損切りレートの決め方 藤田 真史 2022.07.13 初心者コラム 皆さんはトレードする上で、損切りオーダーを迷ったことはないでしょうか?実際に、損切りをどこに置くのかはトレードをする上で永遠の課題かもしれません。ここではまず始めに基本的な損切りの考え方として「リスクリワード」をご説明した後に、具体的な3つの損切りポイントの置き方をご紹介したいと思います。 目次リスクリワードを考えてシンプルに心理的節目におく リスクリワードを考えてシンプルに では、リスクリワードとは一体なんでしょうか。それは損切りにかかった場合の損失:利益確定した場合の収益の比率です。 また、基本的にリスクリワードは1:2がよいでしょう。そうすることで、1勝2敗したとしても利益を±0でおさめることができます。 例えば、売る場合で考えてみると損切りは50銭上:利益確定は100銭下のように考えます。もちろん、買いの場合は上下逆です。 具体的にトレードしてみたとすると、以下のチャートのようになります。 ユーロドル 1時間足 2016/4/5~2016/4/19 例①ユーロドルを1.1400でショートすると考える②損切りはシンプルに50銭上、ターゲットは100銭下に置く③そうすることで、リスクリワード=1:2に! このようにして、リスクリワードを常に考えてトレードするのが基本です。尚。リスクリワードの比率に関してはトレードのスタイルや相場状況によって変更することも可能です。 この次ではリスクリワードを前提にしながらも、もう少し具体的な損切りポイントの置き方をみてゆきましょう! 心理的節目におく 心理的節目に置くのは一番、シンプルでわかりやすい方法です。心理的節目とは115円や100円、1.0000などキリのよい数字になります。そこのポイントに差し掛かるとしばしば、売買が活性化することがあります。 ドル円 4時間足 2016/04/19 例①115円には届かないだろうと思い、ドル円を売る②後はリスクリワードを考えつつ、ひきつけて戻り売り 心理的節目はオプション取引に絡む防戦買い・売りが起こりやすくなります。ここで、オプションの説明は省きますが、簡単にいうと「115円は届かないように売る人たちがいる」と覚えておけば良いでしょう。 直近の安値・高値におく 一番簡単なのは、直近の安値や高値におくことです。 ドル円 1時間足 2016/4/9~2016/4/25 例①ここで直近の安値は107.654円②一旦の下げ止まりを確認したので、108円で買ってみることにする③単純に損切りポイントを107.624付近に決めれば良いだけです。ここではキリよく107.60円とします。 108円で買って損切りを107.60円に置いたので損切り幅は40銭です。先ほどのリスクリワード=1:2を考えれば、利益確定のターゲットは80銭上の、108.80円付近になります。 テクニカルポイントにおく 最後はテクニカル指標を用いて、利用する利用する方法です。 ポンド円 5分足 2016/5/11 例①ローソク足が75日移動平均線の上で推移していることを確認して打診買い②あとは、75日移動平均線の下に損切りを設定(ここでは156円くらい) ここでのポイントは、ダマシがあることも考慮して移動平均線より20~30銭下に損切りを置いていることです。 あくまでこれは移動平均線を使った一例ですが、もちろんボリンジャーバンド、ストキャスティクス、RCIなど様々なテクニカル指標の特性を活かし、応用が可能です。 肝心なのは損切りを前提としたトレード このようにして、損切りの決め方はたくさんあります。トレードの時間や、その時の相場状況によっても決め方は異なるでしょう。しかし、忘れてはいけないことは、 ①損切りを前提としたトレードをする②どこで損切りして、どこで利食いするのかリスクリワードを考える③それをふまえた上で、自分に適した損切りポイントを考える この3点につきます。どのように損切りを決めるのか考えるのもトレードの楽しみのひとつです。 ぜひ、上手に損切りできるようになって、トレードをワンランク上にステップアップさせましょう!