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ファインウーブン製iPhoneケースが姿を消す – 画期的新素材だったはずが…

著者: 海老原昭

ファインウーブン製iPhoneケースが姿を消す – 画期的新素材だったはずが…

動物の皮革を用いていないが、本革のような質感を備えると謳っていたが…。

米Appleは2024年9月9日(現地時間)、iPhone 16やApple Watch 10をはじめとする新製品の発表を行なった。数多くの新モデルや新色が追加されたのに対し、ひっそりと姿を消した製品もある。

地球環境のために採用された新素材だったが…

AppleがiPhone 15の発表と同時に採用したのが「ファインウーブン」と呼ばれる新素材だ。これは68%が再生素材で作られた布生地で、耐久性に優れ、繊細な光沢と柔らかい感触が特徴。Appleは地球環境への影響を軽減するためとして、レザー製品と置き換える形で、iPhone 15シリーズ用ケースとMagSafe対応ウォレット、Apple Watch用バンドのマグネティックリンクとモダンバックル、AirTag用キーリングにファインウーブンを採用した。

鳴物入りで登場したファインウーブンだったが、繊細な生地は耐久性があるものの引っ掻き傷が目立ちやすく、埃が繊維に噛むとなかなか取れないなど、日常的に使う製品としては強度が足りないという評価が多く、価格の高さもあってユーザーからの評価は「否」寄りの賛否両論だった。レザーであれば使い込まれることで味になる部分が、ファインウーブンではただの傷や汚れと認識されてしまうのも逆風となってしまっていた。

結局、iPhone 16シリーズ用の純正ケースにはファインウーブン製ケースが姿を消し、iPhone 15用ケースもApple Storeでの扱いはなくなっている。現在のところ、ファインウーブン製品はMagSafe対応ウォレットとApple Watch用バンドのマグネティックリンク(42mm/46mmケース用)とモダンバックル(42mmケース用)、AirTag用キーリングが残っている。なお、Nikeスポーツループも68%以上の余剰糸を使用しているが、ファインウーブンは名乗っていない。

記事提供:マイナビニュース
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