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夫婦が笑顔になれる家事分担の「黄金比」って?共働き夫婦105組のリアルな比率を調査

共働き家庭では、夫婦でどのように家事や育児を分担して、どんな問題を抱えているのでしょうか。

『kufura』は子育て中の共働き家庭の女性105人を対象に、夫婦の育児・家事の分担率、現在感じている問題点についてアンケートを実施しました。

2回にわたりその結果をご紹介します。1回目のテーマは、家事の分担率。最も女性の満足度が高かった分担率とは? 夫の家事分担ゼロ家庭における妻の声は? それでは、さっそくお届けします。

80%以上の共働き家庭では「妻の家事分担が6割を超えている」

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まず、105世帯の夫婦の家事分担率を多かった順に並べてみましょう。

1位・・・妻9:夫1(32.4%)

2位・・・妻8:夫2(16.2%)

3位・・・妻5:夫5(13.3%)

4位・・・妻10:夫0(12.4%)

同4位・・・妻6:夫4(12.4%)

グラフを見てもわかるように、80%以上の家庭では、妻の家事分担比率が6割を超えていました。育児の分担比率と合わせても、妻側の分担率が高い傾向が見られます。

今回ご協力頂いた皆さんには、夫婦の働き方を詳しくうかがいながら、改善したいと感じている点についても回答していただきました。

最も満足度が高かった家事の分担率は?

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今回のアンケートにおいて、最も女性の満足度が高かった共働き夫婦の家事分担比率は、「妻6:夫4」「妻5:夫5」でした。9割以上が「今のままで満足」「現状のままでいい」と答えています。家事をどのように振り分けているのか、聞いてみました。

【「妻6:夫4」の家事分担例】

「外回りの掃除、ゴミだし、風呂掃除は夫。それ以外の掃除は半分。洗濯も半分。食事関係は全部妻。現状問題なし」(41歳/総務・人事・事務/妻はフルタイムで残業なし通勤1時間以上、夫は残業あり通勤10分)

「料理は自分。それ以外の家事は半分ずつ」(45歳/公務員/夫婦とも正規職員。1日8時間勤務)

現状維持を望む女性が多い一方で、2名の女性が改善したい点として「夫の負担を減らしてあげたい」「夫に甘えてる部分が多い」と回答。夫に多く分担させていうことに後ろめたさを感じている方もいるようです。

【「妻5:夫5」の家事分担例】

「料理、お風呂は夫。私はそれ以外」(38歳/営業・販売/夫、正社員で定時帰宅。妻は契約社員で週30時間勤務)

「夫婦の帰宅時間は同じくらい。妻が子どもとお風呂に入ってる間に夫が晩ごはんを作る。妻が子どもを寝かしつけている間に夫が食器洗いする。洗濯と掃除機は妻。水回り掃除と庭の手入れは夫」(38歳/金融関係/夫婦ともに正社員)

「料理は妻、洗濯は夫。できるときにできる方がやると決めている」(34歳/総務・人事・事務/夫は正社員、妻は派遣)

仕事と家事の負担は全く平等とはいかないものの、多少の不平等には目をつむりながら「やれる時にやれる方がやる」という方法をとっている家庭では、妻の満足度が高い傾向にあるようです。

妻の家事分担率7~9割の家庭では、不満の原因がかなり具体的に

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今回の調査で最もコアな層である妻の家事負担が7割~9割の家庭では、改善したい点がかなり具体的にあげられていました。

【「妻7:夫3」の家事分担例】

「ゴミ捨てはだいたい夫。それ以外はだいたい妻。夫が休みの時くらいはご飯作りを代わってほしい」(27歳/パート勤務/夫正社員残業時間多し。妻パート週48時間)

「休みの洗濯物、掃除とゴミ出しは夫、それ以外は妻。夫に洗い物や風呂掃除をしてほしい」(26歳/技術職/夫は正職員・残業が多く朝6時30分に出て早くても20時、遅ければ22時帰宅。妻は1日6時間30分の時短勤務)

【「妻8:夫2」の家事分担例】

「お風呂掃除とトイレ掃除は旦那、それ以外は私。ゴミ出しは五分五分でやってほしい」(36歳/総務・人事・事務/夫は正社員で2交代制、妻は正社員で定時上がり)

「平日の掃除、ゴミ出し、洗濯物の取り込みは夫、買い物は分担、それ以外は妻。トイレ掃除をひきうけてほしい」(51歳/総務・人事・事務/夫は正社員で残業なし、勤務先が家から近いので帰宅は早い。妻は契約社員でフルタイム、残業なし)

家事の負担9割以上の家庭では「妻のあきらめの声」が多数を占める

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妻の家事負担が9割を超すと、現状を改善することへのあきらめの言葉が並んでいました。具体的な家事の要望よりも、「夫はせめて自分のことは自分でやって」という声も多く集まっています。

【「妻9:夫1」の家事分担例】

「ほとんど妻で、夫はときどき窓ふきと掃除機。特に改善は認められそうにない。夫に意見できない」(37歳/総務・人事・事務/夫は公務員で18時に帰宅。妻は残業のない正社員)

「夫の朝食のみ夫。他は全て私。せめて夫の事は自分でやって欲しい」(37歳/その他/ともに正社員。夫が残業で21時頃帰宅のため 私は18時に帰宅している)

「ほとんど妻が担当。別にいい。私が全部こなす」(41歳/コンピュータ関連技術職/夫残業60時間ぐらい。妻はパートタイマー)

【「妻10:夫0」の家事分担例】

「全部自分がやる。もう期待していない」(57歳/その他/妻パート勤務)

「夫は何もしない、妻が全部やる。せめてゴミ捨てと電球交換くらいはやってほしい」(37歳/主婦/夫は朝は早いが帰りも早い。妻は5時間のパート。休憩なし)

妻がほぼ全ての家事を担っている家庭では、単身赴任中や別居中というケースもありました。

妻に家事負担が集中しやすい「家庭の傾向」とは?

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今回は、様々な家庭の家事分担についてうかがいました。

「家事は時間的に余裕がある方がやるもの」「稼いでいない方が家事を多くやるもの」といった考えが社会に根強くのこっていますが、妻の働き方に関わらず夫が積極的に家事を担っている家庭も多く見受けられました。

一方で妻に家事の負担が集中している家庭では以下のような傾向がありました。

・夫の残業が多くて家事をする時間がない

・夫が家事をし慣れていない

・夫が「家事は妻の仕事」という意識をもっている

それでは、家事と育児の分担率を調整して、総合的なバランスをとっている家庭もあるのでしょうか?

 

次回は、家事分担率と育児分担率の相関関係について探っていきます。

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