タイルをスライドさせ、古代遺跡の奥へ進め。寺院の頂上に登れば、この遺跡を一望できるだろう。しかし大岩が出口を塞ごうとしている。貴重な発見を手に、無事に脱出できるか?
子供たちと遊ぶのを前提に、新発売・未発売のボードゲームの購入を検討する記事です。今回は2024年発売予定「マヤの呪い/Mayan Curse」。
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画像出典:Crazy Like a Box/ Crooked Thumb Games; Mayan Curse 英語版ルールブック (2023)
★ゲーム内容の確認
1)基本情報:プレイ人数、プレイ時間など
2)テーマ:世界観、ゲームのあらまし
3)外観:絵柄、コンポーネントなど
4)ルール:手順概要、特徴的な要素など
5)遊びやすさ:言語依存、リプレイ性など
6)入手性:価格、在庫状況など
1)基本情報
・タイトル:マヤの呪い/マーヤン・カース
・作者:Sylvain Plante, Joe Slack
・作画:Miguel Coimbra
・原題:Mayan Curse
・発売年:2024年(予定)
・出版社(一例): Crazy Like a Box [1][2][3]
・プレイ人数:1~6人
・プレイ時間:30~60分
・推奨年齢:8歳以上
[1] Kickstarter: Mayan Curse by Joe Slack
[2]Board Game Geek: Mayan Curse (2024)
[3]Crazy Like a Box
2)テーマ
・年代:現代
・場所:中東・エルサルバドルの密林で発見された遺跡
・プレイヤーの立場:考古学者
・目的:考古学の発見を得て、行きて脱出すること。
・行うこと:
・床板を動かし、奥に進む道を見出す。
・石碑を発見し、考古学的知見を得る。
・寺院の頂上に登り、古代都市の全貌を記録する。
・大岩が出口を塞ぐ前に、無事に脱出する。
3)外観
・絵柄:茶系統のボード、カラフルなアイコン表示。
・コンポーネント:
・ボード:メインボード1式
・木製コマ:約80個
・紙製チップ:約30個
・その他:袋1個、カード6枚
・箱サイズ:30×30cm(カタンサイズ)
・共通ボード:90×30cm程度(推定)
4)ルール
以下、英語語版マニュアル(Crazy Like a Box/ Crooked Thumb Games、2023年)を和訳参照した情報。
○基本システム
・共通ボード上のコマ移動(物品の獲得)
・チキンレース(条件未達プレイヤーの脱落)
○主要物品
・共通エリア:
・地図:各人のコマを移動する。
・遺跡:棒状のタイルで、個別にスライド可能。
・寺院:円板板のタイルで、各段ごとに回転可能。
・大岩:3個が地図上を移動し、出口を塞ぐ。
・石碑:取ると得点。
・カメラ:寺院の頂上にある。取ると得点。
・袋:チップが入っている。毎手番3個を引く。
・個人物品:
・自色コマ:地図上を移動する。
・カード:ゲーム中1回の特殊効果。
○大まかな手順
- ラウンド制。終了条件を満たすまで続ける。
・開始プレイヤー:いちばん最近、古代都市を訪れた人。 - ラウンド開始時、全員が袋からチップ3個ずつを引く。
- 開始プレイヤーから、時計まわりに手番をとる。
- 手番では、以下を順に行う。
①地図上のタイルを、合計3マスまで移動できる。
②チップ3個のマークに合致するように、自色コマを移動できる。
③チップをすべて袋に戻す。 - 全員が手番をとったら、以下を行う。
①大岩を動かす。
②開始プレイヤーを左に移す。
③次ラウンドへ。2~ - 以下いずれかが満たされたら、その場でゲーム終了。
イ)全員が、出口に戻った。
ロ)大岩が3個とも、出口に達した。
○勝敗
・終了時点で、脱出できなかった人は負け。
・脱出できた人は勝利点を集計し、点数が高い人が勝ち。
・主な得点源:石碑、カメラ、未使用カード
・誰も脱出できなかった場合、寺院の勝ち。
○特徴的な要素
- チップを使い、地図上のマスを移動する。
- チップと同じマークが連続する限り、何マスでも進める。
- マークのないマスは、自由に移動可能。
- マス上に石碑があれば、それを得る。終了時得点。
- チップと同じマークが連続する限り、何マスでも進める。
- 地図は、移動可能なタイルで構成される。
- 遺跡エリアと寺院エリアがある。
- 遺跡エリアは、左右にスライドする。移動幅は3マス。
- 寺院エリアは、回転する。
- 手番では、合計3マスぶんまでスライド/回転できる。
- 自分が移動に使うタイルだけ、操作可能。
- 遺跡エリアと寺院エリアがある。
- 地図上には、大岩コマが3個ある。
- 大岩コマには、所定数のトリガチップが載っている。
- 所定の石碑が取られると、トリガチップが除かれる。
- トリガチップがなくなった大岩は、ラウンド終了時に動く。
- 大岩は、上面マークと同じ直近マスまで、転がりながら移動する。
- 大岩コマには、所定数のトリガチップが載っている。
- 大岩3個が出口に達すると、ゲーム終了。
- プレイヤーはいつでも、出口に向かえる。
- 出口に着いた人は、ゲームから抜ける。
- 大岩3個より先に出口に着けなかった人は、負け。
- プレイヤーはいつでも、出口に向かえる。
- 以下の要素がある。
- チップの特例:
- チップ2個を、任意マークの1個と扱える。
- 2種のマークがあるチップは、どちらか1種として扱う。
- チップ2個を、任意マークの1個と扱える。
- カード:開始時に1枚持つ。ゲーム中、1回だけ使える特殊効果。
- カメラ:寺院の頂上に置かれる。高い得点。
- チップの特例:
5)遊びやすさ
・言語依存:
・特殊効果カードのみ、文字による説明。全員同内容の4つの効果。
・その他の使用物品には、フレーバーを含め文字記載はない。
・プレイ人数依存:
・2~4人用:人数に応じて、一部物品の数を調整する。
・1人用:所定の目標得点を目指す。
・リプレイ性:
・使用物品変化:
・地図ボードの可動タイルの並びは、毎回ランダム。
・ランダム要素:
・チップの引きはランダム。
・石碑は異なる点数のものがランダムに配置される。
・大岩コマの初期出目はランダム。
6)入手性
・キックスターター情報[1]:
・プレッジ元 :Crazy Like a Box
・プレッジ期間 :2023/11/18まで
・プレッジ金額 :59USドル+送料20USドル
・一般販売予定:
・ごく限定的な数量のみ、販売される予定。
・日本語版の発売予定:
・2023/10/28時点、日本語版発売予定は不明。
[1] Kickstarter: Mayan Curse by Joe Slack
[2]Board Game Geek: Mayan Curse (2024)
★考察:「マヤの呪い」の魅力と懸念点
ゲーム内容の確認結果から、魅力と懸念点をまとめます。
◎魅力を感じた点
- テーマと物品。ジャングルの古代寺院を目指すという、分かりやすいテーマ。スライドするタイル、刻々と出口に迫る大岩など、見映えのする仕掛けが盛りだくさん。袋からチップを引くのも、ワクワク感が高そうだ。タイルの記号を観察し、操作して、コマを先に進め石碑を取っていく。遺跡探検の気分を存分に味わえそうだ。
- 言語依存なし。盤面には文字記載がなく、スッキリと遊びやすそうだ。(カードのみ文字記載だが、全員同じ固定4効果なので、メモがあれば大丈夫。)
◎懸念点
- マークの視認性。チップと一致するマークを進むが、似た色だけど違うマークが複数ある。スムーズな思考の妨げになりそうだ。コマが載るとマークが見にくくなるのも、遊びにくさにつながるかも。
- チキンレース。大岩より先に脱出しないと、負けになってしまう。公称プレイ時間30~60分とあるが、60分の奮闘の後に「負け」だと、虚無感に襲われてしまうのでは。進むか戻るかのバランスが難しく、そこがキモなのだが、自分たちに合うか分からず、不安がある。
★判定結果:「マヤの呪い」は買うべきか?
以上を踏まえて、「マヤの呪い」を買うべきかどうか、判定しました。
判定結果:気になる。
※ぜひ買いたい/気になる/うちには必要ない、の3段階評価。
タイルをスライドさせながら遺跡の奥を目指す。でも大岩で出口をふさがれるとアウト。ドキドキの冒険気分を満喫できそう。とても魅力的な商品です。
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