日本の酒場をゆく② 2013年11月
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早稲田 はちまん










高くておいしいのは当たり前。
安くておいしい鶏料理の人気酒場

(はちまん)は、東京メトロ東西線早稲田駅から歩くこと約7分、西早稲田交差点の目と鼻の先にある。
開店するや、即座に満席、予約必須の人気を誇る酒場。
今宵ありつける料理に期待は膨らむばありだ。
主役は、鮮度抜群の鶏料理。
そして、そのこだわりの鶏肉の魅力を、串焼きや刺身、煮込み、飯物といったさまざまなメニューで多彩に楽しませてくれるのだ。
まず、この店の実力を知るためにも鳥刺し五種盛りを試してほしい。
レバーは、表面がプリッと弾けるような食感。
淡白なイメージのササミだってしっかりと旨みがあるのは新鮮な証拠だ。
砂肝もコリコリした食感と独特の香りが素材のよさを代弁してくれる。

コストパフォーマンスは優良。
お通し300円。
値段表示は外税。

予約がベター。

トマトサラダ480円
鳥わさ530円
白レバー刺し580円
鳥刺し五種盛り1260円
生ビール「中」530円
日本酒「菊正宗」530円
「営業時間17:30~翌0:00【土】17:30~23:30【祝】17:30~23:00/日・祝休」

志村坂上 むらさき








地元飲兵衛が集う“にこみ”のうまい酒場

都営三田線志村坂上駅から歩くこと約10分、前野中央通り沿いに(むらさき)がある。
ここを訪れたなら名物の「にこみ」は必食だ。
たっぷりのネギの香味が合う濃厚な味。
うまみがジワリと広がり、濃厚な味わいが後を引く。
唐辛子をふりかければ、「にこみ」の濃厚な味にアクセントを与える。
そして、この店最大の魅力といえば、地元の常連客がコミュニティを作っているような雰囲気にある。
良い酒場を見分ける方法は、地元の飲兵衛に聞くのが一番だ。

コストパフォーマンスは優良。
お通し無料。

おすすめ:にこみ。

冷奴200円
やまかけ450円
にこみ470円
イカサシ700円
酒「1合」400円
ビール大550円
「営業時間17:00~22:00/月休」

秋葉原 居酒屋 殿






サラリーマンの懐には有り難い大衆酒場

JR総武線秋葉原駅から歩くこと約5分、昭和通りから一本入った路地に(居酒屋 殿)がある。
とにかく安い!
ウーロンハイが、なんと300円。
これは立ち飲み価格だ。
ツマミ類も低価格。
350円で煮込み、ハムカツ、あじ刺、400円でえびまよ、レバテキ、まぐろぶつ……。
日替わりメニューに並ぶ鮮魚の刺身の品数も豊富だ。
さらに、特筆すべきは日本酒のラインアップ。
五橋、鷹勇、五凛などの地酒を日替わりで数種類を用意。
支払いはキャッシュ・オン・デリバリー。
お洒落な女性たちも、案外、平然と飲める安心感がある。

コストパフォーマンスは優良。
お通しなし。

おすすめ:日替わりの刺身。

煮込み350円
あじ刺350円
ぶり刺500円
めばる刺500円
ウーロンハイ300円
五橋「純米」500円
「営業時間【月~金】11:45~13:30【月~土】16:30~23:30/日休」

湯島 鳥恵








鶏と酒がメインの洗練された酒場

東京メトロ千代田線湯島駅から歩くこと約1分、天神下交差点のすぐ近くに(鳥恵)がある。
軒先に杉玉をぶら下げた建物は、小料理屋のようにも見える。
その雰囲気に好奇心がうずく。
(鳥恵)は、鶏料理と地酒を飲ませる酒場として知名度は高い。
酒は珍しい銘柄を含めて品揃えは豊富だ。
つまみはシンプルながら吟味されている。
ささみみりん干しなどをつつきながら純米酒を比べてみる。
とはいえ徳利で飲みすすめるには、かなりの飲兵衛でなければならない。
酒樽になった身体で店をでる。
湯島界隈は人通りも絶え、舗道に光るネオンが寂しい。

コストパフォーマンスは優良。

おすすめ:ささみみりん干し・煮込み。

煮込み600円
レバーパテ600円
ささみみりん干し600円
野菜スティック800円
生ビール「エビス樽生」600円
宝剣「純米・超辛口」700円
「営業時間17:30~翌0:00【土・祝】17:00~22:30/日休」

田原町 小とよ






今宵は酒人にとって吉の兆しか、それとも凶か

浅草六区の顔といえば浅草演芸ホールだ。
落語を中心に漫才や漫談などバラエティ豊かなお笑いを発信し、これまでにも数々の芸人を生み出してきた。
そんな六区の路地裏に(小とよ)がある。
控えめな看板を掲げた木造家屋、そして繁華街の喧噪を遠ざけた路地裏という何とも慎ましいロケーション。
さぞかし小粋な酒場だろうと引き戸を開けた。
カウンター席に着くと、造り盛り合せと日本酒をぬる燗で頼んだ。
ところが、大して美味しくもない酒と肴。
飲みながら、店の欠点ばかりが目立ってくる。
強いて長所を挙げれば、下町情緒溢れる酒場面を持っているということだけである。
塞いだ気分で飲んでいるうちに、鈍重な睡魔に飲み込まれ始めていた。
一瞬、ぶるっと身震いして気を取り戻し、その勢いに乗じて店を出た。

コストパフォーマンスは極めて望めない。
飲み物メニューなし。

甘えび800円
するめいか800円
真鯛1200円
平目1200円
鯛かぶと1700円
造り盛り合せ「松」3600円
「営業時間17:30~23:00/水休」

青砥 鳥新






下町酒場で焼酎を片手にやきとりを味わう

青砥には庶民的で人気の高い居酒屋が点在する。
やきとり酒場の(鳥新)もそんな一軒。
場所は、京成線青砥駅の改札を出て青砥北口の交差点を右へ、しばらく行った左手。
葛飾区や江戸川区などは住宅を中心とした市街化の進んだ地域である。
街の顔は戦後、人口増加につれて駅周辺に発展した商店街と、そこに付随する飲み屋とで出来上がる。
そういう街の酒場は地元にとっては欠かせない寄り合い所でもある。
酒はビールや日本酒、チューハイなどが多く出るが、店主セレクトの焼酎も10種ほど用意。
やきとりで焼酎をチビリとやれば、何ものにも代えがたい幸福感に包まれる。

コストパフォーマンスは優良。
お通しなし。

おすすめ:焼酎・日本酒・せせり。

皮「1本」110円
せせり「1本」110円
生野菜「大」400円
レバニラ炒め450円
富久娘「1合」450円
ヱビス生ビール「中」580円
「営業時間16:00~23:00【祝】16:00~22:00/日休」

中野 居酒屋 万喜






暗がりにポツンと灯る赤提灯に誘われて

JR中央線中野駅北口から中野通りを早稲田通り方面へ。
2分ほど歩いて中野ブロードウェイのある路地を右に折れるとその先に、左に折れる小さな路地が現れる。
その路地を入った先に店を構えるのが、今宵目指す(居酒屋 万喜)だ。
ビニールにラッピングされたような出入口。
テーブルが路地に迫り出す半屋台風の店構えだ。
料理は、炭火で焼き上げる串焼き、揚げ物、サラダまでと幅広いラインアップ。
オヤジたちに混じり、若い女性客の姿もちらほら。
これこそ大衆酒場の懐の深さなのかもしれない。

コストパフォーマンスは優良。

おすすめ:とろけるテッポー。

砂肝「1本」90円
とろけるテッポー「1本」90円
鶏ナンコツのモチコ揚480円
地鶏のチキン南蛮680円
二階堂400円
まんこい500円
「営業時間18:00~翌0:00/無休」

田原町 Flamingo






浅草の酒場放浪のシメにふさわしいオーセンティックバー

東京メトロ銀座線田原町駅から歩くこと約2分、国際通り沿いにある(Flamingo)「フラミンゴ」は、一階が喫茶店、二階がバーとなっている。
扉を開けて赤いカーペットがひかれた階段を上っていくと、酒場の熱気が漂ってくる。
店内は贅沢なカウンターと、その後ろにウィスキー、リキュール類のボトルが並んだバックバー。
BGMのジャズがゴージャスなムードを演出する。
飲み会を抜けて二人だけでここに来るのもいいだろう。
ここの雰囲気が不思議な力を与えてくれるかも。
またこの店を思いだしたら、ここに来てジントニックを頼むことにしよう。

メニューはない。

おすすめ:ジントニック。

チャージ1000円
カクテル1500円~
「営業時間18:00~翌1:00/無休」

三ノ輪 土手の伊勢屋










明治22年創業の老舗天麩羅酒場で酒を交わす粋な夜

東京メトロ日比谷線三ノ輪駅から土手通りを歩くこと約15分、吉原大門のすぐ近くに天麩羅酒場の(土手の伊勢屋)がある。
店構えは堂々たる風格を醸し出す戦前の木造建築。
戦前に建った木造の酒場をリニューアルなしで維持するには、造作のすべてをよほど大切に使い込まなければならず、店主や家人らのひたむきな努力と生活習慣に負わなければならない。
そんな昭和初期の雰囲気のなか味わえるのは、一つひとつ丁寧に揚げてくれる天麩羅料理だ。
サクッと歯切れがよい衣はゴマ油の香ばしい匂い。
これは、冷酒と合わせよう。
この一瞬が飲兵衛にはたまらない。

コストパフォーマンスは優良。
現在の建物は昭和2年に建てられた。

おすすめ:牡蠣の天麩羅・天麩羅「上」。

牡蠣の天麩羅「1ヶ」300円
板わさ450円
しらすおろし450円
天丼「ロ」1900円
天麩羅「上」2500円
酒「冷」400円
瓶ビール「大」650円
「営業時間11:30~14:00・17:00~20:00/水休」

京成立石 炭火焼鳥 中村屋





立石の焼鳥屋で昼間から酒をあおる愉悦

京成押上線京成立石駅から歩くこと約7分、葛飾区役所の近くに(炭火焼鳥 中村屋)がある。
この店の1日が始まるのは午前11時30分。
そして何よりも驚くのは、その時間に合わせて訪れる客がいること。
料理は鶏肉を使ったメニューが中心。
看板メニューの「焼鳥」を筆頭に「とりわさ」「焼鳥丼」「親子丼」など、ありとあらゆる鶏料理がラインアップされるほか、「おしんこ」や「冷奴」「冷しトマト」「サラダ」といった、ちょっとした酒のつまみも揃っており、どれも酒のあてには最適といえる。

コストパフォーマンスは優良。

おすすめ:鶏レバー・たたき。

鶏もも「1本」150円
鶏レバー「1本」150円
たたき「1本」160円
とりわさ470円
チューハイ360円
生ビール「中」420円
「営業時間11:30~23:00/月休」

野方 大和鳥








一見客を拒む、ディープな焼き鳥酒場

JR中央線高円寺駅と西武新宿線野方駅の中間、駅から離れ、決してアクセスがいいわけではない、大和町中央通りに(大和鳥)がある。
ここでは席に座って酒を頼めば、注文しなくても料理が次々と差し出されてくるのが決まり。
もちろん、予算や軽く食べるだけでいいなど、お腹が膨れた時はその旨をしっかりと伝えることを忘れずに。
料理は串焼きが主体。
串焼きや鳥刺し、ポテトサラダなど多彩なメニューが揃うなかで、ひと際目を引くのが殻ごと食べるうずらの串焼きだ。
うずらの卵を殻の付いたまま焼き上げた名物で、歯ごたえが絶妙。
なかなか面白い酒場で、みんな和やかな顔をして飲んでいる。
雰囲気は、一人向きだ。

おすすめ:ささみの明太子焼き。

メニューはない。
「営業時間18:30~翌2:00/不定休」

東高円寺 天★






日本酒好き店主の探求心が生んだ銘酒居酒屋

東京メトロ丸ノ内線東高円寺駅から青梅街道を荻窪方面へ歩くこと約7分、酒場のロケーションとしては珍しく、交通量の多い青梅街道沿いに(天★)「てんせい」がある。
ここは流しの客がフラッと立ち寄るような店ではない。
それも地元客ではなく、わざわざ遠方から足を運んでくる予約客が大半だ。
飲食店として決して恵まれているとはいえない立地にもかかわらず、この人気。
ここは店主が選りすぐった全国の地酒を楽しめる、左党垂涎の酒場なのである。
そして、その地酒と楽しみたいのが、酒を引き立たせる恰好の肴。
酒も料理もハイセンスで、味、量、価格のすべてに大満足。

コストパフォーマンスは優良。

予約がベター。

おすすめ:日本酒・黄ハタ刺昆布〆。

かつお刺680円
黄ハタ刺昆布〆730円
ボイルしゃこ740円
ローストポークサラダ840円
白瀑「山廃純米ひやおろし」440円
ハートランド「小ビン」580円
「営業時間18:00~翌0:00/不定休」

新宿御苑前 松の屋










うまい串焼きを求めて今宵も飲兵衛が集う

東京メトロ丸ノ内線新宿御苑前駅から歩くこと約3分、新宿通りから一本入った路地裏に(松の屋)がある。
新宿とはいえ夜になれば人通りもまばらになる路地裏。
目印は、暗がりに浮かび上がる看板だ。
すっきりと整えられ、清潔感が漂う店内は、平日だろうと満席状態が続くことも珍しくない。
人々がこぞってこの店へ足を運ぶのは、うまい串焼きを味わえるからなのだ。
その中に「ツナギ」といった耳慣れぬ部位が並んでいるが、これは売り切れ御免の限定品。
もし売り切れずに残っていたなら、迷わず注文することをおすすめしたい。
レバとハツをつないでいる部分にあたる「ツナギ」は希少部位。
これを目当てに開店直後を狙って訪れては如何。

コストパフォーマンスは優良。

おすすめ:ツナギ。

ツナギ「1本」230円
モモ焼き「1本」300円
鯛わた500円
とりわさ600円
とりユッケ700円
「麦」天草600円
ハートランドビール「小ビン」600円
「営業時間17:00~翌1:00/日休・祝不定休」

柏 達磨






立ち飲み価格でほろ酔える大衆酒場

JR常磐線柏駅東口から線路沿いに南柏方面へ5分ほど歩くと(達磨)がある。
創業は昭和44年。
店はカウンターとテーブル席に2階があり、大衆酒場としては大きめ。
壁にはメニュー短冊とその日のおすすめを知らせる黒板。
そして笑顔で酒を楽しむいつもの常連客。
一つひとつが欠かせない要素となり、店の雰囲気が生み出される。
千葉県の柏にあって、ここは大衆酒場の王道ともいうべき空間が広がっている。
メニューを見ると、「あんきも」300円、「あなご白焼き」380円、「たらちり」750円などと、驚きの昭和プライスを保っている。
柏にもこういう酒場があってくれて助かる。

コストパフォーマンスは優良。

おすすめ:あんきも・あなご白焼き。

あんきも300円
かじかさしみ350円
あなご白焼き380円
なめろう450円
チューハイ320円
生ビール「中」ジョッキ450円
「営業時間17:00~23:30/日・祝休」

荻窪 酉の








焼き鳥を基本に多彩な鶏料理が目白押し

JR中央線荻窪駅北口から青梅街道沿いを阿佐ヶ谷方面へ歩いてすぐ、狭い階段を上った2階にあるのが(酉の)。
気軽にうまい鶏料理と日本酒が楽しめる小酒場だ。
細く奥へ伸びたカウンターは、人気ぶりが伺える混みよう。
主役は、炭火を使って焼き上げられる焼き鳥。
うっすら焦げを纏った串焼きには炭の香ばしさがほんのり。
ほかに「とりわさ」「親子丼」「ロースのたたき」といったメニューもあるが、そのうまさは改めて説明するまでもない。
店主の鶏肉を見る目は確かだ。
よそではなかなか出会えない鶏料理が楽しめる酒場である。

コストパフォーマンスは望めない。
お通し1050円

おすすめ:とりわさ。

自家製お漬物525円
親子丼630円
とりわさ682円
ロースのたたき735円
おまかせ五本945円
小佐衛門「純米」840円
田酒「特別純米」840円
「営業時間18:00~翌0:00頃/不定休」

荻窪 家庭料理 ありよし






料理研究家が営むアットホームな酒場

JR中央線荻窪駅北口から歩くこと約10分、環八通りを渡った先の住宅街に(家庭料理 ありよし)がある。
ここは駅から離れた住宅街に佇むというロケーションに、穴場的な雰囲気が感じられる酒場だ。
メニューは女将が作る「鶏からあげ」や「ほっこり肉じゃが」などの家庭料理が中心。
そんな手作りの味を肴に何気ない会話からグッと距離感が近づくアットホームな店造りも大きな魅力なのだ。
ちなみに、この店は土曜日の午前中に料理教室も行っている。
女将に料理を習いに訪れては如何。

おすすめ:ほっこり肉じゃが。

鶏からあげ500円
なすとピーマンみそ炒め600円
こってり酢豚700円
ほっこり肉じゃが1200円
焼酎「米」白岳450円
ビール キリン生600円
「営業時間18:00~22:30【金・祝前日】18:00~23:00/月・日・祝休」

駒沢大学 京鴨






住宅街に店を構える地元で愛される隠れ家酒場

東急田園都市線駒沢大学駅から真っ直ぐ延びる路地を、数分歩いた住宅街に建つ(京鴨)は、店主の人柄と確かな料理に常連客が通う小粋な酒場である。
料理は酒場の模範となるようなものばかりが並ぶ。
丹念に手作りされ、そのどれもが例外なくうまいのだ。
メニューに並ぶ魚には店主の釣果も登場する。
となれば、魚料理に期待は高まるばかり。
素材の持ち味を引き出した魚料理は、旬の味を堪能できる。
注文を受けてから串を打つ焼き鳥も絶品だ。
ここに来ないと一日が終わらない。
そんな常連客の為の地域密着型酒場である。

コストパフォーマンスは優良。
串焼は1本180円から。
お通しなし。

おすすめ:串焼・日替りの刺身。

長芋千切り400円
ささみキムチ和え500円
マカロニミートソースチーズ焼700円
天ぷら盛り合わせ900円
高清水「1合」500円
サッポロ黒ラベル630円
「営業時間18:00~翌0:00/日休」

住吉 美好








もつ焼きと樽生ホッピーにクギづけ

東京メトロ半蔵門線住吉駅から四ツ目通りを東陽町方面へ歩くこと約10分、清洲橋通りとの交差点のすぐ近くに(美好)が見えてくる。
ひさしに書かれた「ホッピー」の文字と古びた外観を見て、どこの街にもある大衆酒場をつい想像してしまうかもしれない。
しかし、ここで待ち受けいるのは、もつ焼きと、名物の樽生ホッピーである。
しっかりアルコールが効いていながら、まろやかで焼酎のクセは微塵も感じさせず、喉を通る爽快感は格別のよさがある。
そんな樽生ホッピーに合わせるもつ焼きが、これまたうまい。
もつ焼きは一人前3本で1本80円から。
1本ずつの組合わせも可能。
アツアツのもつ焼きを頬張り、樽生ホッピーで流し込む、そのうまさは改めて説明するまでもない。

コストパフォーマンスは優良。

おすすめ:樽生ホッピー。

とん焼「1本」80円
れば刺380円
おでん400円
川えび400円
樽生ホッピー350円
日本酒「1合」350円
「営業時間17:00~22:00/日・祝休」

阿佐ヶ谷 立呑風太くん






ポップな軽トラ屋台風の立ち飲み店。
やはり裸電球が似合う

阿佐ヶ谷駅北口、スターロード商店街にある(立呑風太くん)は、軽トラックの荷台を屋台風の厨房とカウンターにした一風変わった造作。
別に、バックで突っ込んだ事故なんかじゃない。
サワーの種類が多く、ネーミングも茶目っ気たっぷりだ。
馬並み、アラレちゃん、だし割り……。
ツマミもバラエティーに富み、煮込みは塩味の効いたブイヤベース風。
レバーハツは、肝臓と心臓を切り離さずそのまま焼く珍品。
店のポップな印象と違って、しっかりと手が込んでいる。
キャッシュ・オン・デリバリーでの支払いには、各々、一合升へ現金を入れておく。
「直立不動で前を向き正しく飲みましょう」は、店内に掲げられた標語。
酔っ払って、カウンター上のフィギュアに話しかけたりしないでください。
まあ、それは無いか……。
さすがにポップな中央線文化を象徴するかの店だね。
つい、のせられてしまう。

串カツ100円
レバーハツ200円
塩もつ煮400円
ホッピー350円
サワー「各」350円
ビール500円
「営業時間15:00~翌0:00/無休」

『立ち飲み店』

住吉 万葉






女将と常連客の会話が弾む下町酒場の夜

東京メトロ半蔵門線住吉駅から木場公園方面へ歩くこと約15分、路地裏の住宅街に(万葉)がある。
店内はざっくばらんとした気安い雰囲気だ。
壁には、ぎっしりと張られた短冊メニュー。
日替りで旬の魚介類がずらりと並ぶ。
そして笑顔で酒を楽しむいつもの常連客。
住宅街にあって、ここは大衆酒場の王道ともいうべき空間が広がっている。
料理は店の雰囲気どおり、家庭的で優しい味わい。
庶民的で幾分ペーソスの漂う雰囲気は悪くない。

おすすめ:日替りメニュー。

コストパフォーマンスは優良。

冷奴270円
じゃがバター370円
生白魚450円
エビフライ515円
清酒「北の誉」小420円
生ビール580円
「営業時間17:00~翌0:00/日休」

四ツ谷 The Morrigan's



隠れ家的なアイリッシュパブでビールを楽しむ

JR中央線四ツ谷駅から半蔵門方面へ歩くこと約5分、新宿通り沿いの雑居ビルの2階にアイリッシュパブの(The Morrigan's)「ザ・モリガンズ」がある。
この店には、平日の早い時間、まだ客の姿がほとんどいないうちに訪れたくなる。
それは、バスペールエールを味わいながら、じっくりとインテリア空間を遊べる店だからである。
バスペールエール、キルケニー等がワンパイント900円。
ハーフは500円。
19時まではハッピーアワーで生ビールとカクテルが100円引きだ。
支払いはキャッシュ・オン・デリバリー。

コストパフォーマンスは優良。

おすすめ:バスペールエール・キルケニー。

ホットドッグ500円
フィッシュ&チップス「S」500円
チリドッグ600円
ギネス「1Pint」900円
キルケニー「1Pint」900円
バスペールエール「1Pint」900円
「営業時間11:30~23:00【金】11:30~翌0:00【土】16:00~22:00/日・祝休」

四谷三丁目 四谷荒木町 鶏ひで










荒木町の隠れ家めいた酒場で鶏料理に酔いしれる

東京メトロ丸ノ内線四谷三丁目駅から歩くこと約4分、荒木町の車力門通りに(四谷荒木町 鶏ひで)がある。
店内は酒場というよりは、小料理屋のようなこざっぱりとした雰囲気。
横一列になったカウンターが店の奥まで続き、厨房では店主が黙々と料理をこしらえている。
ここの料理は店名から察する通り、鮮度抜群の鶏料理が中心。
鶏肉はとにかく鮮度が大切で、味の善し悪しにそのまま表れる。
そして、「焼鳥」「上ももタタキ」「鶏ひでサラダ」「とりわさ」といったさまざまなメニューで、鶏肉のうまさを楽しませてくれるのだ。
それは、鶏を知り尽くす店主だからこそ、引き出せる味といっていい。

おすすめ:上ももタタキ。

もつ煮500円
上ももタタキ600円
上ガツ刺し650円
鶏ひでサラダ650円
小生ビール420円
景虎「超辛本醸」800円
「営業時間18:00~23:00/土・日・祝休」

市ヶ谷 鳥元 市ヶ谷店






炭火焼きの焼き鳥が食せる大手居酒屋チェーン

JR総武線市ヶ谷駅から歩くこと約3分、商店もまばらな路地裏の雑居ビルの1階にある(鳥元 市ヶ谷店)は、都内を中心に店舗展開する株式会社ラムラグループの経営だ。
名物「自家製つくね味噌たれ」は、味噌ダレと卵黄がジューシーなつくねと抜群の相性を誇る逸品。
淡白なイメージとは裏腹にしっかり肉の旨みが広がる「ささみわさび」など、焼き鳥は枚挙にいとまがない。
焼きはもちろん備長炭。
質の良い食材もさることながら、料理スタッフの筋がいい。

おすすめ:自家製つくね味噌たれ。

ハツ元「1本」180円
せせり「1本」180円
牛ハラミ「1本」280円
牛タン「1本」350円
黒瀬「グラス」450円
富乃宝山「グラス」680円
「営業時間【平日・祝前日】11:30~14:00・16:30~23:30【土】14:30~23:30【日・祝】14:30~22:00/無休」

東大島 八丁目 仙台屋






初めて訪れる人には、ややディープな下町酒場

東大島の駅ができる前からの創業。
ご町内の旦那衆や奥様憩いの場所(八丁目 仙台屋)である。
場所は、都営新宿線東大島駅から歩くこと約5分、下町の住宅街にある。
午後4時前、引き戸を開けて中を覗くと、そこには常連と思しき人たちの姿があった。
よく見ると店内にはまだ暖簾が仕舞われており、営業は始まってない様子だ。
さながら会員制酒場のようでもある。
だが、そこはさすが大衆酒場、常連もよそ者も関係ない。
カウンターに陣取って酒を飲み始めれば、まるで大家族のように気兼ねなく酒を楽しめる雰囲気がある。
ここに来て、このディープな雰囲気を楽しんでほしい。

おすすめ:日帰りの刺身。

お新香300円
焼ナットー300円
冷やしトマト300円
真ダイ600円
お酒400円
「生」ビール550円
「営業時間16:00~23:00/不定休」

蒲田 壱番隊








酒を楽しみに訪れる常連客も多い食堂の魅力

蒲田駅西口から歩くこと約3分、多くの飲み屋がひしめく路地裏ある(壱番隊)は、飲兵衛の心を解きほぐす、和やかな空気が漂う。
屋号には「蒲田食堂・昔懐かし定食や」と銘打ちながらも、居酒屋遣いで楽しめる食堂だ。
店内は、コの字型カウンターが厨房を囲んでおり、10人ほどが入れる空間。
まずは日替りで数品がカウンターに並ぶ大皿料理をチェック。
定番もあれば、旬の食材を使った季節料理も登場する。
その中には煮物もあれば焼き魚もあり、さらにはサラダなどと、バラエティ豊かなラインアップにはそつがない。
これらを日本酒と合わせる幸せ。
飲兵衛がこぞって集まってくるのには、やはり理由があるのだ。

コストパフォーマンスは優良。

おすすめ:日替りの焼き魚。

おひたし250円
とろろ300円
玉子焼300円
さば味噌煮400円
日本酒「1合」450円
生ビール「中」500円
「営業時間10:30~22:00/日休」

蒲田 銀次郎






レトロな酒場空間ではしご酒のスタートを

JR京浜東北線蒲田駅西口から歩くこと約3分、街の雑踏に紛れるように佇むのが(立ち飲み 銀次郎)である。
オヤジたちで賑わう店内は、ざっと20人ほどが入れる立ち飲み空間。
経年変化でセピア色に色あせた店内。
壁の至る所にメニュー短冊が貼られている。
料理は、厚揚げ、モツ煮込豆腐、ポテトサラダなどのちょっとした肴が揃う。
支払いはキャッシュ・オン・デリバリー。
神田や新橋の立ち飲み屋で、壁に向かったまま無言行の僧侶みたいに飲食するサラリーマンを時々見かけるが、立ち飲み酒場の醍醐味は会話である。

コストパフォーマンスは優良。

おすすめ:モツ煮込豆腐。

厚揚げ300円
ポテトサラダ300円
モツ煮込豆腐350円
手羽先餃子400円
清酒300円
ビール「大」450円
「営業時間14:00~22:00/無休」

『立ち飲み店』

蓮沼 うえ山










名物の豪快から揚げに食らいつく幸せ

東急池上線蓮沼駅から線路沿いを蒲田方面へ3分ほど歩くと鳥料理の酒場(うえ山)がある。
ここでの最初の作業はカウンターに並ぶ大皿料理から3品選ぶ。
そして、ここを訪れたなら名物の「鳥 から揚げ」がなければ始まらない。
迫力のから揚げは、そのままガブリと食らいつきたいところだが、身を解して食べるのがここでの通例となっている。
出来たてのから揚げは、ジューシーかつ柔らか。
ビールにうってつけの相棒となってくれること請け合いだ。

コストパフォーマンスは優良。
お通し「3品」500円

おすすめ:セット。

首150円
砂肝300円
鳥 から揚げ「ムネ・モモ」各600円
セット1200円
日本酒「宮の雪」500円
ビール「生・ビン」500円
「営業時間17:00~23:00/無休」

池上 蒲田屋






小さなスペースに溢れる酒場の魅力

東急池上線池上駅から商店街を2分ほど歩くと角打ちスタイルの立ち飲み酒場(蒲田屋)がある。
ここは(蒲田屋酒店)の隣にある小酒場。
酒屋の併設でも、独立した立ち飲み空間をもつ酒場だ。
外観はスナック風。
店内のスペースは幾分窮屈に感じるかもしれん。
メニューには、乾き物と缶詰、チーズなどが用意されるのみ。
酒はビールやハイボール、酎ハイ、日本酒などの定番がある。
10時開店で使い勝手がいい。
支払いはキャッシュ・オン・デリバリー。

おすすめ:ハイボール。

雪印チーズ100円
日本酒300円
ワイン350円
ハイボール400円
酎ハイ「レモン、梅、青リンゴ」430円
ホッピー酎450円
ビール「大ビン」450円
「営業時間10:00~20:00/火休」

『立ち飲み店』

住吉 ひげの平山






下町酒場で正統派のもつ焼きをほおばる

東京メトロ半蔵門線住吉駅から住吉銀座商店街交差点を錦糸町方面へ歩くこと約5分、商店街の最奥部、住宅街へと移り変わろうとする辺りに(ひげの平山)が見えてくる。
主力メニューはもつ焼き。
新鮮素材をふんだんに使い丁寧に焼かれるモツは部位ごとの味わいも鮮明で、旨みだけがしっかりと引き出されている。
また、もつ焼きに欠かせないのが名物の生の果物や野菜を搾った酎ハイだ。
焼酎に炭酸を加え、生のグレープフルーツやパインなどをギュッと搾る。
すっきりした味わいとのど越しが特徴で、もつ焼きとは抜群の取り合わせだ。

コストパフォーマンスは優良。
お通しなし。

おすすめ:串・生トマトハイ・生グレープフルーツハイ。

タン「1本」110円
ハツ「1本」110円
もつ煮込み400円
ハムカツ450円
生ビール480円
楽市楽座「大」520円
「営業時間17:00~翌0:00/日休」

東十条 野豚






寡黙な店主が焼き上げるこだわりもつ焼き

JR京浜東北線東十条駅北口からほど近く、小さな酒場が寄り添う駅へと続く小路に(野豚)がある。
口数も少なくひたすら焼きに徹する店主はモツと向き合い続け、一人で店を守ってきた。
それだけにモツは申し分のない鮮度。
新鮮なモツを大きめにカットし、その味わいや食感を生かすように、炭火で丁寧に焼き上げる。
毎夜飲兵衛がこぞって集まる理由。
それは、「安くて旨い」という、そのひと言に集約される。

コストパフォーマンスは優良。
お通しなし。

おすすめ:赤煮込・串。

タン「1本」100円
豚バラ肉「1本」100円
ガツ刺350円
赤煮込「辛い煮込」350円
ウーロンハイ350円
ホッピーセット「白・黒」450円
「営業時間17:00~翌0:00【日・祝】15:00~21:00/月休」

赤土小学校前 こたつ屋










鮮度抜群のもつ焼きが驚きの価格とボリュームで味わえる行列酒場

日暮里・舎人ライナー赤土小学校前駅から歩くこと約3分、田端新町一丁目交差点のすぐ近くに(こたつ屋)がある。
静かな明治通りの町並みに突然現れる開店前の行列。
驚きでしたね。
お目当ては炭火で焼き上げる串焼きだ。
ここの串焼きは、鶏肉と豚肉、牛肉が三本柱となる。
肉は鮮度も質も本物。
串焼きにされるレバーなども、刺身で食べられる極上品だ。
となれば、モツの刺身に期待は高まるばかり。
ここに来たら「レバ刺」は絶対に食べなきゃダメ。
一口食べると、レバーの甘みが際立ち、まろやかなコクが舌の上で蕩けるよう。
味の懐が深い。
やっぱり酒場は活気が一番。

コストパフォーマンスは極めて優良。
ホッピー中200円。

おすすめ:レバ刺・串。

鳥皮「1本」120円
鳥はつ「1本」120円
オニオンスライス200円
レバ刺300円
ホッピーセット400円
生ビール500円
「営業時間17:00~23:00/日・祝休」

錦糸町 井のなか






錦糸町の居酒屋に創作料理と日本酒を求めて

JR総武線錦糸町駅北口から歩くこと約3分、大通りから一本入った路地裏に、日本酒と創作料理が楽しめる居酒屋(井のなか)がある。
店内は茶色を基調とした色調で、贅沢なカウンターと、BGMのクラシック音楽がゴージャスなムードを演出する。
料理は、あったらラッキー!魚のパテ、焼きカマンベール「ハチミツ添え」、スパイシーチキンカレー、バーニャカウダなど。
いずれも、女性好みの酒肴と言えそうだ。
カウンターのほか、小上がりもあり、グループでも楽しめる。
思いっきりプライベートな時間が欲しいとき、こういう店はうってつけだ。

値段表示は外税。

えいひれ500円
あったらラッキー!魚のパテ640円
焼きカマンベール「ハチミツ添え」1270円
お造り単品1450円
開春 超辛口純米酒「1合」870円
山本 白瀑「1合」990円
「営業時間17:00~23:30/日休」

東十条 三兼酒蔵








夫婦で営む庶民的な酒場

東十条駅からのびる商店街には、地元住民の衣食住を支える商店が軒を連ねている。
昔ながらの酒場も点在しているから酒飲みには魅力的なエリアだ。
そんな東十条駅北口から2分ほど歩くと(三兼酒蔵)がある。
外観は縄暖簾を掲げた風情溢れる佇まい。
扉を開けば、ぬくもりを感じさせるレトロな空間が酒飲みを優しく包み込む。
ここではシンプルながら実に粋な肴を楽しませてくれる。
例えば、「めざし」「文甲下足」「まぐろぶつ」「ししゃも」など、特別に凝ったメニューがあるわけではないが、素材を見極め、シンプルが一番うまいと思う食べ方で出してくれるのである。

コストパフォーマンスは優良。

文甲下足「1本」150円
めざし200円
ししゃも250円
鳥カラ揚350円
まぐろぶつ400円
新政450円
生ビール「中」600円
「営業時間17:00~22:00/無休」

熊本 こむらさき 上通中央店

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熊本ラーメンは老舗の元祖へ

熊本に来たら熊本ラーメンでも食べよう。
以前来たときも最初はこれだった。
熊本市電通町筋電停から歩くこと約7分、さまざまな店が並ぶ上通アーケード商店街に(こむらさき 上通中央店)がある。
店の創業は昭和29年。
熊本のラーメンは「元祖熊本ラーメン」で。
老舗元祖の熊本ラーメンは典型的な濃厚豚骨スープで、豚骨ベースのスープはローストニンニクの風味に、たっぷりと浮いた油玉と刻みネギがアクセントをつけ、豚骨から染み出たコクと旨みが全体にいきわたっている。
熊本のはしご酒の最後を締めくくるにもうってつけのラーメン屋。
心の底から大満足だ。

コストパフォーマンスは優良。

ライス165円
ラーメン627円
王様ラーメン748円
チャーシューメン759円
酒 れいざん506円
アサヒビール中瓶527円
「営業時間17:00~22:00/日休」
プロフィール

居酒屋伝道師

Author:居酒屋伝道師
成熟した時をむかえ、ほんの少し贅沢を楽しみたい……。
このブログは、そんな大人の楽しみを探求していきます。

あくなき情熱をもってここに極めん酒場道。 北は北海道【北海道全14振興局】の離島から南は沖縄の離島まで、正しき酒場を求め巡った全国47【60】都道府県。 流浪の旅はまだまだ続く! 同じ店は二度紹介しません。 記事数は紹介店舗数です。 カテゴリからお探しのエリアの過去記事を参考にしてください。

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