ありのままの姿で納得いくまでやりきった就職活動|AGU LiFE

ありのままの姿で
納得いくまでやりきった
就職活動

掲載日 2021/10/11
No.106
教育人間科学部
心理学科 4年
森下 菜々子
神奈川県立小田原高等学校出身

OVERTURE

本学の進路・就職支援は、1・2年次の早期から3・4年次の就職活動本格時期まで、一貫したサポートを行っています。働くことの意義を理解し、自分に合ったキャリア形成に向け、具体的な準備や行動ができるようサポートしていきます。4年間でステップアップし、広告代理店の株式会社京王エージェンシーに内定を決めた学生をご紹介します。

幅広い知見を得ようと選んだ青山学院大学
教育人間科学部心理学科

「すごくうれしい! でもこの思いは、みんなにどれくらい伝わっているんだろう?」――これは、高校時代、友人たちが私の誕生日をサプライズでお祝いしてくれた時にふと感じた疑問です。
昔から人の感情に興味があり、人間観察なども好きだったので、大学では心理学を専攻しようと考え、他大学よりも広範な領域を学習できる青山学院大学を選びました。実際、入学後は臨床心理学、認知心理学、社会心理学など幅広い分野を学び、心理学を日常と結びつけて考えることができるようになったと実感しています。3年次には遠藤健治先生のゼミナール(ゼミ)において「相手の喜び感情の手がかり―表情に着目して」という表題で研究を行いました。具体的には、目、口、頬のどこが最も喜び感情を表出していると観察者が感じるかを検証するもので、冒頭でも述べた高校時代の疑問とも深く関わる研究です。

森下さん 前列左から1番目

遠藤先生は、学生自身が関心のある内容を自由に研究させてくださる方で、ゼミ仲間たちも「パーソナルスペース」「非日常を感じる瞬間」などをテーマにとても興味深い研究をしていました。
他学部の授業も積極的に履修して「日商簿記検定試験3級」の資格を取得したり、国際政治経済学部の「コミュニケーション論」を受講して、集団や組織におけるコミュニケーションに関する講義を聴き、心理学との関連性を発見したりしました。それ以外にも他学部開講科目や全学共通教育システム「青山スタンダード」の科目でキリスト教、アメリカの法律、フランス文化、中国語など心理学に限らず横断的に幅広い知識を身に付けられたと思います。また軟式野球サークルのマネージャーを務めるなど、多くの人たちとの交流も持ちました。本学にはさまざまな地域出身の学生や留学生などが在籍しており、それぞれの多様なバックグラウンドや、経験などに基づく価値観の違いなどを肌で感じ取って学ぶことができ、充実したキャンパスライフを送ることができました。

多くの方から信頼される社会人として活躍したい

広告代理店を志望して、京王エージェンシーから内定をいただくことができました。就職活動を始めたばかりの頃は、安定志向から漠然と金融業界について主に調べていましたが、合同説明会で大好きなプロ野球球団の系列企業である広告会社がふと目に付き、試しにお話を聞いてみたところ、「この仕事がしたい!」と直感的に感じました。今振り返ってみると、課題に対する解決方法を考え、それが形になって世に放たれて人々の目にとまり、行動の動機となることに魅力を感じたのかもしれません。それからは広告業界を徹底的に調べ、説明会にも積極的に参加して選考へと進むことができました。途中なかなかうまく行かず他の業界も調べていた時期もありましたが、そのおかげで、やはり広告業界で働きたいという思いが強くなりました。

京王エージェンシーのインターンシップに参加した際、課題解決型のグループディスカッションで、アイデアを創出することの楽しさを知りました。具体的には京王線の沿線にある観光地についてオフシーズンの戦略を考えるという内容で、他の学生たちとアイデアを出し合いながらブラッシュアップしていき、社員の方からもアドバイスをいただいて、楽しくも有意義な体験になったと感じています。考えれば考えるほどたくさんの企画が上がり、「アイデアを創出して形にする仕事がしたい」と思えたこのインターンシップへの参加が、広告業界を本格的に目指す大きな決め手となりました。
仕事でもプライベートでも多くの人から困ったときには頼りにされ、どの企業からも声を掛けていただけるような人になり、誰もが知る広告に携わることが将来の目標です。そのためにも、大学で学んだ知識を円滑なコミュニケーションの材料として活用していきたい、と考えています。

就職活動も経験を積めばスキルアップする

2年次の終り頃は、プレ就活講座に参加したことをきっかけに、就職活動を始めました。進路・就職センターには、自己PRの確認をしていただいたり、行き詰まった時期には励まされてやる気を取り戻したりと、大変お世話になりました。学内企業説明会では、自分が調べきれていなかった志望業界の企業や、志望業界以外の企業の説明を聞ける機会が与えられ、貴重な経験になったと思っています。
コロナ禍のため説明会や面接のほとんどがオンラインだったので、コミュニケーションや対応場所の確保に苦労をしました。大学の授業は主に対面で、就活面接はオンラインという時期もあり、キャンパスの近くに住む友人の部屋を借りて、オンライン面接を受けるといった工夫もしていました。

また最終面接だけは対面で行う企業が多く、それまではオンライン面接しか経験していなかったので、緊張や不安はとても大きかったです。それでも心理学の研究内容や知識を生かして、視線や表情など言語以外のコミュニケーションにも気を配っていたところ、担当者の方から話し方や笑顔、明るい表情をほめていただけて嬉しく思いました。説明会参加数は約50社、そして約40社にエントリーしたので、スケジュール管理に苦労しましたが、2021年の6月には立て続けに4社から内定をいただきました。おそらく経験を重ねるうちに就職活動のスキルが上がったのだろうと私は分析しています。実際、最後の方では、自分でも面接できちんと話せるようになったと手ごたえを感じるくらいまで成長していました。
就職活動の鍵は多くの情報を得ることです。人を介して得る情報がすっかり減った状況下だからこそ、積極的に友人たちと連絡を取ったり、ネットで情報収集したりすることがいかに大切かを痛感しました。これから就職活動をされる方は、なかなか思うように進展せずに焦りを覚えることもあるでしょう。私もそうでした。しかし就職活動で大切なのは早く内定を受けることではなく、自分の納得できる企業に入ること、そして偽らない、自分のありのままの姿で臨むことではないでしょうか。心の余裕も大切なので、趣味などでしっかりと息抜きをしながらご自身が納得するまでやりきれるよう、どうか頑張ってください。

森下さんの就職活動スケジュール

  1. 〈2年次〉  2019年12月

    学内のプレ就活講座参加

  2. 〈3年次〉  2020年5月

    業界研究講座参加

  3. 〈3年次〉  2020年6月

    就職情報提供会社による合同説明会参加

  4. 〈3年次〉  2020年8月 ~ 2021年1月

    オンラインインターンシップ参加

  5. 〈3年次〉  2021年2月

    会社説明会に多数参加(学内開催の合同説明会も含む)

  6. 〈3年次〉  2021年3月~

    エントリー、面接を開始

  7. 〈4年次〉  2021年6月 

    4社から内々定をいただき就職活動終了

教育人間科学部 心理学科

青山学院大学の教育人間科学部は、教育学科と心理学科を連携させながら、“人間”をさまざまな角度から学ぶ多彩な講義や、理論を実践する演習や実習を展開しています。理論的かつ実践的なアプローチの反復によって、人間への理解をより深く追究します。現代社会や人間の諸問題を読み解く高度な専門性と、自ら行動するための課題解決能力や自己教育力を育成します。
心理学科では、身近にありながら未知な部分の多い“こころ”について、認知・発達・社会・臨床という4分野を中心に科学的・人間学的に学びます。抽象的な学問ではなく、実際に家庭や教育、医療の現場、一般企業などで役立つ実践的な知識・技術を習得します。また、心理職初の国家資格「公認心理師」取得のサポートも充実しています。

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