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指導のポイントがずれている

放課後に同僚と国語授業の進捗状況について話をしていました。

今やっている論説文「固有種が教えてくれること」の読み方指導です。

Ａさんが「各段落の要点をまとめて、小見出しをつくる実践をしています」という主旨のことを話してくれたのです。

それを聞きながら、段落の要点をまとめる指導は大いにやるべきだと思いつつも、この単元で必要なのだろうかと疑問をもちました。

それは、この論説文の読みとりがその後に用意されている「グラフや表を用いて書こう」と連動する学習だからです。

つまり、「書くこと」に活かすための読み方指導になってなければいけないということなのです。

授業では、＜筆者の論の進め方＞を読み取らせる必要があります。いわゆる「論理よみ」が大事なのです。

筆者は③段落で「比較」という論理を使って書いています。比較するための資料も載せています。

④段落では、図と文の「対応」という論理を使って書いてあります。

また、⑦段落では「問いと答えの文」が入っており、「因果関係」という論理が使ってあります。

こういう見えない筆者の論理を追っていき、明確にし、自分が文章を書くときのフォーマットにする。

それをねらって進めていく単元・教材なのです。

１０年ほどの教職経験者であるＡさんも、こういった点については気付いていないようでした。

というより、日ごろは指導書や「国語◎◎シリーズ」のような授業レシピ本ばかりを見て授業をしているようでした。

自分で教材研究力ができる

「この力が大事だよ」というアドバイスをすると、「休み中にもう一度文章をしっかり読んでみます」と明るい返事。

国語授業は難しい。

さらに、「指導のポイントを外さない」というのはもっと難しいものです。

by p-k-hiro | 2022-11-18 22:20 | 発言・提案 | Comments(0)