京都の6月は、そろそろ湿気が高くなり夏の暑さを感じる日も増えてきます。
じめじめする毎日にちょっとお出かけして、気分転換してみましょう。
6月のおすすめイベントは、いにしえの昔から伝わるお祭りや趣たっぷりです。
貴船神社の貴船祭
貴船神社は、歴史が古くその始まりははっきりとわかりません。
貴船神社の社伝では、神武天皇の母玉依姫命(たまよりひめのみこと)が黄色い舟に乗って淀川→鴨川→貴船川とさかのぼって、水神様を祀ったことが起源となっています。
貴船という名称は、「黄色い船(黄船)」が由来しているとも言われ、「きふねじんじゃ」と読むのが正解です。
貴船祭の日程と概要
貴船神社最大のお祭りである貴船祭は、 毎年6月1日に行われます。
主なスケジュールは以下のようになっています。
11時 本宮での神事、舞楽の奉納
13時 本宮で御神輿発輿祭(お神輿に貴船大神の分霊を奉安)お神輿が本宮から奥宮へ向かう
15時ごろ 奥宮にて神事などが行われる
@御神輿御旅所祭・子供千度詣・出雲神楽奉納
16時~17時ごろ 御神輿が本宮へ戻り還御祭が行われる
見どころは出雲神楽です。
八岐大蛇退治の神話が再現された迫力あるお話が演じられます。
京の奥座敷と言われ、夏の川床や秋の紅葉が有名な貴船ですが、伝統のお祭りを楽しむのもおすすめですよ。
貴船神社へのアクセス
貴船神社の最寄り駅は、叡山電車「貴船口」か、京都バス「貴船」です。
叡山電車「貴船口」からですと、徒歩約30分かかるうえ、上り坂が続きます。
足に自信がない場合は、京都バスかタクシーを利用したほうがいいでしょう(貴船神社には駐車場はありますが、お祭り時には停められません)
京都駅から貴船へ行くには少し乗り換えがありますので、簡単に説明しておきますね。
京都駅→市営地下鉄烏丸線「国際会館前」→京都バス52番「国際会館前」→「貴船口」→京都バス33番→「貴船」
所要時間はおよそ1時間30分
*京阪電車利用の場合
京阪本線「出町柳駅」→叡山電鉄叡山本線・鞍馬線→「貴船口」→徒歩もしくは京都バス33番
下鴨神社 蛍火の茶会
下鴨神社は正式には、賀茂御祖神社(かもみおやじんじゃ)と言い、5月の葵祭は京都3大祭りとしても有名です。
その下鴨神社では、6月の上旬に夕闇の中に遊ぶ蛍を観賞するという催しが行われています。
広大な糺の森に蛍が飛び交い、お茶会が催される雅な行事にあなたも参加してみませんか?
蛍火の茶会 日程と概要
2023年は、6月10日(土)に実施されます。
例年のスケジュールでは、13時ごろより糺の森で京都の老舗が出店する納涼市が始まります。
日本酒や和菓子、漬物、お香や植木など様々なお店が出ますので、夕刻までゆっくりと見て回るのも楽しいです。
下鴨神社 御手洗川に600匹のほたる舞う 「蛍火の茶会」は6月10日(土)
出町ふたばの豆餅やみたらし団子の「糺の森納涼市」も同時開催。この日だけ授与される「下鴨神社 蛍のお守り」、優雅な王朝舞も人気です
納涼市:13:00~
茶会:17:00~
蛍の開放:19:50ごろ pic.twitter.com/l1iFZ7v3R6— suizou (@suizou) June 7, 2017
2019年のプログラム
- 13時~18時30分 糺の森納涼市
- 13時30分:15時 雅楽(神服殿)
- 17時 奉告祭(中門前)
- 17時30分~(20時30分受付終了)蛍火の茶会受付(橘殿・細殿
- 18時 筝曲(神服殿)
- 18時ごろ 蛍観賞路 解放(みたらし池横の門)
- 19時20分 十二単と小袿の雅楽舞(神服殿)
- 19時50分 筝曲(神服殿)
- 20時20分 十二単の着付け、王朝舞など(神服殿)
- 21時 終了(閉門)
私のおすすめは、十二単と小袿の舞です。
優雅で雅な舞と雅楽が織りなす幽玄の世界…。
今年は、ばっちり見られそうですよ。
\おでかけ情報/
今日は下鴨神社で蛍火の茶会。蛍の放流・鑑賞や茶席,雅楽の演奏など。糺の森納涼市では,老舗による販売も。風流ってレベルじゃない初夏の体験はいかが? #kyoto #京都 https://t.co/rFrNJf5C9b pic.twitter.com/aCkrgl8sg3— 【公式】京都市情報館 (@kyotocitykoho) June 10, 2016
蛍を観賞するには?
蛍が見られる場所が解放されるのは18時ごろとなっていますが、その時間帯は日没より前で、まだ十分明るい時です。
ですので、蛍を見るには少し早いですね。
一番きれいに蛍が見られるのは、おそらく19時半ごろからになります。
蛍が放流されるのは、みたらし池ではなく、南口鳥居近くの船島のあたりです。
みたらし池横の門から鑑賞路へ入り、小川沿いに歩いていけば蛍を見ることができるでしょう。
糺の森の中にも放流した蛍や自然ふ化した蛍も飛び交い、幻想的な風景を楽しめます。
お茶会へ出席するには?
お茶席は、橘殿と細殿に設けられていますが、事前の申し込みが必要なんですって。
糺の森保存会に入会すれば、お茶会の案内状が届き、それで申し込めば(先着順)招待状が来るという段取り。
年会費2000円で他にも特典があるそうです。
一応ご参考までに。
私の場合、お茶会は他で楽しむつもりです(^_-)-☆
下鴨神社へのアクセス
私のいつものルートは京阪電車なのですが、京都駅から京阪電車「七条駅」までは歩くと結構距離がありますので、京都駅から下鴨神社へ行くのには、バスかタクシーがおすすめです。
京阪本線・叡山電鉄「出町柳駅」下車 徒歩10分
京都駅より
市バス 4・205系統 「下鴨神社前」下車 徒歩3分
市営地下鉄烏丸線「北大路駅」下車→市バス1・205系統「下鴨神社前」
智積院 青葉まつり
智積院の青葉まつりは、毎年6月15日に行われる、真言宗の開祖:弘法大師空海〈774年6月15日ご生誕〉と中興の祖:興教(こうぎょう)大師覚鑁(かくばん)〈1095年6月17日ご生誕〉の誕生をお祝いする仏事です。
緑が美しいこの季節にお祝いをするという事で「青葉まつり」と称されています。
慶祝法要や山伏による大護摩法要のほか、フリーマーケット(まんだら市)や、諸堂めぐり(御朱印あつめ)、お茶席、法話などの行事が催されます。
青葉まつりの日程と概要
毎年6月15日
- 9時45分 お練り行列 (智積院北 本坊大玄関より金堂)
- 10時 慶祝法要(金堂)
- 11時(法要終了後)柴燈大護摩供法要
- 名勝庭園・国宝障壁画・講堂襖絵等の無料拝観
- まんだら市
- 諸堂めぐり (金堂・明王堂・講堂・大師堂・密厳堂)
- 法話 (大師堂・密厳堂)
智積院所蔵の宝物は、見どころ満載です。
長谷川等伯一門の襖絵(国宝)は特に見逃せません。
普段なら拝観料を払わないとみられない貴重な品々や美しい庭園を無料で堪能できるなんて!
これは見ないと損ですよ。
御朱印を集めて身代わりお守りをいただく
青葉まつり当日、智積院の入り口で諸堂めぐりの印紙がいただけます。
境内図も一緒にいただけるので大丈夫、ゆっくりと巡りましょう。
- 金堂 大日如来
- 明王堂 不動明王
- 講堂 阿弥陀如来
- 大師堂 弘法大師空海
- 密厳堂 興教大師覚鑁
5ヶ所全部の御朱印をいただくと「身代わりお守り」がいただけます。(順番はこだわりませんよ)
智積院の不動様は「身代わり不動」と呼ばれていて、そのご本尊と縁を結んだ記念として授与されます。
智積院の青葉まつりへ。護摩の煙を浴びつつ御朱印巡りしてお守りもらったり、福引して数珠が当たったり、長谷川等伯の障壁画や利休好みの庭でひと休みしたり。最後は紫陽花を愛でる良いお祭りでした(*´∀`*) pic.twitter.com/u53mZTn5YH
— マダム@柴 (@shibanvip) June 15, 2019
通常いただける智積院の御朱印とは別ですので、智積院の御朱印は改めていただいてくださいね。
智積院へのアクセス
東山七条にある智積院の電車
最寄り駅は、京阪本線「七条駅」です。
京都駅からはお散歩がてら歩く人もいますが、てくてく歩いて30分はかかる距離です。
京阪本線 「七条駅」下車 徒歩10分
市バス206・207・208系統 「東山七条」下車 徒歩3分
終わりに
今回は、6月の京都で催される行事のおすすめを紹介しました。
3ヶ所とも梅雨前の緑が美しい頃のイベントです。
まださわやかさが残る京都の楽しいひと時をお楽しみくださいね。
2023年5月、コロナウイルスがようやく落ち着き、京都市内も以前のような賑わいが戻ってきました。
うれしい反面、京都市民としては、あの静かな京都がまた混雑するのかと思い、少し複雑な思いではありますが…。
観光客の方も、市民も、どちらも幸せに過ごせる京都の街にするためには、どうしたらよいのでしょう?
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