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新しい洗濯表示マークの見方と一覧!処理記号の意味と活用ポイントは?

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洗濯等のお手入れの注意事項が書かれている洗濯ネーム(ケアラベル)ですが、よく確認せずにいつも通り洗濯してしまい失敗したという経験がある方もいるのではないでしょうか?

たしかに、特に洗濯表示マークは見方を知っておかないと、大切な衣類を傷つけてしまうかもしれません。さらに平成28年には、国際規格に合わせて表示ルールが変更され、マークが以前とは大きく変わったため、読み方が分からない方もいるかもしれません。

そこでこのコラムでは、洗濯表示マークの見方とその意味を説明します。ご自宅の大事な衣類のお手入れ方法が分からず困っている方は特に参考にしてみてください。

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洗濯表示マークとは?

洗濯表示マークとは、「洗濯絵表示」とも呼ばれ、洗濯ネームに書かれた衣類のお手入れ方法を示した記号のことです。基本的に洗濯ネームは、衣類の左脇についています。

洗濯表示マークには、以下の7種類があります。(画像には、代表的なものを参考に表示しています)

洗濯洗濯処理の可否・洗濯水の上限温度・強さの限度を表示
漂白漂白処理の可否を表示
タンブル乾燥タンブル乾燥の可否・温度の上限を表示
  自然乾燥自然乾燥の仕方を表示(つり干し、陰干し、平干しなど)
アイロン仕上げアイロン仕上げの可否と仕上げ温度の限度を表示
ドライクリーニングパークロロエチレン・ドライクリーニング(石油系)でのクリーニング処理の可否・強さの限度を表示
ウェットクリーニングウェットクリーニング処理の可否・強さの限度を表示

参照元:一般社団法人カケンより各記号を引用

平成28年12月より新洗濯表示マークに移行

グローバル化が進み、平成28年12月より洗濯表示マークをISOの国際規格に合わせる形で、新洗濯表示マークが変更されました。これにより大きく変わったのは、お手入れの種類・仕上げの温度・強度の表示範囲が増えたことです。

旧タイプの洗濯表示マークは、50年も前に作成されたもののため、国際基準に合わせてお手入れの種類もバージョンアップされました。(ウェットクリーニングの追加、酸素系漂白剤の追加など)

また、元々日本の洗濯機は、衣類ダメージを少なくできていますが、アメリカなど欧米の洗濯乾燥機は、衣類にかける温度が高く、パワーも強めのものが多くあります。そのため、国際規格の洗濯表示マークは、日本の表示マークより表示している温度・強度の範囲が広く、日本も正解基準表示に合わせた形となりました。

洗濯表示マークの見方は?

洗濯表示マークは、見方を知らないとそのお手入れの注意事項がよく分かりません。知らずにいつもの洗濯をしてしまうと、洋服が縮んでしまったり、型崩れしてしまったり、せっかくのお気に入りの洋服がすぐダメになってしまいます。

そのため、洗濯表示マークの見方を知っておくことは、衣類の長持ちのために必須であるといえます。

洗濯表示マークは、基本的に以下3つの要素で構成されており、これをしっかり押さえれば、見方が分かるようになります。

  • 基本記号 ・・・ 手入れの種類を表しています。(例:洗濯/アイロンなど)
  • 付加記号 ・・・ 手入れ温度・強度の上限を表しています。(例:アイロン温度/洗濯の強さなど)
  • 付加用語 ・・・ 可能な手入れ方法を用語で表しています。(例:パークロクリーニング可、陰干しなど)

以下で詳しく説明します。

5つの基本記号

まず、洗濯表示マークには、5つの基本記号があります。

洗濯処理漂白処理自然乾燥処理アイロン仕上げ商業クリーニング

付加記号

付加記号とは、上記の基本記号に併せて表示するもので、どのくらいの強度・温度でお手入れをして良いのか、というのを示すマークです。

「強度」「温度」それぞれについては次で説明します。

【強さを表す付加記号】

強さを表す付加記号は、洗濯と商業クリーニングに使用され、その強度を下線の数で示しています。

通常通り可弱く非常に弱く

線が増えるほどに、弱めに洗濯する必要があります。(おしゃれ着コースを使うなど)

【温度を表す付加記号】

温度を示す付加記号は、アイロン温度・洗濯水の水温(液温)の2種類で使用されます。

アイロンは、以下の図のとおり、ドットの数が増えるほど、使用できる温度の上限が上がります。アクリルやナイロンなど、組成によって強い温度だと溶けてしまうものがあるので、上限温度に気をつけましょう。

アイロン不可110℃まで可150℃まで可200℃まで可

洗濯は、桶の中の数字で、洗濯水温(液温)の上限を示しています。洗濯水温の限度は、95℃までありますが、基本的に日本で使われるのは40℃までが多いです。洗濯にお風呂の残り湯を使う家庭はよくチェックしておきましょう。

洗濯水温30℃限度洗濯水温40℃限度洗濯水温50℃限度洗濯水温60℃限度

【 禁止を表す付加記号】

洗濯において該当する処理をしてはいけないという場合には、基本記号に「✕」が表記されます。これは5つの基本記号全てにあります。

洗濯処理不可漂白不可タンブル乾燥不可アイロン不可クリーニング不可

付加用語

お手入れ方法を、上記で紹介した「強さ(下線)」「温度(数字・ドット)」「禁止(✕)」で表示できないものについては、アルファベットやその他記号を用いて示しています。

例えば、クリーニングの溶剤の種類や、自然乾燥の方法などです。

商業クリーニング

パークロ・石油系どちらも可石油系のクリーニングのみ可ウェットクリーニング可

自然乾燥処理

吊り干し乾燥日陰での吊り干し乾燥平干し乾燥

新洗濯表示マークの記号と意味

洗濯表示マークは、目にしたことはあるけど、読み方がわからないという方も多いのではないでしょうか。移行前と移行後では、変更点も多く、余計にわからなくなってしまっているかもしれません。

移行前と移行後のマークを簡単に対比すると次のようになります。(表示マークは代表例)

 洗濯処理漂白処理自然乾燥処理アイロン仕上げ商業クリーニング
移行前
移行後

上記表から、マーク自体がかなり変わったことがわかるでしょう。

マークには表示レパートリーが非常に多くありますので、それぞれのお手入れ項目別に、マークとその意味を以下で詳しく紹介します。

洗濯処理記号

洗濯処理は、この桶の基本記号で表されます。

従来の表示マークより、温度・強さの表示の範囲が広くなり、移行後のマークには以下14種類あります。人の手のマークのものは、手洗い表示(洗濯不可)です。

漂白処理記号

漂白処理は、三角(△)のマークで表記されます。

従来2種類しかありませんでしたが、新たに「酸素系漂白剤」について追加されました。

塩素系・酸素系の漂白可塩素系漂白不可、酸素系漂白可漂白処理不可

酸素系漂白剤は、染料を脱色しないので、色物にも使える漂白剤です。

乾燥処理記号

乾燥方法は、四角(□)のマークで表示され、乾燥方法には、タンブル乾燥・自然乾燥の2通りがあります。

以下からそれぞれ説明します。

【タンブル乾燥】

タンブル乾燥とは、タンブラー乾燥とも呼ばれ、コインランドリーや家庭用ドラム式洗濯機のように、横型ドラムで洋服をドラムで転がしながら温風をかけて乾燥させる方法です。

タンブル乾燥可
(排気温度は80℃まで)
タンブル乾燥可
(排気温度は60℃まで)
タンプル乾燥不可

これは従来の表示にはなく、移行後に追加された新記号です。「ドット」の数が増えると、上限温度が上がります。

【自然乾燥】

洗濯後、自然乾燥させる方法には、以下4種類の記号を組み合わせ、計8種類の表示マークがあります。

縦線 「|」吊り干し
横線 「ー」平干し
斜線 「/」陰干し(直射日光のあたらない、日陰に干す)
二重線 「=」濡れ干し(脱水せずに干す)

自然乾燥は、基本吊り干しですが、ニットなど洋服が自重で型崩れしそうな場合は平干し表記になったり、繊維の種類や衣類の色の特色で、色が褪せやすい場合は陰干し(日陰)表示になったりします。

また、麻など脱水により風合いが崩れやすい衣類は、濡れ干し(二重線)表示になってることが多くあります。

絞り方記号

移行により増えたマークがほとんどですが、唯一無くなったマークがこの「絞り方」記号です。

従来の絞り方記号

この表示は、絞らない(脱水しない)方が良い衣類に表示されていました。移行後は、上記でご紹介した自然乾燥の濡れ干し(二重線)で表示するようになったため、このマークが無くなっています。

アイロン処理記号

アイロンは、従来と形はあまり変わらず、以下のアイロンのマークで表示されています。

以前は、「低・中・高」と日本語で温度の上限が表示されていましたが、移行後は国際水準に合わせ「ドット」に変わっています。タンブル乾燥同様、ドットが増えるほど、上限温度が上がります。

200℃まで可150℃まで可110℃まで可アイロン不可

また、以前はあった以下のような「あて布」のマークはなくなり、付記用語(洗濯表示マークの下にある説明文)で、あて布が必要な場合は「アイロンの際は、あて布をすること」と別途表記されることになりました。

商業用クリーニング処理記号

商業用クリーニングとは、その名の通り、クリーニング店で衣類を洗浄してもらう方法です。基本記号は、丸(〇)で示され、可能なクリーニングの手法が丸の中に記されています。

ここが「✕」になっていると、クリーニング店でクリーニングが出来ません。クリーニングはご家庭ではやらないものですが、念のため一緒に説明します。

【ドライクリーニング】

ドライクリーニングには、パークロロエチレン(パークロ)と石油系の2種類の溶剤があり、パークロロエチレン(パークロ)の方が洗浄力が強いです。

表示マークは、パークロ・石油系どちらも可なら「P」、石油系のみ可なら「F」と表示されています。

パークロ・石油系クリーニング可

通常の処理弱い処理

石油系クリーニングのみ可

通常の処理弱い処理

クリーニング不可

✕になっていなければ、クリーニング店に持ち込み可能です。

【ウエットクリーニング】

ウェットクリーニングは、移行後に新たに追加された項目です。汗汚れなど水溶性の汚れを落としたいときに使うクリーニング方法です。

通常の処理弱い処理非常に弱い処理ウェットクリーニング不可

下線が増えるほど、生地が傷まないよう、弱く洗浄する必要があります。

このウェットクリーニングは、ワイシャツなどには表記されていますが、表記されていないこともあります。

洗濯表示マークの活用方法のポイント

この洗濯表示マークを理解していると、例えば以下のことに活用できます。

  • 日ごろの洗濯から、衣類のダメージを軽減できる
  • クリーニングに出して良いものか分かる
  • 衣類を購入する前に、洗濯ネームを見て簡単にお手入れ方法が分かる

洗濯表示マークの種類は、衣類に使われている、様々な繊維・染色方法や、縫製・加工方法によって決まっていきます。

繊維の種類/染色方法/縫製・加工の種類のそれぞれの特性から、お手入れに注意すべき内容には、例えば以下のようなものが挙げられます。

繊維収縮やシワ、毛玉の発生、型崩れなど
染色色落ち、変色、色移りなど
縫製・加工ほつれ、付属の脱落、プリントの剥がれなど

洗濯表示マークを知っていることで、これらダメージから衣類を守り、長持ちさせることができます。

洗濯表示マークを正しく活用しよう

洗濯表示マークは、衣類のお手入れの方法・基準が記されたマークです。平成28年に、国際規格に合わせる形で、大幅に変更が行われ、種類は6つ(洗濯・漂白・タンブル乾燥・自然乾燥・アイロン・商業クリーニング)になりました。

この6つのお手入れ方法に対し、行っても良い処理の温度・強さの条件、使っても良い洗浄剤などをマークで記すことで、その衣類それぞれのお手入れ方法を示しています。

特に高価な衣類は、凝った生地や加工が使用されていることが多く、その注意書きも増える傾向にあります。この洗濯表示マークの見方を活用し、大事なお洋服をダメージから守り、長持ちさせていきましょう。

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