昨日、Tweetした、中国での「銀河英雄伝説」の実写映像化ですが、いまだ詳しい情報が入りませんので、いったんツィートを削除しました。ご心配を頂いた皆様、本当にありがとうございます。新しい情報が入りしだい、お伝えしたいと思います。
— 安達裕章 (@adachi_hiro) May 11, 2023
それと、昨日の一連の書き込みのなかで、私が「あの国はよくわからん」と書いた一文が、中国のファンの方に伝わり、なかにはお怒りになっている方もいるとのこと。たしかに、今回の問題は中国の映像会社、配信会社に限ってのもので、「中国」という大きなくくりで話すことではありませんでした。
— 安達裕章 (@adachi_hiro) 2023年5月11日
これにつきましては、私の間違いです。お詫び致します。
— 安達裕章 (@adachi_hiro) 2023年5月11日
中国とは、原作小説「銀河英雄伝説」の出版をはじめ、アニメの配信などさまざまなお付き合いがあり、どの会社さんとも気持ちの良いお付き合いをさせて頂いております。今後とも良い関係が続けられたらと思います。
ですので、このたびの実写化の報道に関心を持って頂いた中国在住の「銀英伝」ファンの皆様には、ぜひそちらの配信会社のほうに、原作者にまずは連絡を取るようお伝え頂ければ幸いです。繰り返しますが、私も田中芳樹も、実写化された「銀英伝」をぜひ見たいと思っているのです。
— 安達裕章 (@adachi_hiro) 2023年5月11日
以前、中国で実写化が決まったときには、私もいろいろと意見を述べさせて頂きました。シナリオを通じてやりとりをするうちに、中国と日本という違いはあれど、「銀英伝」が好きな者どうしで、ぴたりと呼吸が合う感覚がありました。あの楽しさ、嬉しさは今も覚えています。
— 安達裕章 (@adachi_hiro) 2023年5月11日
今回の実写化の話が最終的にどうなるかは判りませんが、どの国であろうと「銀英伝」を新たな表現で展開しようということに対しては、前向きに話をしたいと思っています。最初こそ驚きましたが、これが最終的には良いサプライズになった、と笑える日が来ますよう。
— 安達裕章 (@adachi_hiro) 2023年5月11日
何の続報かというと、この件の続報。
togetter.com
これに、こうリプをつけたアレなひともいるとか。
【続報】…というのが、現状だとのことである。
— Gryphon(INVISIBLE暫定的再起動 m-dojo) (@gryphonjapan) 2023年5月11日
地球歴2023年。らいとすたっふ側も、中国の映像化側も、自らの未来をすべて予知してはいない。 https://t.co/VSAgmuRLPT https://t.co/BbBoP3ei6N
で、
よくわからないが、以前のこの企画のほうは破綻した、ということでいいのだろうか。でも公式にそのまま記事は載っているわけで…まあ、いったん映画企画が決まったけど、その企画が頓挫した、というアナウンスがあるほうが珍しいともいえる。この記事は貴重な記録なのであろうか。ローカル保存しておこうかな…
ginei.club
このたび、中国の気鋭の映像制作会社、稼軒環球映画会社により、待望の実写映像化が実現することになった。
稼軒環球映画会社の総裁、銭重遠氏は、20年以上の経験をもつベテラン・プロデューサー。手がけた映画は、代表作「狼图腾」(Wolf Totem)のほか、「大海啸之鲨口逃生」(Bait 3D )、「最爱」(love for life )など、ドラマを含めると40タイトル以上にのぼる。また、20年来の『銀河英雄伝説』ファンであり、この作品の実写映像化に並々ならぬ情熱を傾ける。
稼軒環球映画は、中信、国美と中国を代表する大手企業グループの傘下にあり、今回のプロジェクトにも強力なサポートが期待できる。銭総裁は「『銀河英雄伝説』の映像化は、自分が若い頃の夢であり、いまは大変興奮している。「銀英伝」を知っている人はもちろん、まだ知らない人たちにも「銀英伝」の魅力が伝わるような作品に仕上げていきたい」
※こっちのほうはこっちのほうで進行しているのかもしれない。あくまで「映画化」の話だし。わからんのよ詳細が。
もともと「中国で銀英伝が人気だ」というのは、2010年に福島香織氏のブログ(記事執筆は07年)で読んだのだよなあ…感無量。
なんと銀英伝が、中国で(発禁もされず)翻訳出版されてた・・・と、あの福島香織が報告(2007年の文章)。
m-dojo.hatenadiary.com
さて。
本題。
「銀英伝」の中国人気において、民主主義描写はどう受容されているのか(謎) - INVISIBLE D. ーQUIET & COLORFUL PLACE-
自作が中国で映画化決定の日本作家は、香港問題語れないやろなあ…、という小説(フィクションです) - INVISIBLE D. ーQUIET & COLORFUL PLACE-
香港の現状の上で、なお「中国版・銀英伝映画」は予定通り完成するのだろうか - INVISIBLE D. ーQUIET & COLORFUL PLACE-
【問】リベラリストは中国で自作が「検閲」されたら、それを許容すべきか? -
以上、くり返して書くことはそれほどない。再読してもらえれば、今回の「(再度の)実写化」がどうなろうと、その感想となる。
ただ、ここだけは再掲載しておこう。
と言いつつ、「いや、それは語りにくいだろうな。おかれた立場は、わかるよ」と同情したい気持ちもあるんですよ。だからこんな辺境で呟いてるだけで、たとえばワイドショーや新聞上でのイッシューとなることを望むかというと、そうとも言い切れない。
だけど、エンタメではなく衣料業界で、同じようにユニクロや無印良品に同情してる人だっていただろうし。
「ユリアン、いくらフィクションだからって勝手に誰かをモデルにして、自分の想像で戯画化した上で批判するってのは下品じゃないかな」
「提督、創竜伝でも読んだんですか」
そもそも中国のファン(にわか)は、田中芳樹氏が創竜伝で天安門事件を評した文章とか読んでるのか。
おいそこのにわか、こういうのを読んだことがあるのか?読まずしてファンと言えるかっ(マウント)
…売っているという報告がある。
blog.livedoor.jp
なんと言っても気になるのが「創竜伝」
創竜伝の何が問題かといいますと、作中で頻繁に出てくる政治関連の風刺や皮肉の対象に中国共産党が含まれていまして、天安門事件について言及していたりもします。
更には舞台が中国本土になる巻では主役の竜堂四兄弟が解放軍と戦ったり、共産党の政治収容所に殴り込みをかけたりします。
この作品が果たして中国で売られているのか、そもそも売っていいのかと長年疑問でした。それで、先日の記事
「ラノベ以外の日本小説は?」
を書く時に田中芳樹作品の出版状況も調べたところ、
創竜伝は現在も中国でしっかり売られている
というのが分かりました。更に
政治収容所に殴りこみをかける第7巻もちゃんと売られていました現在発売されているのは9巻までのようですが、何と言うか、拍子抜けするぐらい普通に売られているようですw
ただし、これは「胡錦濤」時代の話である…伝説が終わり、歴史(習近平時代)がはじまっているのである。
「北京の天安門で何千人もの市民や学生を虐殺した老独裁者」(5巻)
(創竜伝7「黄土のドラゴン」)
「人民解放軍は、兵匪を追い払う正義の軍隊で……それが一九八九年には、武器を持たない市民を戦車でひき殺す権力者の走狗に堕落してしまった。…華僑たちは、激しい怒りと失望を禁じえなかったのだ。我々は、強制収容所に国民を放りこむような国の出現を望んでいたのではないと」
質問、中国人民「銀英伝」愛好家!
著作者「田中芳樹」、評価天安門六四事件、於「創竜伝」!(画像参照)
汝許容?非許容?
※こんなので中国語ネイティブに通じるかよ