kzm's　雑記帖

毎年　楽しみにしている「現代学生百人一首」
東洋大学の主催で､全国の学生さんたちからの何万単位の応募から厳選された短歌が発表されます。
そのテーマは､家族･友情･学校生活･恋･将来･社会と様々。




毎年、若者の感性に驚かされます。
懐かしいというか、忘れてしまったものがあるなあというか、
今はもう、どうあがいても　取り戻せないものがあることに気づかされます。
若者、がんばれっ!



今年の入選作を、何首かここで紹介します。


「中学生・高校生・高等専門学校生・短期大学生・大学生・大学院生・専修学校生・各種学校生」の部


「すごいね」と 素直に言えない 弱い自分 憧れ転じて 嫉妬する日々

おばあちゃん これが高校の 制服だ 勇んで見せる 春の墓の前

「元気だが？」 受話器の向こうの 祖母の声 電話切っても 残るぬくもり

入試の時 緊張してた 教室が 今では一番 落ちつく居場所

バスの中 席をゆずった その時に 私の中に 桜が咲いた

人込みの ホームで感じる むなしさを 父は何回 味わっただろう

友が降り 電車に一人 残されて ため息深く 演技終了

ミャンマーで 銃弾に倒れた 写真家一人 あなたの勇姿で 我が夢決まる

七変化 昼はロボット 放課後はヒョウ 家へ帰れば 泥になりたり

メール待つ 心も体も 寒い冬 あなたの返信 まるでゆたんぽ

嘘をつく こんな私が 裁判で 罪の重さを 決められるのか





「小学生」の部


宿題の 短歌づくりは できたんか もう書いたんか すぐあきたんか

しんけんに 「大」とゆっくり ふでで書く はらい終わって 息をすいこむ


他の入選作は此処をクリック→東洋大学「現代学生百人一首」入選作

本も出ています。
青春みそひと白書―「現代学生百人一首」傑作選







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