子供たちが「やってみたい」、「またやりたい」と思える鉄棒運動~みんなでビンゴ!〜|みんなの教育技術

子供たちが「やってみたい」、「またやりたい」と思える鉄棒運動~みんなでビンゴ!〜

子供たちが休み時間に鉄棒で遊ぶ姿はよく見られます。固定施設として鉄棒が設置されている学校も多いと思います。しかし、子供たちの中には、鉄棒に対して「どんな技があるか分からない」「怪我をするのが怖い」などの否定的な感情をもっている子もいます。また、先生方の中でも「どのように指導していいか分からない」という先生方も多いのではないでしょうか。そこで、ビンゴゲームを活用し、子供たちが「やってみたい」「またやりたい」と思えるような授業実践を考案したので、紹介します。

子供たちが「やってみたい」、「またやりたい」と思える体育学習にするために【器械運動「めざせ!マイゴール!〜跳び箱運動〜」】はこちら>>

執筆/東京都公立小学校教諭・河田侃也

鉄棒運動の特性

鉄棒運動では、「日常生活の中では、通常行われない動きを含んでいる」という特性があります。体の回転や逆さまになるなど、日常生活の中では行われない動きを含んでいます。そのため、「怪我をするかもしれない。」「怪我をするのが怖い。」と感じる子もいます。また、手首・お腹・膝の裏など、痛みが生じる部分もあります。痛みをできるだけ感じないように、補助具を用いたり、取り組む順番にアドバイスをしたりすることが必要です。

ビンゴゲームについて

ビンゴゲームは下記のように、初級(低学年)・中級(中学年)・上級(高学年)の3種類を準備しました。

第1時は、教室での席が隣の友達と取り組みました。ビンゴカードは、ペアやトリオで相談しながら選びました。子供たちは、ビンゴを目指すために、どんどん技に取り組んでいきました。技が分からない際は、タブレット端末での動画を見たり、先生や友達に聞いたりしながら技を知っていきました。

技を提示するだけでは、子供たちは主体的に動きませんが、ビンゴを活用することで、楽しみながら運動に取り組み、技についての行い方も知ることができました。
第2時では、ペアやトリオを変えて取り組みました。再度取り組むことで、自分のゴールを設定しました。

授業を通して

第1・2時では、ビンゴの活用は有効であったと感じました。第3時以降は、ビンゴは活用せず、自分の設定したゴールに向かって課題解決を進めていく予定です。また、単元の最後に再度ビンゴを行い、自分のゴールを達成できたのかを確認できるようにしていきます。

終わりに

この実践は、授業を進めている中ですが、第1時から子供たちの「ゲームをやりたい」という気持ちを引き出すことができました。また、休み時間にビンゴカードを使って遊ぶ子供たちもいました。子供たちの「またやりたい」を引き出すことができたと思います。

このビンゴは、鉄棒運動以外でも、活用することのできる場面があると思います。ぜひ、体育の授業や他の場面でも活用していただけたら幸いです。

イラスト/イラストAC


河田侃也

執筆
河田侃也(かわた なおや)
東京都公立小学校教諭
令和四年度東京教師道場部員
令和六年度第14期NPO健康・体育活性化センター小学校体育研究員

学校の先生に役立つ情報を毎日配信中!

クリックして最新記事をチェック!

授業改善の記事一覧

雑誌『教育技術』各誌は刊行終了しました