概要
タイトル:謝罪の技術
著者 :渋谷昌三
「謝罪する」できれば上手く済ませたいですが、なかなか難しいです。
自分が思っている「謝罪」が状況に合っているのか、相手が求めていることに応じられているのか気になるところです。
そんな状況でも、少し対応法を知っているだけで違う結果が得られるようになります。
実は謝罪とは、社会生活で必要とされるコミュニケーションの技術 ー すなわち「社会的スキル」 ー の一種に他ならない。
スキルである以上、それは学習によって学び、身につけることができる。
(まえがき あなたの誠意はなぜ伝わらないのか? p5)
構成
まえがき あなたの誠意はなぜ伝わらないのか?
第1章 心を込めないで謝る人がうまくいく
第2章 言い訳する人がうまくいく
第3章 怒りの心理学
第4章 謝罪の技術
第5章 人間関係の心理学
あとがき 自己満足の謝罪は最悪の謝罪
ポイント
謝る機会のプラスな面
失敗をして謝る。
そういった裏には、何か行動したという事実があることが多いです。
子供や新人時代での謝る経験は、プラスの経験になること本書では述べています。
謝るという行為に対しての経験値も上がっていくというのもそうですが、謝ることが多いということは、それだけ積極的に挑戦しているのでその時の失敗が糧になっているはずです。
私は子供の頃そういった風には捉えられていなかったので、この考え方は興味を惹かれました。
子供のや新人だと、周りの対応などでもその後の行動が変わってきたりするので、失敗に大対して挑戦心などを挫かないよう接することも大事だと感じました。
ダブルバインドに要注意
ダブルバインドとは、心理状態と態度が一致していないことでこれをしてくる相手には注意するよう述べています。
謝罪している側は、正しく謝れているか判断できなくなるためです。
その際、注意すべきこととして、謝罪の最中に確認してはいけないと言うことです。
ダブルバインドを使っている人間は自覚していないことが多く、火に油を注いでしまい悪循環にはまってしまうことがあるからです。
一旦落ち着いてから、確認するのが良いとアドバイスしています。
ダブルバインドが成立するのは、上下関係が固定しているケースが多く(そうでなければ距離を取られる)最悪心を病んでしまったりすることもあるので、注意しましょう。
会社などでも、何か話が上手くいかないなといったことがあったら、相手がこのタイプであることを疑った方がいいケースがあるかも知れません。
注意して対処しましょう。
思考の中断を誘うテクニック
長時間怒られている際のテクニックとして、「〇〇さん」など相手の名前を呼ぶことで、思考の中断を狙うというものです。
相手の脳に違うメッセージを入れて思考のスイッチを切り替えるよう誘導します。
十分相手の意図がわかって、同じことを繰り返されるようで合ったら有効になると感じました。
怒られた相手に歩み寄ってみよう
謝罪した相手に話しかけたりするのは、どうしても躊躇してしまいます。
動物同士の威嚇行為であれば、その効果は一生続きますが、人間はそうではありません。
怒ったりした側も何かしらのわだかまりの気持ちを抱えていることもあります。
その際に、謝った側から歩み寄ることで関係性がプラスに働くとアドバイスしています。
これは、普段生活している中でも大切なことだと思います。
一歩勇気を出して行動したいなと改めて感じました。
ただし、相手が獣の場合は通じないので要注意です。
やってダメならという諦めも肝心とも述べています。
感想
生きていけば、必ずどこかで失敗して「謝罪する」とまではいかなくても、「謝る」ことから逃れられません。
その際に知っておくといい対応法や心がまえを知ることができます。
成功の裏に失敗アリなので、失敗を恐れず挑戦していくためにも知っておくとためになります。
謝ることに抵抗があったり、どうしたらいいか分からない方におすすめの一冊だと思います。
ご一読ありがとうございます。