都内の会社に勤める新卒3年目社員がレポート!
「地方移住・就職」の相談窓口 利用マニュアル
東京・有楽町の「ふるさと回帰支援センター」を初訪問!
首都圏で通学していたり、働いていたりしていると、地方の情報収集に苦労するケースが多々あります。そんな時に頼りにしたいのが、都会に拠点を持つ「地方移住・就職」の相談窓口です。
その一つが、東京有楽町の駅前にある「認定NPO法人ふるさと回帰支援センター」。今回は、都内の会社で働く新卒3年目の松田さんが、同センターの阿部さん、上原さんの案内で、施設を初訪問。同センター内にはハローワークの専門コーナーもあり、「今すぐに地方移住や地方就職を考えていたわけではなかったけれど勉強になった」というその内容をレポートします。
レポーターと案内人
松田恵梨子さん(レポーター)
千葉県出身。静岡県の大学を卒業後、都内の会社に就職し、現在3年目。普段は漫画のキャラクターを活用した企画・製作の仕事をしている。趣味はアウトドア。スノボ好き。
認定NPO法人ふるさと回帰支援センター広報担当/阿部里実さん(案内人)
ふるさと回帰支援センターの広報として情報発信全般を担当している。イベント情報の紹介や先輩移住者の紹介などを行うInstagram(インスタグラム)には特に力を入れている。
ぐんま暮らし相談員/上原憂己さん(案内人)
群馬県安中市出身。都内で土木CADオペレーターとして働く中で、地域の活性化に興味を持ち、群馬県の相談員になり3年目。群馬県の魅力は、「温泉山河が豊かで、安心・安全な地であること」と「首都圏からちょうどいい距離なので、仕事も人間関係もあきらめない移住ができるところ」だとか。
日本全国の地域情報が詰まった総合窓口
ふるさと回帰支援センターがあるのは、JR有楽町駅前にある東京交通会館8階。44都道府県1政令市(静岡市)の相談ブースがあり、北海道から沖縄までのそれぞれの地域の移住や就職相談に無料で乗ってもらうことができます。
*東京都は伊豆諸島や小笠原諸島といった島しょエリアの情報があります。
施設の入口付近のラックにあるチラシの数々に、すでに興味津々の松田さん。センター内に入ると、情報量と賑やかさに思わず「わあ、広い」と声が出ていました。
広報・阿部さんに案内いただきながら、センター内を見て回ります。
阿部さん:センター内には各地域のパンフレットや資料が並ぶコーナーがあり、無料でお持ち帰りいただけます。移住や就職、観光、イベント案内など内容も様々で、幅広い角度から地域の情報を得ることができます。
松田さん:ブースは九州エリアから始まるんですね。
阿部さん:西日本エリアから始まり、奥に進むにつれて、中日本、東日本と続きます。目指すエリアがある人は相談ブースに直行されるケースが多いですが、本格的な検討の前になんとなく情報収集に来た、という方もいらっしゃいます。センターとしては、どちらの方も歓迎です。
宮崎県のご当地キャラ「みやざき犬」に魅せられた様子の松田さんを見て、宮崎県の相談員の方が、よかったら一緒に写真をどうぞ、とたくさんのぬいぐるみを貸してくれました。
松田さん:私のように、まだ具体的に希望エリアがない人の場合も、相談に乗ってもらうことはできるのでしょうか?
阿部さん:もちろん大丈夫です。まだエリアが決まっていない「はじめて相談」も多いです。そういう方は来場予約*をする際に、「総合受付」を選んでください。担当者がじっくりとお話を聞いたうえで、松田さん自身の「地方に興味を持った理由」を棚卸しして、次のステップにお繋ぎしますよ。
*センターは事前予約して行くのがおすすめ。情報収集だけであれば予約なしでも入場はできますが、せっかくなら相談員の人とお話を!
ちょっと気になる群馬県のブースを発見
「まだまだ東京で頑張りたい」ので、すぐに地方就職や移住は考えていないという松田さんですが、入場前に「ちょっと気になるエリア」だと名前をあげていた群馬県*のブースを発見。せっかくなので、座って話を聞いてみることにしました。
*ほかに熊本県と新潟県が挙がっていました。
上原さん:こんにちは。群馬県に興味を持っていただけて光栄です。どうして群馬県が気になったのですか?
松田さん:私はスノボが大好きで、冬によく行くこともあって、気になる場所なんです。移住まではまだ考えていないんですが、そんな私におすすめのプログラムなどはありますか?
上原さん:例えば、週末農業体験なんていかがでしょうか? 農業に興味がある方や移住に興味がある方たちに向けて、気軽に農業を体験してもらえるプログラムを用意しています。その場で採れた野菜を食べることもできますし、民泊に滞在して地域の方や先輩移住者と過ごしてみる、なんてこともできますよ。
松田さん:農業にも興味があるので、「気になる地域×気になる仕事」で興味をそそられます。
平日は仕事が忙しいので、週末気軽に体験できるのも魅力的ですね。やはり群馬に移住となると、仕事も探さないといけませんか?
上原さん:いえ、そうでもありません。群馬県から都内へ通勤されている方は結構います。新幹線を使えば、約50分で東京駅までアクセスできます。県内の自治体によっては、通勤新幹線代の補助を行っているところもあります。今の仕事を辞めなくても移住ができるのは、群馬県の魅力のひとつです。
ふるさと回帰支援センターの利用方法をおさらい
上原さんとの話が盛り上がって止まらなくなってきた松田さんですが、そろそろ会社に戻らないといけない時間が迫ってきました*。後ろ髪を引かれながら、群馬県のブースを後に。最後に、いくつか気になっていたことを阿部さんに尋ねました。
*松田さんには所属する会社の許可を得て、取材に参加してもらいました。
松田さん:センターへの来場者は何歳くらいの人が多いのでしょうか?
阿部さん:以前は比較的年配の方が多かったのですが、今は若い方の来場が増えています(下記参照)。地方就職や移住への意識が確実に変わってきていると思います。
松田さん:このエリアが特に人気、といったような傾向はあるのでしょうか?
阿部さん:地域それぞれ魅力がありますので、どこも素敵なのですが、22年の集計で、移住希望地ランキング(相談)の1位は静岡県、2位は長野県でした*。
*ブース訪問者の集計であり、移住者の集計ではない。n=6,746
松田さん:移住に向けて、仕事探しの相談にも乗ってもらえるのでしょうか?
阿部さん:もちろんです。各地域のブース内で相談ができますし、同じ施設内にハローワークもあります。ハローワークでは、インターネットを通じて全国の求人検索ができますよ*。
*求人の検索、応募に限らず仕事の相談だけでもOK。移住地を絞っていなくても問題ありません。相談員が不在の土日も求人検索は利用可能です。
詳細はこちらもご覧ください。
松田さん:私も日々忙しくしているのですが、こちらに来場する以外にも、地方就職や移住の情報を得る手段はありますか?
阿部さん:オンライン相談が可能です。来場予約をしていただくWEBサイトから、オンライン相談も予約が可能ですので、ぜひ活用してください!
初めて足を運んでみて――松田さんの感想
今回初めて伺った「ふるさと回帰支援センター」ですが、得られる情報の量も種類もとても豊富で、時間があっという間に過ぎていきました。私は、現在東京の会社に勤めていますが、将来的には地元の千葉県に帰って仕事をしてみたいという気持ちもあります。
私のような、「まだ移住は考えていないけど、将来的には移住をしてみたい」という方に、気軽に全国各地の情報収集ができる場所としておすすめしたいです。
また、私はウィンタースポーツが好きで、冬には群馬県や新潟県を訪れることが多いのですが、相談員の方のお話を伺ったり、たくさんあるパンフレットを見たりして、お気に入りの県の新たな一面を知ることができるのも魅力だと感じました。
相談員の方たちのお話を聞いて、移住した自分を想像してワクワクしに、また伺いたいです。
■施設情報
ふるさと回帰支援センター
〒100-0006
東京都千代田区有楽町2-10-1 東京交通会館8F
https://www.furusatokaiki.net/
※この記事に掲載されている情報は、2023年12月にサイトに公開した時点での情報です。
★本記事の動画が「LO活 地方就活チャンネル」でも同日公開! 合わせてご覧ください。