PHP開発コミュニティがPHP Foundationを立ち上げ | OSDN Magazine

PHP開発コミュニティがPHP Foundationを立ち上げ

 PHP開発コミュニティは11月22日、PHP言語の開発母体として非営利団体PHP Foundationを立ち上げることを発表した。メンテナーの変更に影響を受けることなく長期的に言語の開発を継続することを目指す。すでに約10社が支援に加わっている。

 PHPは今年で26周年を迎えるすプログラミング言語。Drupal、Wordpressなど、様々なアプリケーションで用いられている。人気プログラミング言語ランキングのTIOBE Index(November 2021)では第10位にランクしている。

 今回の非営利団体設立の直接の発端となったのは、メンテナーの変更。PHP 5.5から開発に貢献、以来メインのメンテナーとして開発作業に携わってきたNikita Popov氏が現在の雇用主であるチェコJetBrainsを12月1日で退職し、PHPの開発に注ぐ時間が大幅に少なくなるという。

 コミュニティによると、PHP Foundationの構想は新しいものではなく、以前から折に触れて浮上していたとのこと。5月より本格的な議論に入っていたところ、Popov氏の退任決断があり、立ち上げに向けて加速したという。立ち上げにあたって、米Automattic、米Laravel、米Acquia、Zend by Perforce(米Perforce Software)、独Private Packagist、Symfony(仏SensioLabs)、Craft CMS(米Pixel & Tonic)、独Tideways、仏PrestaShop JetBrainsが賛同し、オンラインのコミュニティ作成プラットフォームOpen Collectiveを利用して設立を進める。賛同企業からは年間30万ドルの調達を見込んでいるとのこと。

 当面は暫定的な管理組織を敷き、Foundationが規約などを設定するのを支援する。この暫定的な管理組織にはオリジナル開発者のRasmus Lerdorf氏も加わる。Foundationが正式に立ち上がったのちに正式な管理体制を設ける。合わせて、パートタイムとフルタイムの開発者の募集も行っている。

PHP Foundation
https://opencollective.com/phpfoundation