TBSよるおびドラマ『この初恋はフィクションです』(TBS/2021/民放初の全話YouTube配信)、1月期TBS火曜ドラマ『ファイトソング』(TBS/2022)、Huluオリジナル『神様のえこひいき』(2022年3/19(土)~Huluで独占配信)など、瑞々しくも躍動的な存在感を放ち、着実に出演作品を重ねている。

  • 井浦新(いうらあらた/出演:伊波宗介役)

    1974年9月15日生まれ、東京都出身。99年『ワンダフルライフ』(是枝裕和監督)の主演で俳優デビュー。『かぞくのくに』(12/ヤン・ヨンヒ監督)で第55回ブルーリボン賞助演男優賞、『11・25自決の日 三島由紀夫と若者たち』(12/若松孝二監督)で第22回日本映画プロフェッショナル大賞主演男優賞を受賞。近年では『朝が来る』(20/河瀨直美監督)、『かそけきサンカヨウ』(21/今泉力哉監督)などに出演。TBS金曜ドラマ「最愛」に出演。アパレルブランド「ELNEST CREATIVE ACTIVITY」のディレクターを務めるほか、日本の伝統文化を繋げ拡げていく活動を行っている。

  • 鎌田らい樹(かまたらいじゅ/出演:岩佐優子役)

    2003年5月17日生まれ。東京都出身。主な出演作に、映画『カノン』(16)『幼な子われらに生まれ』(17)、『青葉家のテーブル』『かそけきサンカヨウ』『砕け散るところを見せてあげる』(21)、ドラマ『先に生まれただけの僕』(17)『拝み屋怪談』(19)など。来年公開の作品も控えている。

  • 八木優希(やぎゆうき/出演:城島聡美役)

    2000年10月16日生まれ。2008年フジテレビ「薔薇のない花屋」で一躍脚光を浴び、その後も数々の作品の出演。直近では、NHK「ひよっこ」、「西郷どん」や映画『アイネクライネナハトムジーク』(19/今泉力哉監督)、『天外者(てんがらもん)』(20/田中光敏監督)などで存在感ある芝居を見せた。

  • 大橋律(おおはしりつ/出演:津田茂樹役)

    2002年6月30日生まれ、千葉県出身。主な出演作品として『荒川アンダーザブリッジ』(飯塚健/11年)、『すべては君に逢えたから』(本木克英/'13年)、『まほろ駅前狂想曲』(大森立嗣/14年)、『近キョリ恋愛』(熊澤尚人/14年)、『花やしき探偵物語』(堀内博志/20年)など映画を中心に活動中。

  • 松浦祐也(まつうらゆうや/出演:金物屋店長役)

    1981年生まれ『押入れ』(03/城定秀夫監督)でデビュー。主な出演作に『マイ・バック・ページ』(11 /山下敦弘監督)、『ローリング』(15/冨永昌敬監督)、『ウィーアーリトルゾンビーズ』(19 /長久允監督)など。『岬の兄妹」(19 /片山慎三監督)がSKIPシティ国際Dシネマ映画祭(国内コンペティション長編部門)優秀作品賞&観客賞受賞。近年の主な作品に『由宇子の天秤』(20 /春本雄二郎監督)、『ONODA〜一万夜を越えて〜』(21 /アルチュール・アラリ監督)などがある。

  • 青山倫子(あおやまのりこ/出演:青野良枝役)

    1978年12月29日生まれ。千葉県出身。14歳でモデルとして活動後、2002年に女優デビュー。2006年テレビ東京時代劇「逃亡者 おりん」の主役に抜擢され注目を集める。その後も NHK 大河ドラマ「天地人」、「ペテロの 葬列」(TBS)、「科捜研の女」(EX)、「先生を消す方程式」(EX)、「演じ屋」(wowow)、 映画『イッツ・アニューデイ』(07)で映画初主演、『ネコナデ』(08)でヒロインを務め、 『パラノーマル・アクティビティ第2章 TOKYO NIGHT』(10)、『ユダ』(13)などに出演。公開待機作として、映画『マリッジカウンセラー』(2022年公開予定)がある。

Director 監督

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    監督・脚本:塩田明彦(しおたあきひこ)

    1961年、京都府舞鶴市生まれ。99年、『月光の囁き』『どこまでもいこう』がロカルノ国際映画祭に正式出品後、二作同時公開され、高い評価を得る。2001年、宮崎あおい主演『害虫』がヴェネチア映画祭現代映画コンペティション部門(現・オリゾンティ部門)出品の後、ナント三大陸映画祭審査員特別賞・主演女優賞を受賞。03年には『黄泉がえり』が異例のロングランヒットとなる。05年、『カナリア』でレインダンス映画祭グランプリ。07年には『どろろ』が大ヒットを記録した。近作に『抱きしめたい・真実の物語』(14)、『昼も夜も』(14)、『風に濡れた女』(17、ロカルノ国際映画祭若手審査員賞)、『さよならくちびる』(19)。著書に『映画術・その演出はなぜ心をつかむのか』がある。

  • この映画は正しい映画でも美しい映画でもないかもしれない。でも圧倒的に「強い」映画でありたい。善悪の彼岸に突き抜けていくような映画でありたい。激しい感情の渦巻く映画でありたい。どうしようもなく立ち上がる苛立ちと怒りと不安、そして突き上げてくる愛と衝動の世界。「生きているだけじゃ足りていない」。わたしたちの生の充実はもっと別のところにある。命よりも大切なことがこの世にはあるのだ、というのがあのコロナに世界が覆われ尽くしていたとき、わたしがこのシナリオに取り組みながら考えていた思いでした。それはいま流行の自然主義的な優しさや正義感からは遠く離れた映画かも知れません。しかしこれもまた映画なのです。いや、これこそが映画なのだ、とわたしは考えているのです。悲劇のような喜劇。喜劇すれすれの悲劇。それこそが私にとって理想の映画世界なのです。(「第22回東京フィルメックス」オフィシャルカタログへの寄稿文より)

Production Note プロダクションノート

塩田明彦監督インタビュー(インタビュアー:相田冬二)

そもそものきっかけは、『さよならくちびる』のハルレオのファンの女の子としてキャスティングした新谷ゆづみさんと日髙麻鈴さん。ふたりとも映画初出演。その撮影初日のファーストカットで、日髙さんはいきなり歌い出した。その即興芝居を見て、すごい人だなと。あれは奇跡です。
当初は「ハルレオのどこが好き?」と訊かれて、答えられなくて泣いちゃうというシーンでした。1、2回テストしたけど、上手くいかなかった。緊張している様子だったので「大丈夫。ここにいるスタッフ全員、君の味方だから。気楽にやっていきましょう」と言って、カメラを回したら。
いきなり歌い出した。
ハルレオの歌を。ものすごく感動したけど、ものすごく反省もして。これだけ映画が面白くなることを監督が思いつかなかったのはまずいなと。自分の失敗が、ものすごく才能のある人に救われた。そういうことだったと思います。
それを迎え撃った新谷さんの芝居も素晴らしかった。新谷さんのあの表情がないと日髙さんの芝居は浮いたまま終わってしまう。新谷さんのまなざしがあったから、ものすごく感動的なことが起きたということを裏づけてくれた。
暴れ馬な才能の人と、名騎手な才能の人。
ものすごく暴れたけど、ものすごく乗りこなして、一着ゴールした、みたいな。
『さよならくちびる』の打ち上げで彼女たちに、「君たちの芝居、ほんとうに面白かったんで、君たちで何か企画を考えたいね」と口走ったんです。口走った以上は何かやらないといけない。しかし、他にも抱えている企画があり、なかなか取り掛かれなかった。そうこうしているうちに、緊急事態宣言が発令され、すべての仕事がストップしてしまった。
この時間を無駄にしてはいけない。何か取り組まなければ。
そうして始めたのがこの映画だった。切羽詰まっていました。緊急事態宣言もあって、精神状態も追い込まれていた。だから、映画自体にも、わけのわからない苛立ちとか不安とかが入り混じっています。

最初は、『さよならくちびる』のあのファンのふたりのスピンオフを考えていました。だから、役名も同じ。あのときは苗字がなかったから、苗字をつけて。 青野由希と牧野麻希。
由希が麻希の才能を見出して、彼女のためにバンドを結成するが、麻希の性格がめちゃくちゃすぎて崩壊。だけど、由希は諦めずに麻希の才能をなんとかしようと執着する。脚本のとっかかりは、このようなものでした。それはストーリーというより、キャラクターをつくることだった。
麻希が一方的にクレイジーで、由希が引っ張られていくのではなく、基本的には由希がドラマを意志を持って動かしていく。ある意味、異常なのは麻希だけではなく、由希も普通ではないのだと。ふたりでいることで見えてくるものがある。狂気が加速していく。そうなればいいと思った。
そのとき、気持ちは『さよならくちびる』のスピンオフから離れていましたね。むしろ、『さよならくちびる』の真逆を追求することになった。

※ネタバレ注意:こちらの章だけ僅かに結末に触れています 初めて撮ったテイストの映画だと思います。こんなに体温の高い映画は撮ったことがない。
シナリオを書き終わったとき、この世界をまるごとつかまえた感触がありました。ほぼ高校生3人とその親だけの話なのにもかかわらず。
自分が想像していたものとはまた違う妙なものができた。「世界とはこういうものだ」としか言いようがない、手応えがあった。
ロマンティシズムを否定している映画かもしれません。ただ、何かを告発したり、何かに憤ったりしているわけではなく、全方向的に怒っているんですよ。あのふたりは。正体の見えない怒りと苛立ちと不安に、なんとか立ち向かおうとしている。
言いようのない、あふれる愛情と衝動が拮抗している。
混ざりあって、どんどん加速していく。そんなイメージは思い描いていました。そのどこに力点を置くかは、観る人次第。自分としては、あの衝動と愛情が、あらゆる怒りと苛立ちと不安を蹴散らしていって、走りきった場所で、たとえ倒れてしまっても、その本人は充実している。そのように描いたつもりです。
だから、ラストシーンで彼女は、微かに笑っている。
どんなに悲劇的に見えても、彼女はここまで走ってきた。走ってきたという意識を抱えている。これはポジティヴな映画なんです。たとえ終わったときに、一瞬言葉が出なかったとしても。何をどう言っていいかわからないとしても。それが目指していた境地でした。

当時の自分のメモには、ロベール・ブレッソンの言葉が書かれてある。
【映画は、魂のニュアンスを描くものである。リアリズムは手段であって、目的ではない。】
魂のニュアンス。このことはかなり考えていました。
由希は、内面がだんだん狂っていく。麻希は、存在そのものが狂っている。狂い方に違いがある。ただ、人間のどこをフィーチャーするかの違いでもある。本質的には、魂の問題でしかない。魂は、感情だけではなく、心理だけでもなく、肉体化された時間であって、背負っている業であって。その人が生きてきた人間関係、置かれてきた環境を含めたすべてが、魂。たとえば、魂には親との関係も入っている。歪んでいるにせよ、響きあっているにせよ、この魂がどんな魂なのかをつかまえられれば、この世界がつかまえられる。そう思っていました。
麻希は、自分では責任をとれない境遇に置かれている。
実は、麻希さんは虚言癖のある人として脚本を書き始めました。しかし、書いていくと、どうやら、彼女が言っていることは本当らしい、と思った。この人、本当のこと言ってるんだ! 切羽詰まるような体験でしたね。でも、一方で、そういう自分が背負った業にかこつけて、自分のやりたいことをやっている人にも見える。
この世の中に生きてる男は全員クズなんだということを立証するために生きているのかもしれない。もしかすると、こころの底ではクズではない人と出逢いたいという意識があるのかもしれない。でも、絶対クズだから、日々確かめている。
人間が絶望するのは、何かに期待するからだ。何も期待しなければ絶望もないし、孤独もない。だから私は何も期待していないのだと。麻希は、そんなふうに映ります。
麻希は、損得で動いていない。自分のすることに何の言い訳もしない。非常に高いプライドを持って破滅的に生きている。
そのかっこよさにあこがれて、由希は近づこうとした。お互いの信念と衝動がぶつかりあっている。絶対諦めないという由希の態度が、麻希にとってもなにものかであった。これまで17年間、我慢して生きてきたすべてがいま、裏返っている。そういう迫力が由希にはある。

結局、自分が描こうとしているものは、プラトニックなのかもしれない。
一念のためにすべてを投げ打つ人に対する圧倒的なあこがれがある。それは全作品通してあると思います。今回は特に、【止まってしまったら死んでしまう】、それくらいの思い込みで生きている人たちになりました。
由希も。麻希も。
何が彼女たちをこうしたのか? を問うと、社会派映画になるんでしょうね。そうではなく。
彼女たちは、こうであった。
その生き様を描きたい。
コロナ禍の中で書き上げ、コロナ禍で撮影された映画ですが、これはコロナ以後も古くならないと思っています。
人間は、生きてるだけでは足りていない。
一言で言えば、そういうことになります。
たとえば、破局に至るとしても、思いっきり走れれば、満足じゃないか。それでいいじゃないか。
イタリアの哲学者がコロナ禍の世界について、こう言っていました。
【命があればいいというものではない。それは人間が生きるということでない。いま、命を守るために「生きる」ということが犠牲されている。「生きる」ということを大事にするならば、感染のリスクをある程度抱えてでも「生きる」べきだと思う。】
あまりにシンプルな言説ですが、そうだよなと。命がある、ということと、「生きる」ということは、別だと思うんです。
意識はしていませんでしたが、この映画も、そういう物語なのかもしれません。由希は病を抱えている。そんな由希が、麻希の生命力にあこがれたのは、つまりそういうことだったのではないかと、最近考えています。

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Songs 劇中歌

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    向井秀徳(むかいしゅうとく)

    1973年生まれ、佐賀県出身。
    1995年、NUMBER GIRL結成。
    99年、「透明少女」でメジャー・デビュー。
    2002年解散後、ZAZEN BOYSを結成。自身の持つスタジオ「MATSURI STUDIO」を拠点に、国内外で精力的にライブを行い、現在まで5枚のアルバムをリリースしている。
    また、向井秀徳アコースティック&エレクトリックとしても活動中。
    2009年、映画『少年メリケンサック』の音楽制作を手がけ、第33回日本アカデミー賞優秀音楽賞受賞。
    2010年、LEO今井と共にKIMONOSを結成。
    2012年、ZAZEN BOYS 5thアルバム『すとーりーず』リリース。今作品は、ミュージック・マガジン「ベストアルバム2012 ロック(日本)部門」にて1位に選出された。
    2019年 NUMBER GIRLを再結成。
    著書に『厚岸のおかず』『三栖一明』
    mukaishutoku.com

  • 「排水管」(作詞・作曲:向井秀徳)冷たいぜ 風が/鋭くなってる/うるさいよ/匂いが/真冬の匂いが/罠にかかったケモノのようなスタイルで/身動きとれない/永遠に飛んでいたい 着地なんてしたくない/ヘドで詰まった排水管たどっていって/地球の裏っかわまでいこう 「ざーざー雨」(作詞・作曲:向井秀徳)この街はなんでこんなにまぶしいんだろう/気がつけばふらふら漂ってる/この街はなんでこんなに寂しいんだろう/故郷は暗闇の中に消えて行く/降り出した雨のせいで/枯れ果てた記憶/ひん曲がって歪む くらくら脳が揺れる/この街はまぶしすぎる きらきら目が眩む/ざーざー雨を浴びる もう、骨まで濡れる/気絶して空に浮かぶ ふらふら漂ってる/この街はなんでこんなにうるさいんだろう/群がって怒鳴り声散らかしてる/この街はなんでこんなに寂しいんだろう/あの人は夕暮れの中に消えて行く/へし折れたアンブレラ/投げ捨てて走る/ひん曲がって歪む くらくら脳が揺れる/息を切らして走る いらいら波立ってる/ざーざー雨を浴びる もう、骨まで濡れる/知らん顔して笑う ふらふらさまよってる/花いちもんめの雨の中/蛇腹の傘がぶっ飛んだ/すべりこんだシェルターは/朝を待ってる人だらけ/乾いても泥の中/気まぐれな漂流者/ひん曲がって歪む くらくら脳が揺れる/この街はまぶしすぎる きらきら目が眩む/ざーざー雨を浴びる もう、骨まで濡れる/堕落して空を掴む それでも生き延びる
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Theater 劇場

都道府県 劇場 公開日
東京 渋谷ユーロスペース 上映終了
東京 新宿武蔵野館 上映終了
東京 新文芸坐 上映終了
神奈川 シネマ・ジャック&ベティ 上映終了
栃木 宇都宮ヒカリ座 上映終了
栃木 小山シネマロブレ 上映終了
群馬 シネマテークたかさき 上映終了
新潟 シネ・ウインド 上映終了
長野 上田映劇 上映終了
長野 松本CINEMAセレクト(まつもと市民芸術館) 上映終了
愛知 名古屋シネマテーク 上映終了
愛知 中川コロナシネマワールド 上映終了
愛知 豊川コロナシネマワールド 上映終了
愛知 刈谷日劇 上映終了
愛知 大須シネマ 上映終了
岐阜 CINEX 上映終了
三重 伊勢進富座 上映終了
大阪 シネマート心斎橋 上映終了
京都 京都シネマ 上映終了
京都 出町座 上映終了
兵庫 元町映画館 上映終了
石川 シネモンド 上映終了
富山 ほとり座 上映終了
福井 メトロ劇場 上映終了
広島 サロンシネマ 上映終了
広島 シネマ尾道 上映終了
岡山 シネマ・クレール 上映終了
福岡 KBCシネマ 上映終了
佐賀 シアター・シエマ 上映終了
熊本 Denkikan 上映終了
大分 シネマ5 上映終了
宮崎 宮崎キネマ館 上映終了
沖縄 桜坂劇場 上映終了

Credit クレジット

新谷ゆづみ、日髙麻鈴 窪塚愛流 鎌田らい樹、八木優希、大橋律、松浦祐也、青山倫子、井浦新/監督・脚本:塩田明彦 劇中歌:「排水管」(作詞・作曲:向井秀徳)、「ざーざー雨」(作詞・作曲:向井秀徳)	 製作総指揮:志摩敏樹、山口貴義 プロデューサー:大日方教史、田中誠一 撮影:中瀬慧 美術:井上心平 編集:佐藤崇 照明:福島拓矢 録音:松野泉 装飾:遠藤善人 衣裳:篠塚奈美 ヘアメイク:倉田明美 助監督:毛利安孝 制作担当:高田聡 音楽プロデューサー:田井モトヨシ 音楽:鈴木俊介 2022年/日本/89分/5.1ch/アメリカンビスタ1:1.85/DCP /英題「The World of You」 製作・配給:シマフィルム株式会社  (c) SHIMAFILMS