http://togetter.com/li/260788ベラルーシ住民の肺からHPを検出したペトリャエフ博士によると
「プルトニウム(のみ)の微粒子」ではなく
「核種を含む高放射性微粒子の塊」
![《保存版》肺の中のホットパーティクルはとっくに調べられていたがフクシマでは存在させ知らされない!_d0180289_20414526.png](https://pds.exblog.jp/pds/1/201406/06/89/d0180289_20414526.png)
上図「ベラルーシの大気中の放射性粒子数およびγ線・β線・核種の量」
下図「ベラルーシ南部地域住民の肺組織中(10gあたり)の放射性粒子数」
後者は検体数300人の内70%から検出
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以下、『誕生前の死(藤原書店)』より書き出し
『ペトリャエフ氏「チェルノブイリ事故の際に放射性物質は
10ミクロンから数ミクロンの大きさになって粉々に飛び散りました。
5年間たってもこれが地面の下1cmのところに残っています。
1cm/2に1〜10個。これは外界からの影響によってもなかなか消える事がありません
「地表の上部にあるため簡単に大気中に混じります。
とりわけ(土を耕す)農作業中には。
ミンスクだけでなく
ベラルーシ全域の大気中にこのような微粒子が存在します。
土壌の微粒子の濃度がたいへん高いため、
人体の肺の中にも見られます。生きている間に取り除く方法がありません
「研究のため摘出するにあたっては亡くなった人の肺から切除しています。
87年から92年までに300人を検査。
これは10gの肺の切片の写真だが少なくとも50個の微粒子が存在。
もし150gとったらどうなるでしょう」
ペトリャエフ氏「チェルノブイリから200kmや300km以上離れた場所に住む
数百万人にも同じ状況が見られるのでは」
「HPが肺に入ることは予期していたが
これほど多くとは全く予期していなかった。
100kmも離れたベラルーシでこのように多くの住民が被害にあうとは」
綿貫礼子氏「(HPは)プルトニウムやストロンチウムや
セシウムや色々なタイプの放射線を出す微粒子の集合体ですが、
生きている人の肺の中でどういう挙動をとって、
どういう形で被曝影響を与えるか、研究されているのでしょうか?
子ども達は土に近いところに呼吸器があるでしょう。
土や砂で遊んだりするし、
子どもの方がHPを多く吸っているんじゃないかと思ったんです。
被曝の感受性も高いし、大変なことだとおもわれます」
ペトリャエフ氏
「肺の中にHPがあるのはわかっているが、
生体内でどのように反応しているかはわかりません。
ミュンヘンの大学で研究する予定です(この
インタビューの日時は1991年11月9日)」 ペトリャエフ氏
「地面の中にあるHPは非常にゆっくりとしか動かないのですが、
表層のは動きます。
大気中のHPは特に春、強い風が吹きますし、
その時には大きな移動があります」
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以上『誕生前の死(藤原書店)』P103〜114より抜粋・要約
*****1990/07/09の朝日新聞記事********
多量の高放射能微粒子 住民の肺に存在 白ロシア
【モスクワ8日=渥美記者】
4年前にソ連で起きたチェルノブイリ原子力発電所の事故で大気中に
放出された「
ホットパーティクル」と呼ばれる高い放射能をもった微粒子が、
白ロシア共和国の放射能汚染地域に住んでいる
住民の肺の中に
予想を超えるほど多量に存在することがわかった。
同共和国のミンスク大学放射線化学研究室の
エフゲニー・ペトリャエフ教授が
朝日新聞の取材に対して明らかにしたもので、
1年半にわたる住民の遺体解剖で得た肺の標本とレントゲン写真を示し、
「5年後ぐらいから肺がんが多発する可能性が大きい」と警告した。
詳細なデータは近く国際原子力機関(IAEA)に提出される。
ペトリャエフ教授が解剖した遺体は200体。
チェルノブイリ原発の北に位置し、放射能汚染指定地が多数点在する
ゴメリ州の住民がほとんどで、交通事故や一般的な病気で死んだ
11歳から70歳までの男女。全員の肺を摘出して調べた結果、
7割の人の肺からホットパーティクルを検出した。
ソ連国内の広範な土地の放射能汚染の主役は、
炉心から飛散した揮発性のセシウムだが、
ホットパーティクルはいくつかの不揮発性の放射性物質の混合物だ。
爆発の時、2000度以上の高温で溶けて結晶化した核燃料ウランが主体で、
その中に猛毒のプルトニウム、ルテニウムなどが混じっている。
肺の中にあった粒子の直径は0.01ミクロンから4ミクロン、
細かなものは肺の深部、大きなものは気管支近くに分布していた。
1人の肺全体のホットパーティクルの数は、数百から2万前後まで。
1つの粒子の放射能の強さもさまざまだが、
セシウムのように尿中から排出されることはなく、
死ぬまで肺の中にとどまり放射線を出し続ける。
ペトリャエフ教授は「1個平均を1億分の1キュリーと推定すれば、
2万個あれば何年かあとにほぼ確実にがんを引き起こす」という。
(朝日新聞 1990/07/09)