2012-01-01から1年間の記事一覧 - いずむうびい

2012-01-01から1年間の記事一覧

歳末書きもらし映画いくつか

『ハッピーニート おちこぼれ兄弟の小さな奇跡』感想。 DVDスルー。M・ナイト・シャマランの『サイン』(2002)に感銘を受けた主人公ジェイソン・シーゲル。彼は「自分に起きる出来事には何かに繋がるキーがある」と受け取ってしまう男。そのお兄ちゃん役に…

いずむうびい謹製2012年のベスト映画

※いずむうびい謹製ベスト映画のマスコット・ピルグリムさん。 2012年も終わり。今年の劇場鑑賞は48本。自宅での新作鑑賞は29本。合計77本の新作チェケラ数となりました。 今年は、就職&同棲という大スペクタクルに見舞われたものの結構映画は充実していたよ…

黒いしろくま!『今日、恋をはじめます』

『今日、恋をはじめます』感想。 「妹はやんちゃで可愛い。私はおさげで地味。でも、これでいいの私は。これで…」といった健気な女の子つばき(as武井咲)が、モテモテ男の椿クン(as松坂桃李)と出逢ってはじまるラブストーリー。要所要所で流れるポップな…

ジェームズ・ボンドでインセプション!『007 スカイフォール』

『007 スカイフォール』感想。 確かにこの映画には『ダークナイト』(2008)っぽい感じがいくつもありましたが、おそらくそれはブラフに過ぎません。何故ならば『ダークナイト』よりも『インセプション』(2010)みたいな感じが多かったからです!ハイ!ボク…

恋愛走馬灯『今日、キミに会えたら』

『今日、キミに会えたら』感想。 DVDスルー作品。原題は『LIKE CRAZY』。どうしようもないくらい気に入りましたね。でも、何をどう気に入ったのかってのかが言葉にしづらくって、スッキリしない感じも味わっています。こういう映画ありますよねぇ。とりあえ…

エヴァの帰還『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』感想。 疲れました。前2作から漂っていた王道ハッピーエンドの空気が一変すると共に旧エヴァ終盤の雰囲気がまさかの帰還。『破』の冒頭にあった「3歩進んで2歩さがる〜♪」が伏線だったようです…(違うだろー)ハイ。って…

秋の夜長に見た映画いくつか

『捜査官X』(自宅鑑賞) 映画の印象が何度も変わっていく様子は、まるで予測不能の天候のようで面白かったです。理想と法の戦いをする金城武と血の呪縛から逃れようとするドニー・イェン。この二人の人間くさいドラマを盛り立てるのが、舞台にある自然と骨…

井筒和幸のWhy so serious?『黄金を抱いて翔べ』

『黄金を抱いて翔べ』感想。 井筒監督最新作。とはいっても監督作品は『パッチギ!』(2005)以降のものしかわかりません。憶測ばかりで間違いだらけかもーな感想を整理。回想シーンがはさみこまれたりしますが、登場人物についての説明は最小限しかされない…

A long time Argo…『アルゴ』

『アルゴ』感想。 これまでの2作はナルっぽさに胃もたれを感じてあんまりだったベン・アフレック監督作品ですが、これは超楽しめました。最高。以下、ダメそうな妄想を整理。要は、映画という文化を政治利用した話だとも思うんです。中東が舞台というだけで…

命令:今カレーをナンとかせよ!『ロボット』

『ロボット』感想。 銀のスーツをまとったグラサンの大男と目鼻立ちのいい美女が目を引くパッケージに「ワケわからんが面白い」というインパクト抜群の惹句をのせて絶賛レンタル中のインド映画です。面白かった〜!あらゆる娯楽を取り込んだ勢いには青天井の…

山王会・オブ・ザ・デッド『アウトレイジ ビヨンド』

『アウトレイジ ビヨンド』感想。 見るとバカヤロウ!コノヤロウ!と言わずにはいられない呪いがかかってしまう『アウトレイジ』(2010)から5年後の物語。一体どんな映画なんだろう?っていう気持ちで一杯だったんですが、うおおおおおお!そうきたか!面白…

血潮い実はじけた『ハンガー・ゲーム』

『ハンガー・ゲーム』感想。 面白かったです。予告編などで聞き覚えのある「ハングゥァーゲェェィム!」の声が、まさかスタンリー・トゥッチによるものだとは思ってなかったっていうか、本編中にあの声をきいたときに初めてあの声が印象に残ってたことに気付…

悩殺ネックロック『エージェント・マロリー』

『エージェント・マロリー』感想。 スティーブン・ソダーバーグ監督最新作。『ガールフレンド・エクスペリエンス』(2009)と同じように実際にそれを生業とする女性を主演に迎えたモノホン女優映画。今回は女子格闘技界からジーナ・カラーノの抜擢です。とり…

愛の突然変異『へんげ』

『へんげ』感想。 噂通りの傑作でありました。ちょうど丑三つどきくらいに見ていたんですが、見終わってすぐに「いちにーヘンゲリア!にーにーヘンゲリア!」などという言葉を発し狂喜するほど面白かったですね。妻役・森田亜紀さんはなんだかクセになるキレ…

み〜んなの目線を〜いただき〜まゆげ〜『白雪姫と鏡の女王』

『白雪姫と鏡の女王』感想。 AKBこじはるのテキトーを超えた魔法のような予告編にやられて見に行きました、ってのはウソですが、大変面白かったです。面白いというよりとにかく愉快な映画でありましたね。なんてったって、色彩豊かな衣装/美術にまぎれこん…

こんな感じもアリゲーター『マンイーター』

『マンイーター』感想。 今年ももう残すところ3ヶ月余り。皆様、いかがお過ごしでしょうか?まだまだ夏を引きずっている感じではありますが、先を見据えるよりは思い返すことのほうが多くなってきたような気がします。さて、本日の映画のネタバレですが、こ…

やもめ暮らしの鼠『夢売るふたり』

『夢売るふたり』感想。 ボクが何で映画見てるかっていうと「ヘンなひと」が見たいからなんですよね。ヘンなひとのヘンな行動/言葉、そして、その様子に「う、うわぁ……」とか「えぇぇ???」とか思いたい。それも、ジーッと見つめながら。まじまじと。執拗…

俺は下町生まれ風俗育ち『苦役列車』

『苦役列車』感想。 とってもおもしろかったです。というか、好みですね。肌に合いました。主人公の北町くん(as森山未來)は、「夢」を思い描くような気骨のない中卒日雇い系男子。何の葛藤もなく二言目には性欲をさらけだしちゃうので、『モテキ』(2011)…

痴的生命体『プロメテウス』

『プロメテウス』感想。 「エイリアン」と人類の起源を解き明かす‐‐‐‐‐という触れ込みと、「人類の起源」で検索してはならない…との宣伝文句が印象的だったこの映画ですが、その印象だけでいざ見てみると、まず、オープニングの3D大自然祭り映像にアッケラカ…

全員、超人『アベンジャーズ』

『アベンジャーズ』を見ました。さいこー超さいこーメガ素晴らしい!文句なしの大傑作!の一言だけ添えて、「さいこー超さいこー」と、何かに取りつかれたようにつぶやきながら映画館に一日中入り浸っていたい、そう思わせてもらえる映画でしたね。外は暑い…

映画は現実より奇なり『桐島、部活やめるってよ』

『桐島、部活やめるってよ』を見ました。見終わってまず思ったのは「こりゃ大変だ」という想いでした。モテ側と非モテ側、モテ側のなかでの派閥と非モテ側の趣味の違い。映画のなかの描写ひとつひとつが、登場人物の間に容赦なく線引きをしていく。その、残…

ノーランッ!ノーランッ!ノーランッ!『ダークナイト ライジング』

『ダークナイト ライジング』を見ました。『バットマン ビギンズ』はラストのトランプにワクテカして、『ダークナイト』は皆と同じように狂喜乱舞しながら劇場へ行きまくったというあまりにフツーなノーラン版バットマン好きのボクですよ。ビミョーな話から…

敗者は声を殺してガッツポーズをする『マネーボール』(2011)

レンタルDVDで見ました。おもしろかったー。すんごい好きこれ。実際の出来事を題材につしたことや脚本陣営が同じであることから『ソーシャル・ネットワーク』(2010)を思わせますが、あちらは、フェイスブックの創始者というあくまで「勝者」の映画であって…

シス座流星群と名づけよう『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス 3D』

栃木での鑑賞オフ会と銘打って3D字幕版で見てきたよ。一発目のオフ会がこの作品というのも味があってイイんじゃないかなと。公開当時に5〜6回は見たと思う。小学校の高学年になるまでは、ボクにとって映画とはもっぱらテレビで見かけるもので、映画館に…

そろそろヒートテックもお役御免というときに見た映画いくつか

『アリス・クリードの失踪』(2009) ぜんっぜん説明してくれない展開がしばらく続いてくうちに「説明がないなら推理するしかないね。こいつらの目的は?関係は?・・・あっ、もう映画に引き込まれてるわ」っていう風に思えて、それに気付かされて落ち着いて…

小悪魔はなぜモテる?愚問!『ジェニファーズ・ボディ』(2009)

『JUNO/ジュノ』(2007)で脚光を浴び、最新作『ヤング≒アダルト』(2011)が公開中の脚本家ディアブロ・コディの作品。監督は『ガールファイト』(2000)、『イーオン・フラックス』(2005)のカリン・クサマ。一度見たときはピンとくるものがなかったんだ…

叫び声はまだ加速する『スクリーム4:ネクスト・ジェネレーション』(2011)

ウェス・クレイヴン監督の人気シリーズが11年ぶりに復活。おもしろかった。あまり思い入れというか記憶にないシリーズだったんだけど、一気に好きになってしまった。ホラー映画にある「お約束」や「ツッコミどころ」を批評しながらそのツボを外していくと…

マイシャーリーズ、マイセロン『ヤング≒アダルト』

まだ34歳のジェイソン・ライトマン監督の新作。とってもよかった。ボクは映画に興味を持ち始めてまだ片手の数の年くらいしか経っていないので、新規ファンとして、どちらかといえば過去(自分が生まれる前)の作品よりは、新作のほうに愛情を注いでいきた…

見てたけど特に書くことなかった2本『タッカーとデール 史上最悪にツイてないヤツら』&『TIME/タイム』

『タッカーとデール 史上最悪にツイてないヤツら』 おもしろかった。見た目の雰囲気だけで殺人鬼扱いされてしまうツイてない二人の大変な一日。山へキャンプしにきた大学生たちが、たとえば1〜4まで選択肢があったとして、そのうちの4番がハズレくじだと…

LVT監督の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて鬱病を愛するようになったか『メランコリア』

ラース・フォン・トリアー監督の作品を初めて鑑賞しました。とてもよかったです。どういう言葉がふさわしいのかわからないセリフ無しのスーパースロー映像に「ぽわ〜っ」とした感覚を味わわされて、そこから第一部ジャスティン/第二部クレアとパート分けが…