銃撃事件と日本社会 : kzm's 雑記帖
人気ブログランキング | 話題のタグを見る

kzm's 雑記帖

kzmblog.exblog.jp
ブログトップ
2022年 09月 24日

銃撃事件と日本社会


NHK ロングインタビュー「銃撃事件と日本社会」視聴

事件後、メディアをまるで一色に覆ったような「旧統一教会と自民党」の問題。
それとは一定の距離をおいて今回の事件を見つめ直そうという有意義なインタビュー番組でした。


なかでも髙村薫さんの発言は、ふだんの私たちの生活も今回の事件と無縁ではないと指摘され、ずしんと響くものがありました。
銃撃事件と日本社会_b0168830_07113245.png

事件直後、犯人の宗教団体への恨みが犯行原因だと伝えられているにもかかわらず、
メディアも政治も「民主主義への攻撃」と「民主主義への崩壊」だと連呼。
そんな状況になると多様な意見が聴こえない状況になり、
声が大きな人の意見、わかりやすい人意見が耳に入りやすくなる。
多様性こそ大切にする民主主義にとって、これが最もまずい。
それ自体が「民主主義」ではないのだ。

餓死した人のニュースで初めて日本にも餓死する人がいたんだと気づく。
今回の事件で30年ぶりに旧統一教会の被害に気づく、
何かが起きてやっと気が付く。
表には辛い事や醜い事がでてこない。 
小奇麗で表面だけの日本。
自分のことで精一杯、他人への目配りをせず、それでも社会は回っているのが日本という社会なのではないかと髙村さんは問う。

事件以上に私たちが困惑したのが、統一教会が30年もたってまだ活動していたこと。
親の入信で困難な人生を強いられた子どもの実態。
そして、旧統一教会に元首相や現職閣僚を含む約100人の政治家が関りを持っていたこと。

政治は統一教会と一体化。これからどうするのか。国民にしっかりと説明もしていない。それが根本的に危うい。
そんな政治家が国民の代表となっている過程が危うい。
またそれも、「民主主義」ではない。

民主主義社会が機能していない・・・そういうところにこういうテロが起こる。

「公正、公平で偏っていないこと。公正な社会を守る政治家の立場が、公平でない宗教団体とつながっていてはいけない。公平な公共空間を大事にすることが公正である。そこで人が生かされている社会に生きたい」

「いまの日本で希望の芽があるかといえば、なかなか難しい。よりよく生きるしかない。私は新聞を読む。小さな記事を読む。自分の生活とまったく関係のないことに関心を持つ」


こうやって、これと思うテレビやラジオ、新聞を繰り返し観て文字起こしすることぐらいしか自分にはできることはないけれど、続けていくことは意味があると髙村さんに言われた気がしました。









by kzmblog | 2022-09-24 06:00 | TV・映画 | Comments(2)
Commented by shisouan at 2022-09-24 10:09
日本人に限らず、今の世界情勢を観ても、哺乳類の頂点に立つ
人間は、反省はするけど、学習はしないのだと思います。
マスメディアに踊らされてはいけないのだとも思います。
Commented by kzmblog at 2022-09-26 19:47
> shisouanさん
・マスメディアの書き手や作り手のそもそも持つ先入観。
・紙面サイズ、番組の放送時間などから、興味を引くために編集している。
・記者クラブ・番記者は行政・政治家と密接な依存関係にあり、公平な報道がなされない危険性もある。・・・などでしょうか。

「踊らされない」・・難しいですね。
でも、すくなくとも視点や指摘が優れているなぁ、と自分なりに感じている識者の発言をチェックしておこうと思っています。
髙村さんもその中の一人です。




また視点や指摘が優れている筆者や話者に日ごろから関心をもち決めておいて、定点観測的にそれらの方々の意見などをチェックしてお
名前
URL
削除用パスワード


<< 久しぶりにアイヌ刺繍のブローチ      着物の図案スタート >>