iPhoneは理想的なスナップシューター
iPhone 16シリーズで追加された「カメラコントロール」など、昨今のスマートフォンの性能強化の注目ポイントは「カメラ」です。ただし、スマートフォンのカメラ性能・機能が強化されるほど、コンパクトデジタルカメラやデジタル一眼カメラ、ミラーレスカメラとのすみ分けが難しくなります。
もちろん、レンズが交換できるデジタル一眼カメラやミラーレスカメラと、運用面や機能面で比べるのは間違いです。コンパクトデジタルカメラであっても、高画質を売りにするモデル、高倍率を特徴とするモデルなど、iPhoneのカメラ機能では賄えないストロングポイントがあります。
とはいえ、スナップ用途として考えるなら、いつも持ち歩くiPhoneはシャッターチャンスを逃さないという点において、大きな強みを持ったカメラです。
今回は、そんなスナップシューターであるiPhoneのカメラを物理的に強化するアイテムとして、Tiffenの「スマートフォン 58mm フィルター マウント」を紹介します。
Tiffen スマートフォン 58mm フィルター マウントキット
汎用フィルタをiPhoneカメラに活用!
ざっくり説明すると、本製品はiPhoneのレンズ部に58mm径の汎用フィルタが装着できるようにするためのアクセサリです。
この手の製品は古くからありますが、その多くはクリップ式で挟み込むものが主流です。また、一部には専用ケースと組み合わせて利用するものなどもあります。
本製品は、汎用フィルタが使える点、そして、MagSafeを使って固定するため、液晶面をクリップで圧迫しないで済むという利点があります。
国内での発売は、2024年5月31日。多くのカメラ関連ブランド製品を取り扱う銀一が販売しています。
対応モデルは、iPhone 14シリーズ/15シリーズとなっていますが、これは発売日時点でiPhone 16シリーズが未発表だったためです。
発売後、Tiffenのサイトでは「新しい iPhone 16 Pro および iPhone 16 Pro Max と互換性があります」とアナウンスしており、iPhone 16シリーズでも利用が可能です。
なお、Tiffenはレンズフィルタを手掛けており、本製品もマウンタのみと、円偏光フィルタをセットにしたキットモデルの2種を用意しています。
価格は、マウントのみの「ティッフェンスマートフォン58mm フィルターマウント」が5940円。円偏光フィルタを同梱した「ティッフェンスマートフォン58mm フィルターマウントキット」が7920円です。
すでに、デジタル一眼カメラやミラーレスカメラなどで、58mm径のフィルタを利用している場合は、マウントのみ購入して、所有するフィルタを活用してみましょう。
汎用フィルタには、光の乱反射やガラス・水面の反射をコントロールする「円偏光フィルタ(CPLフィルタ)」のほか、光量を減らして撮影できる「減光フィルタ(NDフィルタ)」、イルミネーションなどの点光源に対して光条を作り出す「クロスフィルタ」、光を拡散して柔らかな写真が得られる「ソフトフィルタ」など、さまざまな製品が販売されています。
キットモデルでは、円偏光フィルタが付属していますので、青空や新緑・紅葉をより鮮やかなコントラストで撮影することや、ショーウインドウなどの映り込みを抑えた撮影が可能となります。
これらはiPhone単体だけでは得られない画像といえるでしょう。
着脱・交換まで磁気でカスタマイズ!
せっかくなので、使い勝手をもっとよくしてみましょう。利用するのは、着脱・交換を磁気によって行えるようにするケンコー・トキナーの「マグネティック・マウントシステム」です。
レンズのねじ込みスリットに装着する「ベースリング」(直販価格:1901円)と、フィルタに装着する「コンバージョンリング」(直販価格:2141円)で構成されています。
つまり、「スマートフォン 58mm フィルター マウント」の58mm径に合わせて「ベースリング」を取り付け、使用したいフィルタに「コンバージョンリング」を装着することで、磁気による着脱・交換が可能となるわけです。
フィルタ資産がない場合は、K&F Conceptの「マグネットCPLフィルター+レンズキャップセット」(Amazon価格:5300円)なども有効です。
MagSafeを利用しているため、素早い装着・取り外しが可能な本製品。フィルタを活用することで、iPhoneのカメラだけでは撮れない写真が作り出せます。写真の幅を広げるという意味でも効果的なアイテムといえますね。