自然と芸術・建物との橋渡しをする【ランドスケープ・アーキテクト】
ランドスケープ・アーキテクトは、一般には公園や広場、街路、またリゾートやテーマパーク、公共施設や商業施設、ビルまわりのスペースなど、建物以外の様々な外部の空間をデザインし監修する人を指す。生物の多様性を具体化する植生の保全や、自然環境の復元などの調査や計画、設計なども行なう。 ある施設が建てられる時、建物の周囲に広場や緑地をつくり、壁面緑化や屋上緑化を行なうことがある。ランドスケープ・アーキテクトは建築家と協働しながら、まず敷地の持つ自然の資質を見極めた上で、建物の位置が適切かどうかを確かめる。その上で、建物へのアプローチのとり方と共に植物や水や土などの配置、舗装の仕方や材料はどのようにするかを検討する。特に植物は生き物であるだけに、根付かせて自立させるためには生態や植物の生理についての深い知識と経験が求められる。そして、無数にある品種の中から、建物のコンセプトや地域性に合わせた植物を、科学・芸術・コスト面に見合うように組み合わせて選定。建築家や施工者とは綿密に意見交換する必要があり、その際には植栽の種類や大きさ、配色などのイラストやデータを描き込んだ平面図や断面図を活用する。