ヒャッハー アイランド『ゾンビランド』 - いずむうびい

ヒャッハー アイランド『ゾンビランド』

全米公開時に歴代のゾンビ映画史上で、なんとナンバーワンのヒットを飛ばしたらしい本作。DVDにて鑑賞いたしました。ゾンビだらけの「ゾンビランド」と化してしまったアメリカを舞台に奔走するお話。『ソーシャル・ネットワーク』のザッカーバーグことジェシー・アイゼンバーグが、神経質なオタク少年を好演しておりました。写真の黄色いパーカーほしいなあ。

神経質なオタク少年といわれたら、まず自分は感情移入せざるをえないのですが、そんな彼の前にアビゲイル・ブレスリンエマ・ストーンなどの美女・美少女が現れるんだからもうお兄さんは大満足です。ウディ・ハレルソンもいるけどね。この映画、役者はもちろん魅力的ですが、作品としても非常にハッタリがきいていてナイスです。冒頭、逆さまに映される星条旗。壊れたスピーカーを通したようなノイズ混じりの音でアメリカ国国歌が流れる。ここでグインとカメラが一回転するのですが、ぼくはコレ「世界観がひっくり返った」と捉えます。まあ、別にそーゆー意味は込められてないと思うけど、しょっぱなから飛ばして入り込んだほうが楽しめるのだよね。タイトルのとおりどこかの遊園地にでもありそうな大変楽しそうなテーマパーク映画でありました。

さて、ここからはネタバレ*1&ぼくなりのこじつけになりますが、楽しい楽しいゾンビランドでのあれやこれやを済ませ、主人公ジェシー・アイゼンバーグと美人姉妹ヒロインのお姉さんのほうエマ・ストーンの二人は、ようやく思いが通じ合いめでたくハッピーエンドとの恰好となりますが、あ、そういえばですね、何となくここからは分かれて行動しようって雰囲気になって車を止めた場面で、エマ・ストーンが「大切なひとを見つけたら、離しちゃダメよ」と言います。んで、主人公は「ぼくの大切な人は・・・キミさ」と言わんばかりに降りかけていた車に乗り込むようにドアを閉める、という胸キュンくっさーなシーンがありましたが、あれってどう考えてもエマが鎌をかけてますよねえ。うーん萌え。萌えである。話を戻します。物語は安全運転的にハッピーエンドの恰好となるわけですが、最後に印象的な場面があります。騙し騙されの関係だったとはいえ数少ないマトモな人間同士だった彼らはお互いの名前(呼び名はある)を知らずに行動を共にする。そして、ラストになってようやく自己紹介をするわけですが、これと同じような場面が『キック・アス』にもありましたよねえ。何が言いたいかってーと、「呼び名はあるが本名までは知らない」ってゆー状態って、今まさにブログやツイッターなどでぼくたちがいる状況と同じで、もし、これからネット上のつながりをきっかけに家族ぐるみの付き合いやはたまた仕事のパートナーなど、あわよくば恋人関係なんかに発展することがあったら・・・なんてことは、正直ベースで申し上げますと、ぼく自身が常日頃から妄想していることで、だからこそ近頃のオタク映画における「ラストに自己紹介」という場面は、きらきらと輝いて見えてしまい、ついつい羨望の眼差しを送ってしまうのかなあ、なんて思ったりしたんですな。うん。さらに正直ベースでいくと、チョコなんていらないからさ!彼女をおくれ!ってこった!バッキャロー!(完)

*1:キック・アス』にも触れます