女帝 小池百合子 – 写真考具

女帝 小池百合子

 この本を手にした時に、何を期待していたのか? メディアが映し出す小池さんのイメージは、どちらかというと、ポジティブで行動的な印象。カイロ大学卒業疑惑も政権に留まっている事実から本当なんだろうと。政治家でなくても裏の顔なんてみんなあると思うので、ちょっと覗きみるくらいの軽い気分で読み始めましたが、小池さんのイメージが真逆になりました。

発売当初、異例の売れ行きでベストセラーになっていたので興味はあったんだけれど、これほどの内容だったとは、びっくりでした。

この本の通りだとすると、小池さんは、大嘘つきです。それは育った環境、特に父親の影響が大きいのかもしれない。生きるベクトルは、自分を権力者として高みに押し上げること。そのために時の権力者を利用し、価値がないと見ると、別の権力者に移ると。嘘も方便ということなんでしょうか。人間的な温もりは、権力者として目立つ存在になることに使えないとすれば、どうでもいいことなのかもしれません。

この書籍では、カイロ大学の卒業は、全くの出鱈目。小池さんをよく知る身近な人が、その学力レベルから、あり得ないと証言する人の言葉を掲載。一応、卒業したということにはなっているが、おそらく、それは何かの圧力で書き換えられたモノなんだろうということを連想させる言い回し。いや連想ではなく断言してます。

何かの拍子で、嘘をつくはずではなかったのに、言い出せず嘘が継続してしまうことって、多分、誰しもあると思う。ただ、この嘘の内容はそんなレベルではない。

東京の豊島園跡地にハリーポッターのテーマパークが出来たとか、そう伝えるニュースの映像に、最近はメディアで見かけることが少なくなった現役東京都知事の小池さんが映りました。この書籍に書かれたことが、嘘であるなら、とっとと小池さんは訴えを起こすはず。未だそうしていないのは、多分、本当のことなんでしょう。

とっても面白い読み物だったけれど、この書籍出版後に追及を継続していない日本のメディアの価値ってなんなんだろと考えさせられました。

いやはや怖い世界です。

映画化の話はないんだろうか?

凄く見てみたい。

人としてとても賞賛できるものではないけれど、権力者になるための意欲と行動力は、すごいものがあるなって感想です。

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