【女子旅 島根県】 五感を整えるご縁の旅へ。旅ライター仁田ときこさんがナビゲート | ファッション雑誌『リンネル』の読みもの

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特集女子旅おすすめスポット 暮らすように心地いいリンネル旅ガイド

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特集女子旅おすすめスポット 暮らすように心地いいリンネル旅ガイド

[PR]島根県観光振興課

仁田 ときこ

日本誕生の神話の時代から「神々の国」と呼ばれる島根県。古事記の舞台となった場所が、今も多くの人に守られています。深い山と海に囲まれた山陰地方は、古くから目に見えないものに感謝する気持ちが根づく土地。神話ゆかりの地とされる出雲大社や、約60か所もある美肌の湯、出西窯の器など、自然や工芸、グルメなど、見どころがたくさん。心身を整えて、さまざまな気づきを得る「ウェルネストリップ」が楽しめます。

目次
【女子旅 島根県】 五感を整えるご縁の旅へ。旅ライター仁田ときこさんがナビゲート
  1. 自然の恵みとご縁に出会える、癒やしの旅を体験して
  2. 深呼吸して過ごす時間。【出雲大社】で結ぶご縁
  3. 美人をつくる湯【草菴】で心身ともにリラックス
  4. 「用の美」が息づく【出西窯】の手仕事に触れる
  5. 五感を整える島根の伝統食を味わう

島根を旅したのは
編集ライター・仁田ときこさん

古くから伝わる風習や祭祀、伝統工芸について雑誌やwebで執筆。最近では自身のカメラで撮影した写真とともに旅コラムを寄稿する。民俗学を学び、神話や伝統文化に造詣が深い。出雲は10代の頃から定期的に通う場所。
Instagram:@tokikonitta

自然の恵みとご縁に出会える、癒やしの旅を体験して

松江の宍道湖。日没30分前から空が茜色に染まる夕日ショーが始まります。

神様と自然と私が交差する旅が、次の活力になる

「私にとって旅は癒やしと学びそのもの。地方に根ざした独自のカルチャーに刺激されることで、旅が終わる頃には自分の思考も細胞も生まれ変わっている気がします。

『国譲り』や『国引き』の神話の舞台となった出雲は、古代からの伝承文化と触れ合うスポットが多く、それだけで神話好きにとっては“聖地巡礼の旅”。松江ではどこか切ない宍道湖を眺めて、日本の原風景と対面した気持ちになりました」

出雲大社の御本殿は後方からの姿も圧巻。二匹のウサギが見上げるようにそばに座ります。

「日常と非日常が絶妙なバランスでミックスされた島根は、不思議な閃きにたくさん出会える場所。それは旅したあとも素敵なお土産として記憶に残り、日常に戻った私の確かな活力になっています。

神様とちょっと仲よくなれて、日本人のルーツにも触れられる。そんな島根の旅は、私にとってさまざまなご縁を結ぶためのウェルネストリップでした」


深呼吸して過ごす時間。
【出雲大社】で結ぶご縁

一般的には「二礼二拍手一礼」ですが、出雲大社の正式な参拝作法は「二礼四拍手一礼」。

目に見えない「むすび」の力を司る大国主大神が御祭神の「出雲大社」。国づくりの最中、農耕や漁業、医薬など、多くの知恵を人々に授けたことから、男女の縁だけでなく、豊かに栄えるための結びつきを与えるとされています。境内のパワースポットとあわせて、参拝ルートもご紹介します。

1.祓社(はらえのやしろ)
まずは大鳥居をくぐってすぐにある「祓社」へ。大国主大神に良縁を願う前に心身の穢れを清めるため、最初にお参りします。
2.御本殿
出雲大社の中心、日本最古の神社建築様式が荘厳な「御本殿」へ。出雲地方を中心に限られた場所でしか見られない希少な建築。
3.素鵞社(そがのやしろ)
御本殿の次は真後ろの「素鵞社」へ。設置された「お清めの御砂」を家の周囲にまくと邪気を吸い、田畑にまくと作物の成長を促すという言い伝えも。
4.八雲山の岩
素鵞社の背後に迫り出すのは「八雲山の岩」。禁足地の八雲山で唯一触れられるパワーに満ちた場所なので、忘れずに参拝。
5.うさぎの石像
境内には因幡の白兎の神話にちなんだうさぎの石像が60体以上も。うさぎは大国主大神に恋愛成就を予言したと伝えられ、恋を叶える象徴に。
6.神楽殿
最後は長さ13.5m、太さ最大8mという日本最大級の大しめ縄がシンボルの「神楽殿」へ。一般的な神社としめ縄の左右が逆なのも特徴。

【出雲大社】
島根県出雲市大社町杵築東195
0853-53-3100
受付時間 8:30〜17:00
無休
https://izumooyashiro.or.jp

さらにご利益UP!
【稲佐の浜】の御砂をいただこう

出雲大社の西にある「稲佐の浜」は、神在月に全国から八百万の神さまをお迎えする浜。稲佐の浜ですくった砂は、出雲大社の素鵞社に設置されている「お清めの御砂」に納め、自分が納めた量より少ない砂を持ち帰ることで厄除けのご利益があるとされています。

稲佐の浜に夕日が沈む様子は美しく、「日が沈む聖地出雲」として日本遺産にも登録されています。出雲大社の二の鳥居「勢溜の鳥居」から浜までの道は「神迎の道」と呼ばれ、神在月に八百万の神様が出雲大社に向かう道。ここを行き来するだけで、すっかり禊ぎができた気分。

【稲佐の浜 】
島根県出雲市大社町杵築北2844-73
0853-31-9466(出雲観光協会)
駐車場 有

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美人をつくる湯
【草菴】で心身ともにリラックス

約60か所の温泉がある、まさに温泉天国の島根県。なかでも日本三美人の湯とされる「湯の川温泉」は、古くから美肌の湯として有名です。「湯宿・草菴」の温泉は、湯上がりは肌がしっとり吸い付き、時間が経つとサラリとするのが特徴。旅の疲れは、地中から湧き出た温泉というエネルギーで、ゆっくり流したいものです。

宿のお風呂はすべて源泉掛け流し。趣の異なる三つの貸切風呂では、どのお風呂からも美しい庭園が楽しめます。

美神が宿るという「瓢風呂」。水に沈まないひょうたんは不沈の象徴とされ、「両縁結びの湯」として人気。
瓢風呂の浴槽を囲むようにステンドグラスがあしらわれ、やさしく降り注ぐ光が幻想的です。
ベンガラ漆喰の紅壁が目印の古民家レストランでは地元の海や山の幸を活かした創作料理を堪能。
レストラン内はヨーロッパのアンティーク家具が並び、ランチをいただくだけで日常からトリップ。

山陰地方は日本海と山々に囲まれた食の宝庫。草菴では宿泊だけでなく、出雲地方の旬の素材を取り入れた創作和食のランチがいただけます。ランチ 花の膳¥1,650、風の膳¥2,310、湖の膳¥6,600(要予約)

「温泉地が豊富な島根は、泉質の種類も多く、入るたびに心も体も癒されました。地中から湧き出すお湯に浸かると、その土地にすっぽり包まれる感覚になります。忙しい日常では見落としがちな心と体の状態を俯瞰でき、自分という器を大切にしようと思えました。温泉でいつも元気を取り戻す私にとって、さまざまな自然湧水が楽しめる島根県は宝の山。肌だけでなく、心身が潤いました」

【湯宿・草菴】
島根県出雲市斐川町学頭1491
0853-72-0226
1泊2食/¥27,800〜、半露天風呂付き離れ客室¥48,000〜
(1室2名宿泊の場合の1名当りの料金)
チェックイン15:00(最終18:00)、チェックアウト10:00 (温泉付き客室11:00)
ランチ11:30〜14:00 (月火水木定休)※月曜が祝日の場合は営業
https://www.yuyado-souan.jp

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「用の美」が息づく
【出西窯】の手仕事に触れる

吸い込まれそうな深みのあるブルーは、出西窯を象徴する色。いつしか自然に「出西ブルー」と呼ばれるようになりました。

陶芸が盛んな島根県は、約70か所を超える窯元があります。なかでも、日々の生活に親しみやすい器として幅広い層に支持されるのが「出西窯」。ウィリアム・モリスに影響を受け、柳宗悦や河井寛次郎、バーナード・リーチなど、民藝運動の中心にいた人々から指導を受け、普段使いに適した健全で美しい器づくりに取り組みます。

登り窯は全6室あり、火入れは年3〜4回。タイミングが合えば窯焚きや窯出しを見学することもできます。

陶工にはひとり一台ずつのロクロがあり、決められた陶器の成形から釉掛けまでを行います。
工房内の見学は自由。器づくりで質問があれば、職人さんに気軽に聞いてほしいとのこと。
工房隣の「くらしの陶・無自性館」ではスタンダードラインから柳宗理ディレクションまで、多彩な器が揃います。
左から時計回りに/縁鉄砂呉須釉皿7寸¥3,950、深皿7寸(赤土黒モミ流)¥4,020、パン皿6寸(白)¥2,440

「民藝運動の影響を受けた窯元だけあって、すべてが日常の延長線にある器ばかりで感動しました。普段の暮らしで使いやすく、素朴で温もりの伝わるものばかり。地元の材料を用いて、土づくりから一貫して工房で製作される職人さんたちの姿も印象的でした。物があふれる時代に、物が物としてその一生をまっとうできるように心がけたい。心を込めて製作されたものに、私たちもリスペクトを持って接したい。そんな気持ちがフツフツと湧いてきた貴重な工房見学となりました」

【出西窯】
島根県出雲市斐川町出西3368
0853-72-0239
営業時間 9:30〜18:00
定休日 毎週火曜
https://www.shussai.jp

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五感を整える島根の伝統食を味わう
①【木綿街道】でおいしいもの散策

良質な平田木綿の流通の場所として江戸時代から栄えた出雲市平田町。ここには「木綿街道」と呼ばれる古い町並みが今も残っています。白壁の土蔵や妻入り造りの町屋が並ぶノスタルジックな通りで、発酵の美味を見つけました。

甘じょっぱい焼きおにぎりが名物【持田醤油店】

大正7年に創業した醤油店。伝統製法で受け継がれた濃厚な旨みのある再仕込み醤油が看板商品。醤油のおこげがたまらない街道焼きおにぎり(¥320)は、ひと口食べると香ばしい風味が広がります。

甘露仕立ての羽衣さしみ醤油(360mL ¥650)は、刺身以外にも煮物や焼き物、さまざまな料理に大活躍! 出西生姜入り醤油(300mL ¥960)はピリッとした風味でチャーハンや野菜炒めの仕上げにぴったり。

【持田醤油店】
島根県出雲市平田町807
0853-62-3137
9:00〜17:30
不定休
https://mochidashouyu.amebaownd.com

酒造りの神様が見守る【酒持田本店】

140年以上の歴史を誇る「酒持田本店」。酒の神様を祀る佐香神社から最も近い酒蔵とされ、地元の原材料を用いたさまざまな日本酒を手がけています。

長い伝統を持つ出雲杜氏がつくる代表銘柄「ヤマサン正宗」をはじめ、果物を用いたフルーティな日本酒や、お酒が強くない人も楽しめる低アルコールの商品など、バラエティに富んだラインナップ。

右から/出雲柿酒300mL ¥1,320、梅酒150mL ¥500、出雲生姜酒500mL ¥1,360、うさぎ雲(低アルコール純米吟醸原酒)720mL ¥2,180

【酒持田本店】
島根県出雲市平田町785
0853-62-2023
8:30 〜18:00(月〜金)、9:30〜18:00 (土・日・祝日)
不定休
https://www.sakemochida.jp

②松江の【普門院】でお茶文化を体験

山陰地方の人々はお茶が大好き。江戸時代のお殿様、松平不昧公が有名な大名茶人だったことから、とりわけ松江市にはお茶の文化が深く根づいています。松江城を囲む堀川のそばに佇む「普門院」では、寺院内に三斎流茶室「観月庵」があり、お茶と季節の和菓子をいただけます。

ここでは、小泉八雲が茶の手ほどきを受けたというエピソードも。松江では小学生も抹茶を楽しむことが日常だそう。
春は満開の桜、秋は鮮やかな紅葉、冬は真っ白な雪化粧が楽しめる庭園を眺めつつ、お茶をいただく時間は心静かになるひととき。

【普門院】
島根県松江市北田町27
0852-21-1095
8:00~16:00
定休日 毎週火曜(1〜2月予約)
料金 ¥300(拝観のみ)、¥900(お抹茶付き拝観)
https://matsue-fumon.jp


明日への活力になる旅になりました!

【SHIMANE WELLNESS TRIP】
旅を通じて、自然、人、地域とつながり、心と体を癒やす「ウェルネストリップ」を体験できる島根県。明日からの活力を得る場所、何度も帰りたくなる場所として、自然の恵みとご縁に出会う癒やしの旅を提案します。
https://www.kankou-shimane.com/wellness-trip/

今ならお得に島根県を旅できます!
https://www.kankou-shimane.com/goentabi/

photograph:Miho Kakuta model & text:Tokiko Nitta
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

ライター・編集者

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衣食住をテーマにさまざまな媒体で執筆するライター。趣味は普段の暮らしに薬膳を取り入れること。男児二人を育てる母。最近は自身のカメラで撮影した写真とともに旅コラムを寄稿する。
リンネル.jpでは、旅記事のほか、「yujiさん・仁田さんの福めぐり」連載を担当し、いま行くべきパワースポットを紹介!

連載 いま行くべき開運パワースポット yujiさん・仁田さんの福めぐり

仁田 ときこ

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